赤羽一嘉国土交通相は20日の閣議後記者会見で、新型コロナウイルス感染症拡大に打撃を受ける観光産業への支援事業「Go To トラベル」について利用実績を報告。10月15日までに事務局に報告されたデータに基づき、7月22日から9月末までの利用実績について、少なくとも2518万人が利用し、割引支援額が1,099億円にのぼると発表した。
10月6日に観光庁が発表したGo To トラベル キャンペーンにおける7月22日(水)から9月15日(火)までの利用実績は1,689万人、割引支援額は少なくとも約 735億円だったことから、2週間で大幅に増えたようだ。
一人当たりの旅行代金では、12,000円あまりとなっている。また、8月の利用実績に基づき利用価格帯の分布について分析したところ、15000円未満の宿泊商品の割合が8割程度となることから、赤羽国土交通相は「価格帯の高低に関わらず、幅広く利用されていると認識している」と述べた。
赤羽国土交通相は、今後も適切な事業運営を行うよう努めるとし、withコロナ時代における新たな安心安全な旅のスタイルを普及させ、感染拡大防止策と社会経済活動の両立を図りながら本格的な旅行需要の回復を目指すとした。
Go To トラベル事業における感染拡大防止対策の更なる強化についてはこれまで、各地方運輸局などが 8月中に、合計100弱の宿泊施設に出向き、感染拡大防止対策の状況を調査している。9月からは、登録された全ての宿泊事業者(約24,000者)を対象とし感染症拡大防止策の実施状況について実地調査中だ。観光庁は10月中を目途に調査を終了し、調査結果を踏まえて、必要な対応を検討するとしている。
また、加藤官房長官は20日午後の記者会見でGo To トラベルの利用実績について、9月15日以来約2週間で、さらに多くの人に利用されていると認識していると述べた。10月1日からの東京在住者や東京発着の旅行が支援対象となったことや、地域共通クーポンの利用開始も踏まえ、この事業が経済の再生に繋がることを期待するとした。
また割引販売終了時期について加藤官房長官は、現在の終了時期はあくまでも一つの目安として1月31日としていると発言。実際の時期については、予算の執行状況も鑑みながら今後判断していくものとし、観光庁において本事業の分析検証をしっかり行い、効果を検証していくことも重要だとした。