10月30日に開かれた本会議の各党代表質問で菅総理は、公明党の山口那津男代表から出された「GoToトラベル」事業延長の要望について、感染状況や予算などの状況を見て検討すると述べた。
政府主導の観光需要喚起策「GoToトラベルキャンペーン」は当初は来年1月までを販売期間とし、利用可能期間を3月までに設定していた。しかし予算が十分に残っていることから、政府は2月以降の事業継続も検討すると発表した。
30日に開かれた参院本会議で、公明党の山口那津男代表は、「観光産業は新型コロナウイルスや豪雨災害で大きな打撃を受けている」と述べ、「GoTo」事業の期間延長と予算拡充を菅総理に要望。総理は「今後の感染状況、観光需要の回復状況、予算の執行状況を見つつ検討していく」と答弁し、事業の継続に対し前向きな姿勢を示した。
さらに菅総理は、新型コロナウイルスで低迷する消費や雇用への対策として、11月10日に関係閣僚へ第三次補正予算を指示する見通しだ。歳出総額は10兆円規模になる可能性もあるという。
10月から地域共通クーポン制度の導入、さらに東京が対象入りしたことで、「GoToトラベルキャンペーン」は利用実績を急激に伸ばしており、9月15日から10月15日までの1か月で推計利用宿泊者1,449万人という数値をたたき出した。破格の割引支援と現場の感染対策アピールが奏功し、「コロナに留意ししつつ旅行を楽しむ」という同事業の趣旨が国民に浸透しつつあるといえる。