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2026年の訪日旅行トレンドをJTBが発表:欧米豪の存在感高まり地方へのシフト進む

投稿日 : 2026.01.09

海外

観光

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(出典:JTB

JTBは、2026年の訪日旅行市場トレンド予測をまとめた。本予測は、観光庁日本政府観光局(JNTO)などの公的統計、国際通貨基金(IMF)の経済予測、JTBグループの予約動向をもとに独自に作成されたものである。2026年の訪日外国人旅行者数は前年比97.2%の4,140万人、訪日消費額は前年比100.6%の9.64兆円と見込まれている。中国・香港からの需要減が影響し旅行者数は前年をわずかに下回るが、長期滞在を伴う欧米豪からの旅行者増加により、総消費額は前年を上回る見通しである。

(出典:JTB

2024年から2025年にかけて訪日需要が急増した背景には、円安や日本国内の物価安、各国の所得上昇、欧米豪を中心とした日本人気の高まりがあった。しかし、2026年はこれらの要因による押し上げ効果が一巡し、今後は各国・地域の経済成長による自然増が主な成長要因になると予測される。一方で、中国・香港からの訪日需要減少や円高進行の可能性がリスク要因として懸念されている。特に韓国や台湾など日本に近い市場では、円安が訪日旅行の動機となっており、円高が進むと東南アジアなど割安な方面へ需要が流れる可能性が指摘されている。

(出典:JTB

消費単価については、円レートと国内の旅行コスト、各国の所得水準が影響する。宿泊費などのコスト上昇が単価を押し上げており、2026年もドル円相場が1ドル=150円前後で推移する想定のもと、旅行単価は引き続き上昇する見込みである。地域別に見ると、中国発の旅行需要は東南アジア方面に振り向けられる一方で、欧米豪や東南アジア各国からの訪日需要は経済成長とともに緩やかに拡大するとしている。

(出典:JTB

欧米豪からの旅行者は、大都市を中心に存在感を高めており、2025年1月から9月にかけての延べ宿泊者数は2,995万人泊と、韓国・台湾・香港の合計に匹敵する規模となっている。滞在期間が長く、宿泊・飲食など旅ナカ消費の割合が高いことから、消費単価も上昇傾向にある。また、北陸新幹線の延伸により東京~関西間の移動ルートが多様化し、石川・富山・福井など北陸地域での宿泊者数も増加している。特に金沢では、伝統文化や工芸体験などが欧米豪旅行者に高く評価されている。

(出典:JTB

一方で、韓国・台湾市場は円レートの影響を大きく受ける。円安時には訪日旅行が活発になるが、円高に転じた場合には東南アジアなどへのシフトが懸念される。また、訪問地の動向を見ると、2024年から2025年にかけては東京や大阪など大都市への集中が進んだが、2026年は訪日リピーター比率の上昇により、地方訪問率が高まる見通しである。東北や中国地方など、リピーターや欧米豪客が多い地域では宿泊者数の増加が予測される一方、中国からの団体旅行客の多い中部・近畿地域では減少が見込まれている。

(出典:JTB

JTBが運営する宿泊予約サイト「JAPANiCAN.com」では、2026年1月から4月の予約件数が台湾161%、韓国138%と好調に推移し、米国は横ばいとなった。台湾では中部エリア、韓国では北海道・九州、米国では四国など地方への需要が広がっている。日中関係の影響で中国・香港からの旅行者は減少傾向にあるが、個人旅行需要は堅調である。

(出典:JTB

2026年は「2026 World Baseball Classic™」や「第20回アジア・アジアパラ競技大会(愛知・名古屋)」など国際的イベントの開催により、訪日需要の拡大が期待されている。JTBグループは「訪日インバウンドVISION2030」を掲げ、地域対応力の強化や国内外拠点の連携を推進しており、訪日外国人旅行者の新たな価値創出を目指す取り組みを継続していく方針である。

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