LIFE TIME SPACE合同会社は、国宝犬山城(愛知県犬山市)の城下町にある築100年の古民家をリノベーションし、地域初の古民家一棟貸の宿「游月庵」を2023年7月28日に開業することを発表した。
「城下町に住まうように泊まる大人の宿」をコンセプトとして、プライベート感あふれる空間に遊び心が同居する、どこか懐かしくて落ち着ける空間に築100年の古民家が生まれ変わったとのこと。
今回、「游月庵」開業にあたり、開業の経緯やこだわったポイントなどを游月庵 亭主の林氏に取材した。
施設の詳細や予約受付は下記URLの公式サイトから
▷https://yugetsuan.space/
―――どのような経緯で、犬山城の城下町に古民家一棟貸の宿を開業することになったのですか?
故郷の犬山に静かに過ごせるセカンドハウスを建てようと土地を探していたところ、城下町の静かな通りにある古家付きの土地に縁がありまして譲り受けました。
その後、古家が犬山市指定の歴史的建築物ということがわかりまして、しかも築100年を迎えようとしているとのこと。
これは壊して新たに建てるより、修復して使うほうがおもしろそうだと思うようになり、リノベーションへと方針を転換しました。
親しい友人にそうした話をするたびに興味深げに面白がってくれるので、これはもっと多くの方々に楽しんでいただけるようにした方が良いのではということで、最終的に一棟貸の宿として開業することといたしました。
―――地域初の古民家一棟貸の宿ということで、何か苦労された点はありますか
歴史ある国宝犬山城下町に古民家の宿が無いことが私にとっては不思議に思われましたので、地域初の古民家一棟貸の宿だから大変だとか、苦労したといったことは特にありませんでした。
しかしながら、周辺の方々が「外から来た人が何か変わったことを始めるようだ」ということで、遠巻きに様子をうかがっている空気感が漂っているように感じられたため、こちらから積極的にご挨拶して回るなどという点には気を使いました。
―――リノベーションにあたって、どのようなところにこだわったのでしょうか
少し抽象的になってしまいますが、以下の3つの点にこだわりました。
1つ目にステレオタイプな古民家になってしまわないこと
2つ目に初めて訪れた宿なのにどこか懐かしい感じがして落ち着けること
3つ目にそれらを実現するための空間デザインと家具や備品で構成されるインテリア
―――最後に読者へのメッセージをいただけますでしょうか
犬山城下町は日帰り食べ歩きの町として日中多くの方々にお越しいただいておりますが、この町に宿泊いただくことでこそ楽しんでいただけるのは夜の城下町です。
夕食を外で楽しんだ後、橙色の街灯に照らし出された通りを散策しながら、ライトアップされた犬山城の姿を独り占めできる贅沢をぜひお楽しみください。
■古民家一棟貸の宿「游月庵」概要
住所:愛知県犬山市大字犬山字西古券13-8 (犬山城下町 大本町通り)
定員:2名(最大5名:マットレス寝具使用)
料金:1泊25,000円~
アクセス:名鉄犬山線「犬山駅」から徒歩11分
駐車場:1台
公式サイト:https://yugetsuan.space/