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長期滞在客の取り込みで売上の安定化を実現 - これからの集客のあり方とは

投稿日 : 2021.11.29

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特集

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〜Withコロナ・Afterコロナの集客施策に取り組むホテルの現状 

緊急事態宣言が解除され、稼働率の回復に向けた動きが宿泊業界内でも加速しつつある。コロナ禍から水面下で新しい集客の取り組みを行い、アフターコロナにおけるマーケットの変化に備えて、さまざまな取り組みを行ってきている宿泊施設をホテルバンク編集部が独自にインタビューを実施。今回で2回目となるが、長期滞在客の取り込みによって売上の改善に成功したというホテルにインタビューを行った。

今回取材で伺ったのは、ABアコモ株式会社。マルチブランドオペレーターとして、複数のブランドの宿泊施設を運営しており、2021年12月現在、27施設の運営実績がある。

その中でも「グリッズ 東京 上野駅前 ホテル+ホステル」(以下、グリッズ東京上野駅前)はABアコモが運営を行う施設の1つで、JR上野駅から徒歩2分の場所に位置する立地の良さと外観・内装ともにデザイン性の高さから人気の高い宿泊施設だ。ホステルとホテルを融合させた宿泊施設という特徴もあるが、新型コロナウイルスの流行前は80%がインバウンド需要による海外の宿泊客、20%が国内の宿泊客という、インバウンド比率が非常に高い状況であった。

コロナの感染拡大によるインバウンド需要の停止にどのように向き合い、課題を解決してきたのか、それにより掴むことのできた新たな需要について、今回グリッズ東京上野駅前の取り組みについてインタビューを行った。


2020年夏、グリッズ東京上野駅前では、コロナウイルスの感染拡大が始まり、厳しい状況が続き、そのピークを迎えていた。その中でも、これまでになかったテレワーク・ワーケーションの若者が増えてきている、という実感が現場であり、ここをどのように取り込んでいくべきか、重点的に取り組んでいく必要がある、と考えるようになったという。

その時期と同じ頃、長期滞在に特化した宿泊予約サイトが台頭しはじめ、提案を受ける機会があり、これらの課題を解決できるのでは、と考え導入を決定。それが、「マンスリーホテル」という7泊以上のプラン販売に特化した長期滞在に特化した宿泊予約サイト(OTA)だ。

もちろん、マンスリーホテル 以外にも複数の長期滞在やサブスクとなどの長期滞在を取り込めるOTAも導入している。

長期滞在に関わるOTA活用することで、どのような違いがあり、効果を実感できたのか。コロナ前後の視点から長期滞在の特徴や実際のデータを元に見てみる。

■長期滞在のメリット

長期滞在の予約を獲得することによりどのようなメリットがあるのか。大きく3つあるという。これはコロナ禍であるか否か関係なく、安定した運営・経営に必要なポイントでもある。

①安定した稼働の確保

一般的なOTAなどで予約をする宿泊客は直近の日程で予約する傾向があるが、長期滞在の宿泊客はあらかじめスケジュールが決まっているケースが多く、一般の宿泊客よりも先の予約を入れるケースが多い。この先の予約を確保することで稼働率を安定させ、底上げを行うことができる。なお、長期滞在客はリピート率や延泊率も一般宿泊に比較しても高い。

②コストメリットの創出

清掃・アメニティ交換の頻度が削減され、結果、コスト削減になる。清掃はコロナの影響もあり逆に人の出入りを極力少なくされたい、という宿泊客も多い。長期滞在の宿泊客は長期滞在だからこそ備品については自身が気に入っているものを持ち込むケースも多く、アメニティの頻度は重要視されていないケースも多い。

一方、長期滞在だからこそ、割引やリーズナブルさを重要視するケースが多く、コスト削減の一部で値引きし、宿泊者に還元することで好循環が生まれる。

②業務削減・業務効率の向上

チェックインの頻度が削減されるため、フロント業務の負担軽減につながる。人件費の削減という目に見えるものではないのが、業務削減・業務効率を高める要因であるのは確かで、その分、他のサービス向上に関わる業務に取り組むことができるようになる。

