アコーホテルズ(AccorHotels)がモーベンピックホテル(Mövenpick Hotels & Resorts)を買収することを4月30日発表した。
アコーホテルズがモーベンピックホテルを636億円で買収
アコーホテルズの4月30日の発表によると、アコーホテルズはモーベンピックホールディングス及びキングダムホールディングスと、4億8千200万ユーロ(約636億円)で、モーベンピックホテルを買収することに合意した。
モーベンピックホテルは1973年にスイスにて設立され、欧州と中東を中心に27カ国、84のホテルを運営し、約2万室を提供している。
また、モーベンピックホテルは2021年までに42のホテルを追加的に開業する計画を有しており11,000室を中東、アフリカ、アジア太平洋に提供する大規模拡大を予定している。
モーベンピックホテルは、ハイエンドなサービスを提供し、16,000人を雇用している。
中東・アフリカ・アジア太平洋などの新興地域を強化
アコーホテルズのCEO,Sébastien Bazin氏は、「モーベンピックホテルの買収により、当社は欧州市場におけるリーダーシップを固め、中東、アフリカ、アジア太平洋などの新興市場における成長を加速化させることができる。モーベンピックのブランドは現代性と信頼性の完璧なコンビネーションにより、当社の投資にとって理想的な補完性を発揮するだろう。ヨーロッパ・スイスの生み出す品性は当社と完全にフィットするものである。」と述べた。
モーベンピックホテルはアコーホテルのロイヤルティープログラム、ディストリビューションチャネル、オペレーションシステム、などの恩恵を受けることで、パフォーマンスの最適化を図る。
アコーホテルズは、本買収を通じて、欧州・中東における足元固めとアフリカ・アジアなどの鍵となる新興地域で長年かけて構築しつつある成長のための投資をさらに拡大させる。
本買収は規制当局の承認を必要とし、完了するのは2018年の後半となる見込みだ。
競合買収発表により、株価も上昇
アコーホテルズはフランス・パリを本拠地とする欧州最大のホテルチェーンで、世界に4,895のホテル、特に欧州では2,839施設ものホテルを有している(内、フランスだけで2277施設)。日本では11軒と比較的少ないが北海道や東京、名古屋、大阪、沖縄などに展開している。
欧州市場で競合であったモーベンピックホテルの買収を発表したアコーホテルズは欧州株式市場で30日2.0%上昇した。