政府は、自殺対策基本法において、3月の1ヶ月間を自殺対策強化月間と位置付けており、相談事業及び啓発活動を実施している。3月は年間を通じて最も自殺が多い月であり、新学期や就職、決算期と倒産や失業との関連性が指摘されており、社会経済活動においても命を守る対策が求められる。
直近5年の月ごとの自殺件数の推移は以下の通り。
出典:厚労省
3月は入学や就職などの転機となる生活環境の激変が起こる時期に当たる。
また3月は多くの企業の決算期に当たり、早春に倒産を迫られる企業、失業を迫られる従業員が増えるため仕事上の問題や経済的な問題を抱える人が増えることも原因として指摘されている。
新型コロナウイルス感染拡大により、感染者数や死者数に注目が集まるが一斉休校やイベント自粛などによる社会経済活動の停滞による、大規模な倒産や失業の増加が見込まれており、同じ「命」を守るための対策は社会経済においても待ったなしで必要とされていると言えるだろう。
特に3月の休日明けの月曜日の朝は「ブルーマンデー」と呼ばれ、中高年の男性の自殺が増加する傾向にあるため特に注意を要する。