(出典:株式会社エイチ・アイ・エス)
株式会社エイチ・アイ・エスは、2025年7月19日(土)から8月31日(日)までの夏休み期間における旅行予約の動向を取りまとめた。調査は2025年6月23日(月)に実施され、同社で対象期間の旅行商品を申し込んだ利用者を対象に予約者数を算出している。対象はツアー、ダイナミックパッケージ、航空券であり、宿泊のみの商品は除外されている。
(出典:株式会社エイチ・アイ・エス)
海外旅行の予約者数は前年同期比108.2%と順調に伸びている。予約商品では航空券が59.0%、ツアーが41.0%と構成比に変化がみられた。予約時期は5月が32.7%、6月が30.1%と、タイミングが前年よりも早まる傾向が表れている。平均単価は204,300円で、前年比107.0%と上昇した。長距離路線であるヨーロッパ方面や中近東方面の需要増加が要因とされ、特に中近東方面は前年比136.2%と大きく伸びている。出発日では、お盆前の8月9日(土)と8月10日(日)に集中しており、夏の出国ピークとなる見込みである。
人気の旅行先では、前年と同様にソウル、台北、ホノルルが上位を占めている。なかでもホノルルは前年比120.3%と大幅に増加しており、為替の安定やANA・JALによる増便が後押ししている。グアムはティーウェイ航空の運航再開により、関西発着の予約が前年比208.2%となった。ダナンはベトナム航空とベトジェットエアの運航により、全国からの予約が集まっている。急上昇ランキングでは、ビザ免除措置の影響で上海が前年比249.2%と突出した伸びを見せている。パリは前年の五輪開催による反動増、カイロはエジプト博物館の開業予定や国内展示会の影響、バルセロナはサグラダ・ファミリアへの関心の高まりが要因とみられる。
(出典:株式会社エイチ・アイ・エス)
国内旅行の予約者数は前年比107.6%と増加しており、予約は5月と6月に集中している。コロナ禍を経て、旅行予約の早期化が進んでいる。平均単価は95,000円で、前年比104.1%と上昇した。特に沖縄県は平均107,800円と高く、価格上昇に寄与している。出発日は7月27日(日)が最も人気であり、土日月にかけた短期の旅行需要が高まっている。
国内の人気旅行先では沖縄県が1位となり、7月末に開業予定の大型テーマパークが注目を集めている。大阪府は万博効果により前年比192.9%と大きく伸びた。「変なホテル」のキャラクターコラボも好評である。10位の島根県は、出雲大社や玉造温泉への旅行が多く、平均価格の低さも人気の一因となっている。