パリで生まれたフランスの高級グルメ食料品を取り扱うフォションが、創業の地パリでホテル業界に初進出。培った美食を武器に、高級ブティックホテルでの日本を含めた世界展開を狙う。
フランスの老舗食品ブランドのホテル展開
開業するのは、FAUCHON L’Hôtel Parisで9月1日の開業を予定している。部屋数はスイート11室を含む54部屋で開業するのは1886年のフォションの開業の地であるパリ・マドレーヌ広場。
同ホテルを、グローバルなホテルグループとなるための第一歩と位置づけており、130年間の歴史においてフォションが培ったガストロノミー(美食学)の開発者としての実績と力を、高級感のあるホスピタリティー、パリを象徴するオスマニアン様式の建物のホテルにおいて発揮する。
パリで開業する同ホテルは、高級ホテル建築では第一人者のRichard Martinet氏とアトリエ・パリュエル・マルモン(Atelier Paluel Marmont)が担当し、フランスのエスプリ(フランス的精神)を表現するという。
世界20店舗、京都への進出も最終段階で検討
フォションCEOのJacques-Olivier Chauvin氏は「フォションホテルを10年後には20施設へと拡大させる戦略。食品産業におけるフォションの培った経験により、ホテルを所有することは自然な次のステップとなった。フォションホテルは、美食の観点で顧客に対してアプローチし、典型的なホテルのレストランやホテルのミニバーとは全く異なる独自性を見せる。」と述べた。
フォションのホスプタリティ部門ジェネラルマネージャーで海外展開の責任者でもあるSamy Vischel氏は「ヨーロッパだけでなく、カタールのドーハや日本の京都での出店を最終段階で検討している。また、米国での展開についても協議を始めている。 」と述べた。
フォションホテルの将来的なホテル開発においてはフォションの料理と飲料への強いこだわりを保ちつつ、フォションと提携を行う出店国・地域での強みを持つローカルのパートナー企業を確保する必要があるだろう。
Hotel News Resourcesなど複数の海外メディアが報じている。