株式会社デイトナと一般社団法人新城市観光協会は、2025年8月27日に「観光パートナー協定」を締結した。この協定を通じて、両者は「新城バイクツーリズム」の推進を合言葉に、新城市と奥三河エリアの魅力を全国のバイクライダーに向けて発信し、地域活性化を目指すこととなった。新城が東西のライダー交流の拠点となることを目的に、デイトナの情報発信力と経験を活かした取り組みが進められる。
(出典:株式会社デイトナ)
新城市は愛知県北東部、奥三河の玄関口に位置し、新東名高速道路新城ICから国道257号、151号、301号が通じる交通の要衝である。比較的交通量が少なく走りやすい道路が続くため、休日には多くのバイクが行き交い、地元ライダーにとって定番のツーリングルートとして知られている。市域の84%を占める森林は四季折々に異なる表情を見せ、桜の名所である桜淵公園や、霊鳥「仏法僧」が生息する鳳来寺山などの自然景観、さらには山城跡や長篠設楽原の史跡など歴史的資源も豊富である。
(出典:株式会社デイトナ)
しかし、名古屋や静岡県西部地域から距離が近いため、ライダーにとっては集合場所や通過点にはなっても目的地となることは少なく、その魅力が十分に認知されてこなかった。観光資源が広範囲に点在するため周遊が難しいという課題もあり、春や秋の繁忙期を除けば山間部での集客が伸び悩んでいた。その一方で、豊かな自然や文化を守り活かすためには積極的な取り組みが求められていた。
(出典:株式会社デイトナ)
デイトナはこれまで各地域の観光協会と協定を結び、ライダー誘客を目的とした活動を展開してきた。その一例が、ツーリングをきっかけにライダーを地域に呼び込む「朝活Cafe」である。こうした取り組みに注目した新城市観光協会から連携の打診があり、協議を経て締結に至った。新城市の掲げる観光誘客や観光資源発掘の目標と、デイトナの知見が合致したことが背景にある。
今後はバイクイベントの企画、観光資源を周遊するツーリングルートの開発、新城市観光協会とデイトナのSNS連携強化などが進められる。2025年中には「朝活Cafe」の開催が予定されており、奥三河の隣接自治体とも連携して広域的なイベント展開を目指す計画である。これにより、ライダーを対象とした観光誘客を促進し、地域のさらなる活性化と満足度向上につなげていく。