【取材】富士山を望む一棟貸し宿「なか富士」朝霧高原に開業

投稿日 : 2025.09.12

静岡県富士宮市猪之頭に、一棟貸し宿泊施設「なか富士」が2025年9月1日に開業した。標高約700メートルの自然豊かな地に位置し、敷地内のどこからでも雄大な富士山を望める絶好のロケーションが特徴だ。

施設は趣の異なる3棟で構成され、アメリカンヴィンテージ調の「ブルックリン」、囲炉裏を備えた和モダンの「伊吹」、特注の大窓から富士山を一望できる「雪柳」と、多様な滞在スタイルに対応。各棟には広々としたバスルームや上質なベッドを備え、非日常的な快適さを追求している。

本記事では、「なか富士」開業の経緯やその魅力などについて、運営を担う株式会社アプローズプラスに取材を行った。

▷公式ホームページ：https://nakafuji-vacation.com/

―――富士宮・朝霧高原エリアで「なか富士」を開業された背景や狙いを教えてください。

もともと富士山が大好きで、周辺の景勝地をよく訪れていました。一般的には河口湖や富士市方面からの景観が広く知られていますが、富士宮市、特に朝霧高原エリアには独自の魅力があると強く感じていました。

「この素晴らしさをより多くの方に知っていただきたい」――その思いが出発点です。どうすれば魅力を伝えられるかを考えたとき、「滞在」という体験を通じて提供するのが一番だと考えました。

開業候補地を探す中で現在の場所に出会い、富士山を望む絶好のロケーションに加え、目の前に穏やかな渓流が広がる自然豊かな環境を見て、「ここしかない」と確信しました。

―――3棟それぞれのコンセプト（ブルックリン・伊吹・雪柳）は、どのような体験価値や顧客層を意識して設計されたのでしょうか。

「ブルックリン」は、アメリカンヴィンテージ調の室内にピンボールマシンや屋外ジャグジーを設置し、特大のウッドデッキとBBQスペースを備えています。まるで洋画のワンシーンにいるような空間で、レンガブロックや木材といった素材選びにもこだわり、フォトジェニックな仕上がりとしました。主に友人同士のグループ旅行を想定しています。

「伊吹」は、3棟の中で最も広く、部屋数が多いのが特徴です。旅館風の和室やベッドルームに加え、囲炉裏ルームも設け、日本建築の良さと現代的なデザインを融合させました。大人のサークル旅行や学生時代の友人同士の集まりなどに最適で、合宿のような懐かしさを感じながらも快適に過ごしていただけます。

「雪柳」は、和モダンを全面的に取り入れた落ち着いた空間です。玄関を入ると囲炉裏テーブルのあるダイニングが広がり、階段を上がると特注の大きな窓から雄大な富士山を一望できます。初めてこの景色をご覧になったお客様からは、思わず感嘆の声が上がることも多いです。ベッドルームが1室のみなので、ご家族やご夫婦、カップルでの記念旅行にぴったりです。

―――茶屋やイルミネーション、フォトスポットなど、敷地内の仕掛けで特にこだわったポイントはどこでしょうか。