NHKの大河ドラマ「篤姫」の舞台にもなった鹿児島県出水市の武家屋敷「宮路邸」を高級宿泊施設として観光拠点化する計画が進められている。
宮路邸が棟上げされたのは1904年。2017年に所有者が寄付し、市有物件となった。現在は庭のみが一般に公開されている。国の重要伝統的建造物保存地区に指定されている出水麓武家屋敷群の中でも最大の敷地面積を誇り、母屋の延べ床面積は256平方メートルになる。2008年に放送されたNHKの大河ドラマ「篤姫」ではロケ地に使われた。
出水市では土地の利用規制を緩和し、空き家の有効活用を推進している。宮路邸を宿泊施設に転用するにあたり、1泊5万~10万円の高級志向で50代以上のシニア層の獲得を目指すという。
宮路邸が宿泊施設として生まれ変わることで、周辺に飲食施設などができ、観光拠点として麓地区全体が活性するのではと期待されている。
2020年11月、市は民間から改修と施設運営を担う事業者を公募した。選定は年明けにも行う。改修にあたっては最大4,000万円の補助が出るとのこと。遅くとも2022年度内の開業を予定している。