凸版印刷株式会社は、東京駅において、駅及び商業施設を案内するコミュニケーションAI の実証実験として、多言語AI サイネージ「BotFriends Vision(ぼっとふれんず ビジョン)」とチャットボット搭載のスマートスピーカーを、2018年12月7日より設置する。
凸版印刷✖︎JR東日本、モビリティ変革コンソーシアム
同実証実験は同社の参画するJR東日本が設立した「モビリティ変革コンソーシアム」の一環として実施される。
「モビリティ変革コンソーシアム」は、交通事業者や国内外のメーカー、大学・研究機関、行政機関など、多くの関係者が参画し、様々な社会課題の解決や次代の公共交通についてオープンイノベーションでモビリティ変革を実現する場としてJR東日本が設立。
同社は2017年11月より同コンソーシアムに参画しており、今回はその一環でAI活用による駅および商業施設における案内業務の実用性の検証として、多言語AIサイネージ「BotFriends Vision」とチャットボット搭載のスマートスピーカーを、東京駅エリアに設置する。
同実証実験を通して同社は、案内コミュニケーションAIの実用性および、AIコミュニケーションツールの優位性を検証する。
おもてなし多言語AIサイネージ「BotFriends Vision」
東京駅のコンコース内に多言語AIサイネージ「BotFriends Vision」を設置し、来場者へ案内、問い合わせの多言語対応を行う。同実証実験では、騒音環境下でのスピーカー実地検証と地図や画像を用いた情報提供の精度を向上させるための調査を目的としている。
同実証実験では、同社が提供する最新の多言語音声翻訳サービス「VoiceBiz」を活用。30言語の中から選択した言語に自動で翻訳し、瞬時に音声やテキストで出力。駅コンコース内における専門用語や固有名詞をサーバに登録することで、翻訳精度を高め、円滑なコミュニケーションの実現を目指す。なお、同実証実験中は日、英のみに対応する。
チャットボットプラットフォームは同社の「BotFriends」を活用。用意された質疑応答集の通りに回答するのではなく、行動経済学と同社がコールセンター対応で培ってきた顧客対応ノウハウに基づき、利用者の気持ちに寄り添った「おもてなし」対応を可能にする。システム・DB・印刷物制作等の様々な既存サービスと連動することでプラスアルファのソリューションを提供する。
同実証実験中は「駅すぱあと」と連携し乗換案内や時刻表情報を表示。また、QRコードで画面上の情報を取得し、スマートフォンとの連携も可能。
同社は同実証実験を通して、案内コミュニケーションAIおよび、AIコミュニケーションツールの技術的課題の抽出や解決方法の検証を行い、サービス品質を向上させ、AIチャットボットを活用した駅構内・周辺観光案内などのサービスの実現を目指していくという。
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