世界最大の旅行プラットフォームであるTripadvisor®は、日本を含む5カ国の旅行者の意識調査とサイトの利用状況データを基に、2023年秋の旅行動向に関する情報を公表した。意識調査の結果、今年の秋の間に旅行を計画している旅行者は全体で75%に達した。日本人旅行者では70%が旅行を計画しており、これは昨年同時期の51%や2023年夏の65%と比べて、上昇傾向である。
計画している旅行の回数に関して、イギリス、オーストラリア、シンガポールでは「3～5回」との回答が10%程度だったが、アメリカと日本ではそれぞれ25%、20%となり、複数回の旅行を計画している旅行者が他国と比べ多いことが明らかとなった。また、今秋の旅行費用に関して、全体の53%の旅行者が昨年同時期と比べて増加すると答えたのに対し、日本人旅行者では63%が増加すると回答している。
2023年秋の日本国内での人気観光地は浦安市（千葉県）、中央区（北海道）、恩納村（沖縄県）などが挙げられ、海外ではソウル（韓国）、ホノルル（アメリカ）、バンコク（タイ）が上位に位置している。また、前年比での回復傾向が強い観光地として、国内では伊勢原市（神奈川県）や新潟市（新潟県）、海外では大安（台湾）や香港が挙げられた。海外からの旅行者が訪れる国内の観光地では、新宿区（東京都）や中央区（大阪府）が人気で、回復傾向が強い観光地としては福岡市（福岡県）や福島区（大阪府）が目立っている。
2023年の秋には、旅行への意欲が前年や前季と比較して高まっていることが伺える。特に日本人旅行者は、旅行費用の増加を気にせず、より多くの旅行を計画している様子が見受けられる。これは経済の回復や感染症の状況の安定が背景にある可能性が考えられる。
また、海外からの旅行者に人気の観光地や回復傾向が強い地域を見ると、伝統的な観光地だけでなく、新たな地域への関心も高まっていることが確認できる。これは、新しい観光資源や体験型の観光が受け入れられていることを示唆している。