奈良県橿原市久米町の「橿原(かしはら)観光ホテル」が、2021年7月末で営業を終了することが明らかになった。
神武天皇を祀る橿原神神宮の前に位置する当ホテルは、1953年(昭和28年)8月に開業。開業の翌年には、当時の皇后陛下に奈良の郷土料理「飛鳥鍋」を献上したことでも知られている。
鉄筋コンクリート4階建て、延べ床面積は4476平方メートル。200人超を収容できる宴会場を備え、県中南和地域を代表する老舗宴会場として、同窓会やビジネス会議などに幅広く利用されてきた。
運営元の近鉄旅館システムズ(奈良市)によると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2020年度の売り上げは前年同期比で8割減に落ち込んだという。建物の老朽化が進み再投資が必要な状況のなか、今後の需要回復が見通せないことから、事業継続を断念した。当ホテルで働いていた正社員、契約社員は運営会社の他施設へ異動する。
当ホテルの営業は2021年7月31日(土)をもって終了するが、橿原神宮崇敬会館「養正殿」での宴会等(宿泊・レストランを除く)については、2022年3月31日まで行うとのこと。
橿原観光ホテル:営業終了のお知らせ