株式会社グランビスタホテル&リゾートが手がける新ホテルブランド「INTERGATE HOTELS」の第2号として2018年4月1日に開業した東京都中央区京橋所在の「ホテルインターゲート東京 京橋」。開業から半年を迎え、高い人気を持続する同ホテルのレビュー分析をお送りする。
「INTERGATE HOTELS」とは
INTERGATE HOTELSのブランドコンセプトは「All For Tomorrow~「最高の朝」をお届けするホテル~」であり、「最高の朝」を迎えてもらう為にひと手間加えたこだわりの朝食やシモンズベッド社と共同開発のオリジナルマットレスなど多彩なコンテンツを提供している。
また、ワークショップや工芸品の展示をホテル内で実施することで「旅行者」に他のホテルとは一味違う「旅行」を通しての発見を提供しており、10月3日(水)(16時ー19時)にも「ホテルインターゲート東京 京橋」(200室、東京都中央区京橋3-7-11)の2階ラウンジにて、日本の伝統に触れる「素材展」を開催する予定である。
現時点では、同ホテルと「ホテルインターゲート京都四条新町」の2店舗が営業中であり、2019年1月には広島市中区に「ホテルインタゲート広島」、2019年3月には金沢市に「ホテルインターゲート金沢」が次々と開業予定である。
こだわりの朝食やコーヒーなど無料サービスが高評価
同ホテルの主なサービス提供コンテンツは以下である。
・地域限定メニュー、50種類以上の朝食
フランス料理界最高の名誉称号を持つ江本浩司氏が監修した地域限定メニューや季節ごとの様々なラインナップなど「ここでしか食べられない朝食」を50種類以上の料理を用意。
・宮内庁御用達、こだわりのコーヒー
その日の天候を見極めて最適な温度を設定し、最高の美味しさを引き出す全自動ドリップマシンを導入し宿泊客にこだわりの一杯を朝食前の朝6時から7時に提供。 宮内庁御用達の珈琲ブランド「珠屋小林珈琲店」の一杯を楽しめる。
・時間帯により変わる多彩なラウンジ
各時間帯に応じてコーヒーやオリジナルカクテルなどのドリンクやお茶菓子、はちみつバイキング、夜食のお茶漬け、ワインなど多彩な内容を提供。
多種多様なサービスによって旅を豊かにするのが同ホテルのメインアイコンである。
メトロエンジンリサーチの各種OTAに投稿された口コミを基にしたレビュー分析によると、上記の提供コンテンツに関連する飲食・設備のレビュースコアが周辺宿泊施設と比較すると高くなっている。日本人、外国人を問わず朝食やコーヒーへの好意的なレビューが多く、夜食のお茶漬けや土日祝日限定のスパークリングワインなどの無料サービスに対するレビューも多く見受けられており、これらの施策は功を奏していると言えるだろう。
好アクセスで訪日客にも高い評価
また、観光庁が発表している宿泊旅行統計調査に基づく以下のグラフによると、東京都の2018年の外国人宿泊利用割合は2月以降は前年同月よりも上昇しており、特に6、7月は外国人宿泊者数が前年同月で10%以上増加している。災害の影響もあるだろうが、8月以降も既に高い外国人の宿泊割合の増加が見込まれる。
出典:観光庁宿泊旅行統計
同ホテルもこの影響は例外ではなく、メトロエンジンリサーチの開業以降のレビュー投稿者の国籍割合をみると、約半分が外国人からとなっており、同ホテルが所在する銀座・京橋エリアは観光人気が高いことに加えて、東京駅や成田空港へのアクセスが良好であり、立地に関しての好意的なレビューが多く支持されている。
激増する東京都中央区のホテル展開状況
メトロエンジンリサーチによると、同ホテルが所在する東京都中央区では154施設、22,084室の宿泊施設が存在しており、東京都内では港区に継ぐ2番目の客室供給量を誇っている。また、中央区には2020年4月までに39施設、約6,000部屋の開業予定のホテルが控えており、東京オリンピック開催に向けた競争が今以上に激化すると考えられる。
好立地の同一条件で熾烈な競争を勝ち抜く為には、奇をてらった施策で訪日外国人客の集客を増加させることも重要であるが、同ホテルのように安定した価格以上のサービスを一つ一つでこだわりながら提供することで、宿泊者に「もう一度来たい。」と思ってもらうための、他の競合にワンランク差をつける一味違うサービスを提供することがポイントとなりそうだ。