(出典:ニッコー・ホテルズ・インターナショナル)
ホテル日航つくばは、2025年5月17日(土)および18日(日)の2日間、ホテル周辺で開催される「つくばフェスティバル2025」に出展し、会場内の同ホテルのテントにて一般家庭からの廃食用油の回収を実施する。
この取り組みは、日揮ホールディングス株式会社が推進する「Fry to Fly Project」の主旨に賛同し、持続可能な航空燃料(SAF)の原料となる廃食用油を回収することで、資源循環型の脱炭素社会の実現に寄与することを目的としている。「Fry to Fly Project」では、家庭や飲食店などから排出される廃食用油を活用してSAFを製造し、従来の航空燃料と比較して約80%の二酸化炭素排出量の削減が可能とされている。
家庭から出る廃食用油の多くが未回収のまま廃棄され、さらに回収された油も年間10万トン以上が国外に輸出されている現状がある中、同プロジェクトは、国内資源としての廃食用油を有効活用する仕組みの構築を目指している。企業、自治体、団体など多様な主体が連携するこの取り組みには、2025年3月時点で212の組織が参加している。
ホテル日航つくばでは、2023年5月よりホテル内厨房から出る廃食用油の収集を開始しており、2025年3月までの23カ月間において、ホテル全体およびイベントにおいて合計6,502リットル(5,916キログラム)の廃食用油を回収した。この量から製造されるSAFは、東京国際空港(羽田空港)から大阪国際空港(伊丹空港)までの航空機において約2.9便分の燃料に相当し、二酸化炭素の削減量は合計で約14.2トンに達する。
「つくばフェスティバル」で回収対象となる廃食用油は、1回につき200ミリリットル以上とし、ペットボトルや牛乳パックなどのこぼれにくい容器に入れ、液状と固形の油を混在させずに持参することが求められる。また、天かすや生ごみ、水分などが混入していないことも条件である。回収方法としては、専用の回収ボックスを設置し、廃食用油を持参した来場者に対して1回につき1枚、同テント内で利用可能な100円引きチケットを配布する。
同ホテルでは、「つくばフェスティバル」に限らず、「まつりつくば」やホテル主催のイベント等を通じて、今後も継続的に家庭から出る廃食用油の回収を行い、資源循環に参加できる機会を提供することで、本プロジェクトのさらなる認知拡大を目指している。