パナソニック ホームズ株式会社は、2018年6月に東京・大阪の都市部土地オーナーを中心に宿泊事業のテストマーケティングを開始。当初目標とした2018年度受注棟数(10棟)を約9か月間で達成するなど、宿泊事業の需要性を確認したことで、2019年度に宿泊事業へ本格参入する。
“快適な空間”“豊かな時間”を体感してもらうショウケース
出典:パナソニック
このたび、2018年度受注案件の中から、第1号となる『Vieuno Stay』(東京都大田区)の建築着工を2019年4月25日より開始し、約8か月後の2019年12月に竣工予定。
同施設には、パナソニック ホームズが戸建・賃貸住宅や商業施設まで長年培ってきた設計ノウハウを生かすとともにパナソニックの先進設備を複数採用。最上階の客室には、パナソニック美容・リフレ家電を備えた「Be-Lounge(R)」を設ける。
「Be-Lounge(R)」は、セルフエステを楽しむ空間づくりが特長であり、パナソニック ホームズ提案の宿泊施設への導入は初となる。
また、パナソニック ホームズはインバウンドの約4.4倍の国内旅行消費額となる日本人の国内旅行動向にも着目し、宿泊施設に対する意識調査を実施。調査結果からは、ホテル利用意向は高いものの、コストの高さや大人数では泊まれないことへの不満が明らかとなったという。
一方、民泊に対してはコストパフォーマンスの良さや大人数で泊まれるメリットを感じつつも、セキュリティや設備への不安や不満が伺えた。現状、東京都内のホテル1室あたりの宿泊人数は、1人~2人が中心であり、3人以上で泊まれる部屋数は全体の1.5%と限定的。
このたび展開する『Vieuno Stay』は、将来的な賃貸への転用も見据え、キッチンやバス、リビングを備えた1LDKプランを中心に、家族が揃って寛げる都市型コンドミニアムの宿泊スタイルを提案。
『Vieuno Stay』での宿泊体験を通じ、多くの人にパナソニックが目指す、くらしに寄り添う“快適な空間”“豊かな時間”を体感してもらうショウケース的な役割も担えると考えているという。
東京オリンピックの開催時期には、都内で約1.4万室の客室不足が予測される中、工業化住宅の特長である短工期を生かすことで、オリンピック前のホテル開業も可能となり、供給不足への緩和にもつながると予測する。