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【取材】白馬村にデザインと美しい自然が融合舌ホテル「evo Hotel 白馬」がグランドオープン

投稿日 : 2025.01.31

長野県

新規ホテル情報

長野県白馬村に位置する白馬バレー最大のリゾートから数分の場所に「evo Hotel 白馬(イーボホテル白馬)」が2024年12月20日グランドオープンした。

同ホテルは、白馬の中心に位置し、スキーやスノーボードを楽しむ旅行者に便利な立地。もともとは、1998年開催冬季オリンピックのために建てられたホテルを、設計事務所「Vyvial Suzuki Studio (ヴィヴィアール スズキ スタジオ)株式会社」の手による大規模リノベーションを経て生まれ変わった。

本記事では、evo Hotel 白馬のデザイン面の特徴やこだわりについて、リノベーションデザインを手がけたVyvial Suzuki Studioに取材を行った。

▷ evo Hotel 白馬公式HP:https://www.evohotel.com/hakuba
▷ Vyvial Suzuki Studio合同会社公式HP:https://www.vyvialsuzukistudio.com/

―――どのような経緯で「evo Hotel 白馬」をリノベーションすることになったのでしょうか?

今回の経緯は、弊社共同代表のヴィヴィアール・ヴァレリーが担当していた同白馬エリアのプロジェクト「Hakuba Aprés」「No.898 白馬」「Tori Co. (虚)」が高く評価され、「Hakuba Hospitality Group」から推薦を受けたことがきっかけです。

ヴィヴィアールは幼少期からスキーのために白馬を度々訪れており、2000年代から現在に至るまでの外国人観光客の増加など、白馬の変化を直接目の当たりにしてきました。また、「Evo Hotel」を運営するグループが日本展開中のリズム社によるスキーレンタルショップについてもよく知っており、これがリノベーションプロジェクト受託の背景のひとつにもなっています。

―――1998年のオリンピック用ホテルをリノベーションする中で、特に難しかった点や工夫した点があれば教えてください。

大きく分けて3点ございます。

1.日本人向けに設計された民宿仕様を和洋折衷デザインへと変革すること。
2.圧迫感のある既存一階受付部分の改善。
3.収益性を意識した改装。

まず、1点目ですが、元々日本人向けに設計された和室の民宿だったため、床の間や押し入れなどをソファーベッドやクローゼットへと変更しました。ただし、畳や襖の壁紙の張り替えなどで既存の和風要素を活かしつつ、外国人ゲストに喜ばれる和洋折衷デザインを追求しています。

2点目の1階受付部分は、圧迫感があり暗い印象を与えていたため、受付、バー、カフェを一体化した開放的なカウンターエリアへと刷新しました。

最後に3点目として、収益性を意識して、客室の間取りは極力変更せず改装を進めました。さらに、2階にコンパクトな客室を5部屋追加することで、稼働率向上を図りました。

―――デザインコンセプトに「モア・イズ・モア」の哲学を取り入れた背景や、どのような体験をゲストに提供したいとお考えか教えてください。

クライアントであるEvoは、リテールストアやホテルなど多岐にわたるプロジェクトで「モア・イズ・モア」の美学を大切にしています。これを具現化するため、今回も公共エリアに2人の壁画家を起用し、個性的でユニークなデザインを作り上げました。

また、70年代のカンバセーションピットを彷彿とさせるレコードラウンジのヌックなど、若々しく活気に満ちた雰囲気とノスタルジーを兼ね備えた空間を目指しました。

―――「モア・イズ・モア」の哲学をデザインに反映させる上で、特にこだわった要素や具体的な例を教えてください。

▲Foressoの1階と2階のバーのカウンター材は、木材の廃材を再利用して作られた持続可能な材料

インテリアには特に力を入れ、世界中のヴィンテージ家具を取り扱う「1st Dibs」から選んだ家具を輸入しました。また、日本で初めてForesso建材を採用し、受付カウンターやキッチンの素材に使用しています。Foressoはリサイクル木材を活用した複合材料で、美しいテクスチャーが特徴です。

これらの素材や家具を組み合わせ、異なるテクスチャーや色合いを引き立たせることで、独特な空間を生み出しました。

―――どのような層の旅行者をターゲットにしているのでしょうか。

季節ごとに異なるターゲット層を想定しています。冬季はスキー客、グリーンシーズンはマウンテンバイカーが主な対象です。近年、日本国内でもマウンテンバイクの人気が高まっており、白馬エリアに新しいトレイルが次々と整備されています。このトレンドにより、夏季のホテル稼働率向上を期待しています。

また、企業向けのリトリート施設としても活用できるよう、2階の共用スペースや1階の開放的なバーエリアを設計しました。企業イベントやミーティングにも最適な空間となっています。

―――最後に、Vyvial Suzuki Studio 合同会社の今後の展望や意気込みを教えてください。

将来的には、インバウンド観光客をターゲットにしたホテルデザインをさらに手掛けていきたいと考えています。

現在、野沢、ニセコ、白馬などのリゾート地で複数のプロジェクトに取り組んでいますが、今後もユニークで活気あふれるデザインを求めるホテルのプロジェクトに挑戦していきたいと思います。

■ホテル概要

ホテル名称 : イーボホテル白馬
運営会社: 白馬ホスピタリティグループ
所在地 : 〒399-9301 長野県北安曇郡白馬村北城5736
電話番号:050-4560-4816
階数 : 地上5階
客室数 : 27室
付帯施設 : カフェ、バー、売店、温泉(宿泊者専用)等
開業日 : 2024年12月20日
公式サイト:https://hakubahospitalitygroup.com/ja/winter/stays/hotels/evo-hotel/

◾️Vyvial Suzuki Studio合同会社概要

住所:〒231-0825 神奈川県横浜市中区本牧間門16-5
公式HP:https://www.vyvialsuzukistudio.com/
Instagram:@vyvialsuzukistudio

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