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なぜ新幹線の通らない福井にホテル業界が注目するのか?

投稿日 : 2018.04.01

福井県

新規ホテル情報

北陸新幹線の開通で賑わいを見せる金沢。その一方で、お隣りの北陸新幹線が通らない福井県では、地価が低迷している。しかし、それでもホテル業界は福井に注目している。その訳とは。

栄える金沢、福井・富山は低迷

このほどの福井県の発表によると、福井県内の地価は昨年に続き、全用途で△1.3%の減少となり、住宅地△1.4%、商業地△1.2%といずれも減少した。

北陸三県、商業地の地価変動の比較

出典:福井県資料

上記の表からも、上昇を続ける石川県、金沢市の商業地の高騰に対して、隣あう福井県や富山県が低迷していることがわかる。

それでも福井でホテルの開業の動き

一方で、ホテル業界は福井に注目をしている。
メトロエンジンリサーチによると、福井県内に2018−2019年にかけて、3件のホテルが新設予定となっており、うち2件は福井市内での開業を予定している。石川県の6件に比べるとその半数に留まるが、新幹線開通にわいている金沢に比べ、福井には新幹線が通ってもいないことを考えれば、むしろ異例と言えるのではないか。

福井県のホテル新設予定地

出典:メトロエンジンリサーチ

上記の地図の通り、新設ホテルは、北陸本線と九頭龍線付近に位置し、3−9階の中規模ホテルでの開業を予定している。

ターニングポイントの2023年を睨む
現在、東京から福井に行くには、北陸新幹線に乗って、一旦金沢で乗り換えて、特急に乗り換えなくてはならず、それが観光客誘致における最大のネックとなっている。

だが実は、2023年の春に、北陸新幹線が延伸し、金沢ー敦賀(福井)間が開業する予定となっているのだ。

さらに将来的には敦賀から福井・小浜を通って京都南部の新駅を経て新大阪に至る路線が開業する予定となっている。この実現予定2046年と30年近くも先の話だが、東京から福井、京都、大阪に至る新幹線のルートが開拓されれば、日本海側を通って、人が動く流れがより活発になる。

地価が低迷する中でも、ホテル業界が福井に注目する訳は、この将来の新幹線の延伸だ。

福井にもカニなどの海産物が特産品としてあり食は充実している。また、県立恐竜博物館は知る人ぞ知る世界三大恐竜博物館の一つとも言われるほどのコンテンツを有しており、恐竜を身近に感じられる展示が人気となっており、決してコンテンツの魅力として他県と見劣りはしない。

今後、新幹線が北陸地域、日本海側に開通することで、金沢、福井、富山を結ぶ北陸地方広域の活性化が期待されている。

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