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三菱地所、協創を促すイノベーション拠点「Inspired.Lab」

投稿日 : 2019.02.02

東京都

ホテル関連ニュース

三菱地所とSAPジャパンは、社会課題を解決する新規ビジネスの創出を目的としたオープンイノベーションのためのコラボラティブスペース「Inspired.Lab」を、「大手町ビル」(東京都千代田区大手町1-6-1)に2月1日オープンした。

パーソナルモビリティ自動運転システム、無人販売ショーケース

「Inspired.Lab」は、社会に大きなインパクトを与え、将来の産業構造を変革していく可能性を秘めた最先端の科学技術や研究成果をベースとするテクノロジーが集積し、企業の協創が生まれる拠点を目指す。

現在、これらテクノロジーにより、AI、ロボティクス、ゲノム、ライフサイエンスなどの分野において、新たなサービスが数多く誕生し、急速な成長が期待されており、日本が未来を創るイノベーションで世界をリードするために、協創の拠点が求められている。

これらを背景に、三菱地所とSAPジャパンは「Inspired.Lab」において、イノベーション創出が重要なテーマとなっている大企業における、イノベーション部門の“出島”や“特区”としての、企業の枠を超えた場を提供、大企業とスタートアップのコラボレーションを生み出し、より変革が加速していくエコシステムを構築していく。

「Inspired.Lab」では、三菱地所とSAPジャパンが協業して、ファシリティの運営及びプログラムを提供。世界で実績のあるSAPのデザインシンキングを核としたイノベーションフレームワークを活用しながら、SAPジャパンが発足した「Business Innovators Network」に参画する様々なステークホルダーを巻き込み、目的あるイノベーションの早期実現を推進する。

生み出したアイディアは「工房」で実際にカタチにしプロトタイプを作成、顧客やユーザーにテストを行いながら試行錯誤することで新たな製品やサービスの開発に繋げる。

また、今まで自社の関連施設や工場で行われることの多かった実証実験を、東京・大手町の実際のオフィス空間を利用して、アイディアが生まれたその場で行うことを可能にし、将来的には丸の内仲通りを中心に丸の内エリア全体を実証実験の場として利用することもできるという。

第1弾として、WHILL株式会社と三菱電機株式会社による「パーソナルモビリティ自動運転システム」、パナソニック株式会社と株式会社Liquidによる「無人販売ショーケース」の実証実験がスタート。

WHILLは、今回の実証実験において、自動運転機能を持つ WHILLの「WHILL 自動運転システム」を用いた、パーソナルモビリティと建物のIoTによる連携を行う。

具体的には、三菱電機と連携し、建物内のエレベーターとWHILLが通信回線でつながることにより、無人のWHILLが近づくとエレベーターがWHILLのいる階に停止し、扉の開閉を行い、目的の階までWHILLを送り届ける。

出典:三菱地所

また、パナソニックは、今回の実証実験において既存の冷蔵ショーケース製品と無線識別技術を活用し、Liquidのコア技術である「生体情報のインデックス化」と「深層学習による高速検索」とを組み合わせることで、安心安全で利便性の高い手ぶら決済を低コストで実現。

具体的には、Liquidのドア設置専用の生体認証(指紋)スキャナーでショーケースの鍵を開け、欲しい商品を手に取るとパナソニックの RFID アンテナが感知し、ショーケースから商品が無くなるまで高精度に追跡し、購入したと判断すると自動で決済を行なう仕組みになっている。

出典:三菱地所

さらに、スタートアップを数多く支援し、東京大学のアントレプレナー講座のゲスト講師も務める TomyKLtd.代表の鎌田 富久氏(モバイルインターネットの技術革新をリードした株式会社 ACCESS の共同創業者)もメンターの中心として参画し、企業をサポートしていく。

三菱地所は、スタートアップ支援プログラム「FoundX」を通して東京大学とも連携しており、アカデミアの面からも「Inspired.Lab」におけるイノベーション創出を加速させていく。

SAPジャパンは、質の高いSAP社内外のメンターネットワークをもとに、スタートアップが、データ、API、顧客関係などの SAP独自の資産を活用できるように支援するプログラム「SAP.iO Foundry Tokyo」を展開。

三菱地所のファシリティ及びイノベーション創出のためのネットワークと、SAPが世界中で提供してきたデザインシンキングの実績及びノウハウを融合し、日本ならではのイノベーション創出を加速させていきたい考え。

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