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京急電鉄とecboが資本業務提携:羽田空港第3ターミナルで手荷物当日配送の実証実験をスタート

投稿日 : 2024.08.28

東京都

インバウンド

(出典:ecbo株式会社

ecbo株式会社は、京浜急行電鉄株式会社と資本業務提携し、2024年8月19日より羽田空港第3ターミナル駅において「訪日外国人観光客向けの手荷物当日配送サービス」の実証実験を開始した。

今回の実証実験は、ecboが京急電鉄と株式会社サムライインキュベートによるモビリティ変革を目指したオープンイノベーションプログラム「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM(京急アクセラレータープログラム)」第2期において「社長賞」を受賞し、2020年4月に京急電鉄との資本業務提携を結んだことが背景にある。このプログラムの一環として、2019年に京急沿線店舗で実施された荷物預かりの実証実験では、京急品川駅のコインロッカー数の50倍に相当する3,000個以上の荷物を預かり、観光客が大型荷物を持って移動する際の負担や駅内・電車内の混雑といった課題が浮き彫りとなった。

(出典:ecbo株式会社

このような背景を踏まえ、羽田空港第3ターミナル駅にて訪日外国人観光客を対象とした手荷物当日配送サービスの実証実験が実施されることとなった。本サービスは受け付けた手荷物を羽田空港第3ターミナル駅構内の特設カウンターで預かり、当日中に指定された宿泊施設へ配送するものである。これにより、大型手荷物が駅や電車内で占有するスペースを削減し、快適でスムーズな空港アクセスを実現することを目指している。また、増加する訪日外国人観光客のニーズを検証し、沿線観光地への旅客誘致も図る狙いがある。

(出典:ecbo株式会社

このサービスは、8月19日から開始され、京急空港線「羽田空港第3ターミナル駅」構内特設カウンター2階 KEIKYU TIC (Haneda Airport T3) カウンター奥で受付が行われる。受付時間は午前9時から午後3時までとなっており、事前にWeb申し込みを行うか当日受付を行う必要がある。

今回の実証実験では、羽田空港内最安値で1荷物あたり2,000円というリーズナブルな価格設定や、15時までの受付で当日中に荷物を配送するサービスが提供される。配送先は東京23区、川崎市、横浜市内のホテルおよび宿泊施設であり、道路状況により遅延する可能性はあるものの、原則として受付当日の18時頃までに配送を完了する。また、京急線利用者には乗車券の提示や申告により500円の割引が適用される。

京急電鉄の新しい価値共創室の字引里織氏は、今回の実証実験において、ecboの手荷物預かりに関する実績やノウハウを活用することで、空港線における手荷物による混雑解消や車内環境の改善、そして快適・スムーズな空港アクセスの実現を図るとともに、将来的には手ぶら観光の促進による沿線へのインバウンド旅客誘致などを目指す考えを示している。ecbo代表取締役社長の工藤慎一氏も、今回の資本業務提携を通じて新たな挑戦がスタートできることを喜び、羽田空港という日本を代表するハブ空港のアセットを活用することで、旅行者やビジネスパーソンが一層スムーズに移動できる環境を提供し、地域社会に貢献するサービスの提供に尽力する意向を述べている。

ecbo株式会社は、「世界中のモノの循環を滑らかにする」をミッションに掲げ、テクノロジーとデザインを通じて「人のモノの所有の仕方」を改善する企業である。主力事業である「ecbo cloak」は、スマホで簡単に荷物を預けることができるシェアリングサービスで、日本全国1,000店舗以上で展開されており、2023年からは台湾でもサービスが提供されている。今後も、京急電鉄との共創を通じて、旅客の移動や観光における課題解決と移動体験の向上に寄与し、新たな価値を生み出すことを目指していく。

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