タイの観光支援事業「 We Travel Together」の給付金3億5000万円を不正にだまし取ったとして、ホテル関係者ら136人が一斉に摘発された。
感染状況が落ち着いたタイでは、観光支援事業「We Travel Together」が再開された。「We Travel Together」では、国民の宿泊旅行に対し政府から40パーセント相当の補助が出る。いわばタイの「GoToトラベル」だが、現在、不正受給が深刻な問題となっている。
今回、不正受給の容疑で一斉に摘発されたのは、タイ南部のリゾート地プーケットのホテルや飲食店の関係者ら136人。タイ警察の調べでは、容疑者たちは市民からIDカードを借りた上で、政府に宿泊したと虚偽の申請を行い、給付金を不正にだまし取った疑いが持たれている。
市民からIDカードを借りる際、容疑者たちは現地の価値で500円程の報酬を渡していた。あるホテルでは、客室が10室にも関わらず、半年で9万泊分の宿泊記録が提出されたという。
警察は今回の件は氷山の一角に過ぎず、不正受給者は1000人以上に及ぶとして捜査を進めている。