■チャネル別 予約比率の推移

では、実際に長期滞在を取り込むにあたり、どのように予約比率に影響があったか、マンスリーホテル の活用も含めて見ていく。

コロナ前の2019年10月はグラフの通り海外OTAのシェアが大きく80%を超えていた。インバウンド需要の高まりがグリッズ上野にも影響を及ぼしていた。

コロナ禍かつGotoキャンペーン実施期間である2020年10月になると、国内OTA比率が大きくなってきている。公式HPの比率よりも国内OTAの伸長が目立つ。

グリッズ東京上野駅前がマンスリーホテルに参画したのは2020年11月。約1年となる2021年10月のデータを見ると、28%をマンスリーホテルが占めており、他の3割以上の予約が長期滞在かつ時期先の予約を獲得できている状況だ。

    

  

  

    

■導入のメリット

長期滞在の特徴や実際の数字についてお伝えさせていただいたが、グリッズ東京上野駅前が、長期滞在特化型OTAの中でも「マンスリーホテル」を導入し積極活用している理由として、単に宿泊予約を獲得するだけではなく、マーケットの動向に合わせた流動性などホテル経営の目線・収益の最大化といった視点を兼ね備えたサービスになっているという。

URL: https://monthlyhotel.jp/

 

具体的な「マンスリーホテル 」のメリットは以下の3つだという

①サイトコントローラー対応

他のサイトと比較しても、システムとサイトコントローラーが完全連携している長期滞在のOTAはマンスリーホテルのみだという。料金・在庫がサイトコントローラーで連携し、ホテル側で随時操作・管理ができるため、マーケット・需要などの動向をみて臨機応変な対応ができるほか、管理の面でも現場への負担が少なくなることが魅力。マンスリーホテル ではTLリンカーン、手間いらず、ねっぱんに対応。らく通も近日連携予定だ。

②収益最大化に貢献する機能

マンスリーホテルは他の長期滞在サイトと違い、サイトコンとローラーと完全連携しているため、料金・在庫を随時調整できる。稼働率や周辺のイベントなどのマーケット動向があった場合、臨機応変に料金調整ができ、ホテルの収益向上を考えた仕様になっているところが魅力。他の長期滞在 の予約サイトは手動での操作・対応や、前月までに料金を決めて在庫を出す必要があるので、マーケットの動きに即した対応ができないケースが多い。

③時期先の予約を確保

マンスリーホテルは6ヶ月先までの販売が可能。前に述べた通り、一般的なOTAは直近の予約が多く、先の予約を確保しにくいが、マンスリーホテル は長期滞在に特化している、かつ半年先までの販売ができるため、稼働率の底上げに貢献をしてくれるという。


このようにグリッズ東京上野駅前では、マンスリーホテル を活用することで売上の安定化を実現している。

Go toキャンペーンの再開が期待されているが、期間限定的な施策にすぎない。また、割引率などの条件も前回よりも厳しくなることが予想される。 集客手法は、一過性のものとしてではなく安定的・恒常的なものとして取り入れることが不可欠だ。長期滞在客は現在の国内需要だけではなくインバウンド回復時にも期待できる層でもある。ポストコロナの新しい集客手法として、「マンスリーホテル」 を取り入れてみてはいかがだろうか。

    

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■ABアコモ株式会社について

2013 年に創業。同年 10 月、東日本大震災復興支援を目的とした「アコモイン気仙沼(225室)」の開業を皮切りに、 21 年 12月時点ホテル 22軒ホステル5軒 計27軒の宿泊施設の運営を受託している。

【運営施設】(※ホステル事業のみ記載)

  • ・グリッズ 東京 上野駅前 ホテル+ホステル
  • ・グリッズ 東京 浅草橋 ホテル+ホステル
  • ・IMANO TOKYO HOSTEL
  • ・IMANO TOKYO GINZA HOSTEL
  • ・IMANO OSAKA SHINSAIBASHI HOSTEL

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