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東京スカイツリーでの多言語対応強化へ:ピクシーダストテクノロジーズとの実証実験が始動

投稿日 : 2024.11.14

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インバウンド

(出典:東京スカイツリータウン

東武タワースカイツリー株式会社ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(以下「PxDT」)は、東京スカイツリーにて2024年11月11日から2025年3月31日の期間、「VUEVO Display(ビューボディスプレイ)」を活用した実証実験を実施する。本実験は観光施設として初めてとなるものであり、外国人来場者との円滑な対話を実現する多言語対応ツールとしての有効性を検証することを目的としている。

PxDTが独自開発した「VUEVO Display」は、ワイヤレスアプリケーションを用いて約100カ国語に対応し、高精度の多言語翻訳とリアルタイム字幕表示が可能である。実証実験では、東京スカイツリー4階チケットカウンターを中心に「VUEVO Display」を設置し、母国語で話す外国人来場者にストレスのない対面コミュニケーションを提供し、案内を円滑に行うことを目指す。

実験の背景として、2024年1月から9月までの訪日外客数は約269万人に達し、9月時点で前年の年間累計である約251万人を上回る勢いで増加している。2023年度の東京スカイツリーの外国人来場者数は約127万人にのぼり、初めて年間100万人を超え、全来場者の28.3%を占めた。さらに、2024年4月から9月にかけては外国人来場者が約86万人に達し、来場者比率は36.2%に増加している。現在、東京スカイツリーに勤務する多言語対応可能なスタッフは約30%で、主に英語を担当しているが、上位の来場者には中国、ドイツ、フランス、インド、ブラジルなど、非英語圏の国々からの来場者も多く、様々な言語でのスムーズなコミュニケーションが求められている。

(出典:東京スカイツリータウン

本実験では、来場者がカウンターに設置された言語選択案内から希望言語を指し示し、スタッフが機器の言語設定を操作する。来場者が選択した言語で専用マイクに向かって話すと、その内容が透明ディスプレイに表示され、日本語に翻訳される。また、カウンタースタッフの日本語での案内も、来場者の母国語にリアルタイムで翻訳されて表示される。この実証実験では、外国人来場者とスタッフの双方がスムーズにコミュニケーションを行えるか、および「VUEVO Display」のオペレーションが円滑に進むかを検証する。

(出典:東京スカイツリータウン

PxDTが開発した「VUEVO Display」は、ワイヤレスマイクと専用アプリケーションを組み合わせたサービス「VUEVO」に基づき、多言語翻訳機能と透明ディスプレイ技術を活用することで、対面の会話におけるリアルタイム字幕表示を可能にしている。この透明ディスプレイは両面に字幕が表示されるため、対話の両者が同時に内容を視認し、円滑なコミュニケーションを支援する。

ピクシーダストテクノロジーズ株式会社は、計算機科学と波動制御技術の融合により、コンピュータと非コンピュータの境界を超える「デジタルネイチャー」を構築することを目指している。現在、視覚・聴覚・触覚への介入を行う「パーソナルケア&ダイバーシティ」や、メタマテリアルを活用した「ワークスペース&デジタルトランスフォーメーション」分野に注力しており、進化し続けるコンピュータ技術と生物の身体(ハードウェア)のギャップを埋め、生活に価値を提供する取り組みを続けている。

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