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新型コロナウイルス関連倒産、全国で500件 ホテル・旅館は53件

投稿日 : 2020.09.09

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帝国データバンクは8日、新型コロナウイルスの影響を受けた倒産(法的整理または事業停止、負債1,000万円未満・個人事業者含む)が全国で500件に達したと発表した。

新型コロナウイルス

法的整理または事業停止、負債1000万円未満・個人事業者含む新型コロナウイルスの影響を受けた倒産が全国で500件に達した。
都道府県別では東京都が最も多く123件となった。業種別では飲食店が最も多い69件となり、ホテル・旅館でも53件が倒産した。
発生月別では、新型コロナウイルス感染症拡大を予防するためにとられた緊急事態宣言が解除された直後の6月(120件)が最多となっている。

新型コロナウイルス関連で最初の倒産が確認されたのは、2月25日。
第1号案件は北海道栗山町にあるコロッケ製造販売の北海道三富屋株式会社であった。破産手続き開始決定が確認されたのが2月26日だったが以後、帝国データバンクに確認された累計件数は、4月27日に100件に達し、6月1日には200件となった。そして6月30日には300件、8月3日には400件と推移し、ついに9月8日、500件に達した。

発生日の内訳は、6月の120件が最多で、ついで7月の115件。8月、4月が次いで多く、それぞれ84件、82件であった。

負債総額は、2536億1200万円(調査中含まない498件を合計したもの)となり、5億円未満が411件と82.5%を占めた一方で、100億円以上の大型倒産は3件に止まる結果となった。

出典:帝国データバンク

業種別では飲食店が最多の69件となり、ホテル・旅館が53件、アパレル小売が36件と続いた。月別発生内訳では、ホテル・旅館は4月が最多の20件となっている。飲食店・アパレル小売はどちらも7月が最多であった。

件数だけで判断すると、上記の3業種とも落ち着きを見せているように映るが、業界環境を反映しているとは言い難い。帝国データバンクは、事業存続のために従業員削減などに取り組む事業者や、各種支援を利用する事業者、また、事業継続を断念し、倒産ではなく廃業を選んでいる事業者が相当数存在することも考慮すべきだとしている。

現時点における新型コロナウイルス関連倒産の月別発生状況を見ると、2月から5月にかけて徐々に増え、6月には120件、7月には115件となり、8月には少し落ち着いた84件と推移している。

各種緊急融資や保険金や税金の支払い猶予など中小企業向け支援策が講じられていることもあり、一定の倒産抑制の効果を発揮していると分析されている。

帝国データバンクは、今後は新型コロナ関連倒産の性質が変化すると予測。
これまで発生した倒産は、新型コロナの発生前から売り上げ減少や赤字経営などといった、経営上の課題を抱えていた企業がほぼすべてを占めており、新型コロナが引き金となって倒産に至っている。
今後は、新型コロナ発生前は特に経営問題を抱えていなかった企業が、新型コロナ感染症の影響により倒産に追い込まれる主因倒産が増加していく可能性が高いと見込まれている。

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