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京都の宿泊事情を変える可能性も 民泊物件がホテルに与える影響とは

投稿日 : 2017.12.30

京都府

バケーションレンタル

住宅宿泊事業法、いわゆる「民泊新法」が来年施行されることから、民泊に対する注目が集まっている。
本稿では、民泊物件が増える京都府にフォーカスして全宿泊施設に対する民泊の割合を明らかにするほか、ホテルに与える民泊の影響稼働率に迫った。

京都市下京区や東山区では前年比約30%増

全国的に外国人観光客数が増加していることを受けて、都市の大小を問わず日本各地で宿泊需要の受け皿を増やすことに躍起になっている。
各地で新規ホテルの建設が相次いでいるが、昨今注目を集める民泊も宿泊需要を考えるうえで欠かすことのできない重要なファクターになりつつある。
メトロエンジンリサーチによると、民泊物件数の多い下京区や東山区で前年対比約30%増となるなど民泊物件が京都で増えている(表1)。京都府の民泊が活発な様子が、数字の面からも読み取ることができる。

(表1)

出典:メトロエンジンリサーチ

 

京都府の民泊物件のほとんどは京都市に集中

京都府の民泊事情が活況を呈していることは先述したが、実はその多くは京都市内に限定される。メトロエンジンリサーチによると、民泊物件数の上位11地区はすべて京都市内の行政区である。
また、京都市は全国的に見ても民泊物件が多い自治体で、京都市内の民泊物件数を全国ランキング(表2)に当てはめると、京都市が上位に入るケースが目立つ。
京都府の民泊物件数第1位の京都市下京区は、全国ランキングで第7位に入る。下京区以外のエリアも全国ランキングの上位にランクインしている。
京都府第2位の東山区は全国11位、京都府第3位の中京区は全国第12位にそれぞれランクインしている。さらに全国第21~23位に南区、左京区、上京区がそれぞれ入っている。
(表2)

出典:メトロエンジンリサーチ

 

ホテルに与えた民泊の影響稼働率は約10%

メトロエンジンリサーチによると、2017年9月時点のホテルに与える民泊影響稼働率※1(民泊の宿泊部屋数/ビジネス・シティホテル)は9.82%(2016年9月時点8.65%)であることがわかった。
これは、あくまでも民泊物件が京都府に存在せず、その観光客がビジネスあるいはシティホテルに宿泊したことを仮定した場合であるが、民泊影響稼働率が約10%と、増える民泊物件がホテルに影響を与えている可能性は十分に考えられる。
ホテルや旅館などの施設数や利用者数等は観光庁の宿泊旅行統計調査で毎月発表されているが、このような統計調査には民泊のデータは含まれていない。
国の統計データには出てこないが、増え続ける民泊物件はホテル業界にとって今後ますます脅威となる可能性はある。
※1 民泊影響稼働率は、民泊物件が存在しないとした場合でかつ宿泊施設の受け入れ可能なキャパシティがあり、すべての民泊宿泊者がそれらの既存宿泊施設に滞在した場合の数値
(表3)

※2 ここでのホテル客室数は、民泊の競合となりうる可能性が高いビジネスホテル及びシティホテルに限定。国内外OTA上で販売、掲載されている宿泊施設のみを対象としている。

出典:メトロエンジンリサーチ

 

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