(出典:Booking.com)
Booking.comが実施した2023年版の「サステナブル・トラベル」に関する調査では、世界情勢の不安定性が旅行者のサステナブルな旅行に対する意思決定に影響を与えていることが明らかになった。旅行者はサステナブルな旅行に対する関心が高い一方、生活費の高騰や気候変動への不安から、サステナブルな旅行と旅行費用の削減の間でジレンマを抱えている。特に日本の旅行者では、80%が「よりサステナブルな旅行をすることは自身にとって重要である」と回答し、その一方で「今後1年間において、よりサステナブルに旅行したい」と回答した人の数は全体の過半数にとどまっている。
(出典:Booking.com)
また、旅行者はエコバッグの使用やごみのリサイクルなど、環境に配慮した行動をとる傾向にある。その一方で、サステナブルな旅行の費用が高すぎると感じている人も多く、世界的なエネルギー危機や生活費の高騰が支出計画に影響を与えていると感じている人も多い。しかし、サステナブルな選択を促す特別な無料特典や割引があれば、よりサステナブルな旅行を選択するきっかけになると回答する人も少なくない。(出典:Booking.com)
旅行者は訪れた場所をより良い状態にして帰りたいと考えており、サステナブル認証やラベルがあることがその選択に影響を与えている。旅行業界はこれらの旅行者の期待に応えるため、そして「サステナブルと謳われている旅行の選択肢が、実際にサステナブルだとは信じていない」という旅行者に対しては、情報の透明性を向上させることが求められている。
ブッキング・ドットコムはこのような状況を受け、サステナブル・トラベルプログラムを運用し、新たな機能や取り組みを追加している。具体的には、環境に優しいタクシーの検索・予約、フライトによる環境への影響についての透明性の向上、公共交通機関のチケット購入オプションの提供などを行っている。