日本旅館「星のや東京」では、江戸時代から続く剣術の稽古に没頭し、雑念を払う1泊2日の滞在プログラム「脱デジタル滞在~武士の鍛錬~」を今月から提供開始した。
「北辰一刀流」撃剣(げきけん)会の師範に剣術を学ぶ
日本旅館「星のや東京」では、2018年12月1日より、江戸時代から続く剣術の稽古に没頭し、雑念を払う1泊2日の滞在プログラム「脱デジタル滞在~武士の鍛錬~」を提供。
これまで星のや軽井沢・京都・竹富島・富士で提供してきた「脱デジタル滞在」プログラムを、江戸時代の武士の鍛錬を取り入れた、星のや東京独自のプログラムとして開発した。
デジタル機器から離れ、剣術の稽古や黙想に没頭することで、自分自身とじっくり向き合う。都心にいながら現代社会のストレスを忘れ、心身ともにリフレッシュすることができる。
近年進化を続けるデジタル機器は、私たちに利便性をもたらす一方で生活に強い影響を与え、情報量の多さや絶え間ないネットワークのつながりによるストレスを与えているといわれている。星のやでは、携帯電話やパソコンといったデジタル機器から離れ、自分と向き合う時間を得るプログラムとして、各地域の特性を生かした「脱デジタル滞在」を提供してきた。
星のや東京のある大手町周辺は、現在は高層ビルが林立するオフィス街だが、江戸時代には武家の上屋敷が並んでいた。また、かつて江戸の町には「江戸三大道場」と呼ばれる幕末期の数々の剣客を輩出した剣術道場があったこともあり、剣術の稽古が盛んに行われていた。そこで、星のや東京では、江戸に暮らした武士の心構えや鍛錬を取り入れることで現代社会のストレスを忘れ去り、ビジネスの世界で戦うための集中力や精神力を養うことができないかと考えた。
忙しなく過ごす現代人に向けて、膨大な情報が飛び交う東京で、あえてデジタル機器を手放して自分自身と向き合い、心身をリフレッシュさせることを目指し、同プログラムを開発した。
かつて江戸・神田に道場を構えた剣術流派「北辰一刀流」撃剣(げきけん)会の師範に剣術を学ぶ。
稽古では、まず初めに剣の構えや足さばきといった、剣術動作の基本につながる雑巾がけを行い、その後に模擬刀を使った素振りなどの基礎稽古を行うことで剣術の正しい型を身につける。
日頃デスクワークで固まりがちな肩まわりを動かし、身体を安定させるために体幹を意識することで、稽古の終わりには普段とは異なる心地よい疲れを感じられる。翌日は早朝より静けさに包まれた部屋で黙想を行い、呼吸・姿勢・心を調える。室内には沈香(じんこう)の香木が焚かれ、ほのかな香りに包まれながら、心を落ち着け、稽古に向けて集中力を高めていく。
日常生活やビジネスシーンにおいても、不安やストレスを感じた時に黙想を取り入れることで、気持ちを落ち着けることができる。
稽古の最後には「試斬麸(しざんふ)」と呼ばれる麸を使った試し斬りを行う。一発勝負という緊張感を感じながら、稽古で培った集中力や精神力を最大限に発揮し、試斬麩に向き合う。初日の練習では空振りしてしまったり、割れてしまったりと、思い通りに斬ることのできなかった試斬麸が、翌日の本番ではうまく斬れるようになることで、爽快感や達成感とともに、自身の成長を実感できる。
スケジュール例
<1日目>
15:00 チェックイン 、デジタル機器を預ける
15:30 北辰一刀流稽古(雑巾がけ・素振り等の基礎稽古、試し斬り練習)
17:00 温泉
18:30 夕食(Nipponキュイジーヌ)
21:00 スパトリートメント(90分)
<2日目>
06:15 黙想
08:00 軽食(おむすび)
09:00 北辰一刀流稽古(前日の振り返り、基礎稽古の復習、試し斬り本番)
10:30 朝食
11:30 貸切温泉
12:00 チェックアウト、デジタル機器を受け取る
【「脱デジタル滞在~武士の鍛錬~」概要】
開始日:12月1日から
定員:1日1組2名(最小催行人数1名)
料金:1名68,000円(税・サービス料10%別、宿泊料別)
対象:星のや東京宿泊者限定
予約:ホームページより14日前までに予約
含まれるもの:剣術稽古、袴レンタル、スパトリートメント、温泉、夕食、
お茶のペアリング、朝食
【星のや東京 概要】
「塔の日本旅館」をコンセプトに2016年7月に開業。玄関で靴を脱ぎ、畳敷きの伝統的な和室や各階のお茶の間ラウンジ、最上階に温泉を備える星のや初の都市型旅館。
所在地:東京都千代田区大手町一丁目9番1
客室数:84室
パブリック施設:温泉・メインダイニング・スパ・講堂
チェックイン 15:00 チェックアウト 12:00
料金:1泊1室 72,000円~(税・サービス料10%込、食事別)
交通:東京駅丸の内出口 徒歩10分、東京メトロ大手町駅A1、C2c地下出口 徒歩2分
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