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再生羽毛を活用した枕「ふとんでまくら」、BLANC FUJIで宿泊体験に導入

投稿日 : 2025.09.30

山梨県

SDGs

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(出典:株式会社BLANC

株式会社BLANCは、宿泊体験の新たな価値として「快眠」に着目し、2025年9月13日よりBLANC FUJIの一部客室において再生羽毛枕「ふとんでまくら」の提供を開始した。「ふとんでまくら」は、株式会社アメイズプラスが開発した再生羽毛を活用したサステナブルな枕であり、年間1億枚以上が廃棄される寝具の課題に向き合う製品として位置づけられている。

BLANCは“余白”と“循環”をテーマに自然や地域と調和する空間づくりを続けてきた。一方のアメイズプラスは寝具の再生技術と快眠サポートに特化し、国内外で注目を集めるメーカーである。両社の価値観が重なり合い、約半年間の期間限定でBLANC FUJIに「ふとんでまくら」を導入することとなった。

日本では毎年1億枚もの寝具が廃棄され、東京23区の粗大ごみでも布団が最多である。羽毛は再生すれば100年使える素材であり、アメイズプラスはその可能性に着目してきた。「ふとんでまくら」はリサイクル羽毛、ウレタン、コットンの3層構造を採用し、肩への負担を軽減する機能性を備える。製造は山梨県の工房で行われ、富士の清らかな水が用いられることで地域の自然と技術が息づいている。

(出典:株式会社BLANC

株式会社BLANC代表は、「質の高い睡眠は心と身体をととのえるために欠かせない要素であり、今回の取り組みを通じて宿泊体験とともに社会的循環に貢献していきたい」と述べている。アメイズプラスもまた、「リサイクル羽毛の存在を広め、SDGsと快眠という課題解決の一歩につなげたい」としており、BLANCという特別な空間で使い捨てではない眠りの価値を体感してほしいと語っている。

なお、今回のコラボレーションのきっかけは、株式会社NTT DXパートナーNTT東日本が運営する企業共創コミュニティ「ZAKONE」での出会いであった。ZAKONEは睡眠課題の解決を目指し、参画企業同士の共創を促進しており、寝具廃棄や羽毛リサイクルの課題を広めたいというアメイズプラスの相談を契機に、両社の協力が始まった。

BLANC FUJIは「五感で自然を感じ、“余白”を体感する」をコンセプトに、富士山や桂川の自然を感じながら、部屋付き露天風呂やプライベートサウナ、地元食材の食事を通じて安らぎを得られる宿泊体験を提供している。BLANCはまた、移動可能な客室「Movilla(モビラ)」を自社開発し、建築制限下でも自然と共生する新しい宿泊の形を実現している。

アメイズプラスは「欲しい!をつくる」を理念に、美容・健康分野で製品を展開するライフスタイルブランドである。サステナビリティと快眠に注力した今回の取り組みは、宿泊を通じて環境や地域課題への関心を広げる循環型ホスピタリティの実例となっている。

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