タイの大手ホテル・不動産開発会社であるデュシット・インターナショナルが運営するホスピタリティ業界の専門学校、デュシタニ・カレッジは、日本の宿泊業界におけるタイ国籍人材の登用拡大を目的として、一般社団法人宿泊技能試験センターおよび全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会との間で連携・協力に関する覚書を締結した。調印式は今月2日、タイ・バンコクにあるデュシタニ・カレッジ本校で実施された。
(出典:デュシットインターナショナル)
デュシット・インターナショナルは2023年9月に旗艦ブランド「デュシタニ京都」を京都の門前町エリアに開業している。同社はホテル運営を通じて、京都をはじめ全国で深刻化している宿泊業界の人材不足を把握し、その解決に資する取り組みの一環として今回の覚書締結に至った。今回の合意にあたっては、公益財団法人京都文化交流コンベンションビューローの支援が寄せられた。
宿泊技能試験センターは2025年6月にタイ国内で初めてとなる宿泊分野特定技能評価試験をCBT方式で実施する予定であり、翌年2月にはペーパー方式による一斉試験の実施も開始される。デュシタニ・カレッジは今回の覚書に基づき、これらの評価試験のサポートを担うとともに、タイ国籍の人材を対象とするジョブフェアやマッチングイベントの運営支援も行う予定である。
これらの取り組みにより、デュシット・インターナショナルおよびデュシタニ・カレッジは、宿泊業における特定技能ビザ取得の推進と日本の宿泊施設における人材登用を継続的に支援していく方針である。
デュシット・インターナショナルは1948年に設立され、事業はホテル・リゾート運営、ホスピタリティ教育、食品、不動産開発、関連サービスの5つの事業を展開している。グループのホテルやリゾート、高級ヴィラは、デュシタニ、デュシット デバラナ、デュシット スイーツ、デュシットD2、デュシット プリンセス、ASAIホテル、エリートヘブンズの七ブランドで展開され、世界19か国で300以上の施設を有する。教育分野ではタイ国内で料理学校とホスピタリティカレッジを運営し、タイ、カンボジア、ベトナムでは教育機関向けケータリング事業も展開している。