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日商が政府へ緊急要望「感染拡大防止の徹底と地域経済社会への影響の最小化に向けて」

投稿日 : 2020.03.30

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ホテル関連ニュース

日本商工会議所は、政府の追加経済対策に関して、要望書「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策に関する緊急要望~感染拡大防止の徹底と地域経済社会への影響の最小化に向けて~」を取りまとめ、本日3月30日に政府に提出した。

地域の実情に応じた具体的な自粛基準などの早期提示

日商は、国内の感染拡大防止に向けた政府の自粛要請を機に、地域の経済社会活動は一段と制約され、幅広い業種の中小・小規模事業者の経営が危機的状況に陥っており、特に、観光関連産業などの需要が一瞬で消滅したことにより、地域経済への影響は時間の経過とともに深刻さを増しているとした。

倒産や廃業を防止するため、さらなる支援体制の強化と施策の拡充とともに国民や事業者の不安払拭を図る必要があり、官民一体の取り組みの徹底が不可欠であることや、過度に活動が委縮することがないよう、地域の実情に応じた具体的な自粛基準などの早期提示が必要であること、一定の収束が見通せた段階においては、経済のV字回復に向けた国民や事業者の景気浮揚への期待を喚起する大規模な政策を大胆に実施すべきであることを要望。

現在、資金供給や雇用維持を中心とした2度にわたる政府の緊急対策が実行されているが、刻一刻と経営が悪化する事業者からの相談は急増しており、倒産や廃業を防止するため、さらなる支援体制の強化と施策の拡充が不可欠という。

また、収束への出口が見えないことが国民や事業者の不安に拍車をかけており、政府においては、予断を許さない状況の中、改めて感染拡大予防を徹底するとともに、科学的根拠に基づく適切かつわかりやすい情報提供を通じ、国民や事業者の不安払拭を図る必要があるとした。

爆発的な感染拡大を生じさせないためには、国民、事業者も緊張感を持って、感染拡大防止に向けた行動変容の必要性を認識した、官民一体の取り組みの徹底が不可欠という。

同時に、地域において感染拡大リスクが異なることを踏まえ、過度に活動が委縮することがないよう、地域の実情に応じた具体的な自粛基準などの早期提示が必要であるとした。そのうえで、一定の収束が見通せた段階においては、経済のV字回復に向けた、国民や事業者の景気浮揚への期待を喚起する大規模な政策を大胆に実施すべきであるという。

資金繰り、雇用維持、取引環境の適正化

具体的施策としては、資金繰り対策として、「中小・小規模事業者の事業継続に資する大胆な給付金制度の創設」「迅速な無利子・無担保融資の実行に向けた金融機関の機能強化」「民間金融機関融資の実質無利子化・無保証料化等の推進」などについて提言。

また、雇用維持関連として、「雇用調整助成金の支給要件緩和、助成率の引き上げ、支給の迅速化等」「オンライン就職相談・面談等、採用活動への支援」などを挙げた。

さらに、適正な取引環境を整備し、下請等中小企業や個人事業主・フリーランスへの取引上のしわ寄せが及ばないよう混乱に乗じた、中小・小規模事業者への取引上のしわ寄せ防止に実効性を担保することを求めた。

日商は今後、関係閣僚・国会議員・政府関係者等にも働きかけていくという。

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