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クマとムササビに出会う軽井沢の森—「軽井沢ネイチャーステイ」2024年秋に開催

投稿日 : 2024.08.19

長野県

ホテル関連ニュース

(出典:星野リゾート

長野県・軽井沢にある「星のや軽井沢」は、2024年10月1日から11月30日まで、エコツアー「軽井沢ネイチャーステイ」を開催する。このエコツアーは、自然と文化を大切にして成長してきた星野リゾートの歴史と理念を背景に、「谷の集落に滞在する」をコンセプトにしたリゾート施設「星のや軽井沢」と、軽井沢町で野生動植物の調査やエコツアーを行う「ピッキオ」によって共同開発されたプログラムである。星野リゾート創業110周年を迎えた軽井沢星野エリアの豊かな自然環境の中で、参加者は2泊3日の滞在を通して、軽井沢の森を深く楽しみ、その奥深い生態系を学ぶことができる。

(出典:星野リゾート

このプログラムの中でも注目されるのは、野生動植物の生態に詳しい「ピッキオ」が提供するプライベートネイチャーツアーである。このツアーでは、日中にクマの生態を学び、日没後には野生のムササビを観察する機会が提供される。本ツアーは20年以上にわたるクマの保護管理活動を通して、数多くのクマを見続けてきたからこそ知り得たピッキオの知見を通じて、クマと人との在り方を見つめ直す機会となる。ツアーではクマが残した爪痕や、食事の痕跡を辿りながら、クマに荒らされないよう開発されたゴミ箱を見学したり、ドラム缶檻を使った捕獲作業の模擬体験などを行う。森から戻った後は、ピッキオが日本で初めて導入した、クマ対策犬「ベアドッグ」とのふれあいの時間も設けてられている。

(出典:星野リゾート

また、ムササビの観察では、ピッキオのスタッフの案内で、夕暮れの森を滑空するムササビを間近で見ることができる。ムササビは、食事、睡眠、移動の全てを樹上で行うため、多様で豊かな森が連続していないと安定して生息することができないため、「森の連続性」の指標となる野生動物なのである。ツアー前半は、室内でムササビの生態や観察のコツを学び、後半は、野外での観察に出掛ける。ピッキオの生き物に詳しいスタッフが長年に渡るムササビの調査や観察経験をもとにツアーを実施するため、97.8%(2023年実績)の確率でムササビを目撃することができるツアーとなっている。

(出典:星野リゾート

さらに、「星のや軽井沢」内で提供されるネイチャーアクティビティも魅力的である。敷地内にはモミジやカエデなど、四季折々の草木が美しく咲き誇る庭が広がり、庭師と共に谷の集落を巡りながら、自然の美しさや歴史を学ぶことができる。また、軽井沢野鳥の森の入り口にある「森のほとりCafe&Bar」では、森の木の実や動物をイメージした特別なカクテルを楽しむことができ、夜の森の神秘的な雰囲気に酔いしれるひとときを過ごすことができる。

NPO法人ピッキオは、ツキノワグマ保護管理活動において、「人の安全を守ること」「クマを絶滅させないこと」の両立を目指して活動している。1998年から軽井沢町においてツキノワグマの行動調査を行い、クマに荒らされないゴミ箱の開発や、2004年導入した、日本初の「ベアドッグ(クマの対策犬)」によるクマの追い払いなど、人とクマの共存に取り組んできた。その結果、1999年頃に年間100件以上あった公共のゴミ集積所の被害は、2009年には0件となり、市街地でのクマの目撃も大幅に減少した。ピッキオは軽井沢町と協力し、調査データに基づいた対策を行いながら、人とクマが適度な距離を保って共存する方法を模索している。

(出典:星野リゾート

星のや軽井沢は、離れの客室は水辺を囲み、部屋のテラスからは季節のうつろいが感じられる施設となっており、「軽井沢野鳥の森」に面した豊かな自然環境にて、休息の時間を満喫できる滞在型の宿泊施設である。

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