ホテル特化型メディア

眠っていたデータから新たな付加価値を

トップ > インバウンド > 京都市のオーバーツーリズム対策:手ぶら観光促進の連携実証実験が開始

京都市のオーバーツーリズム対策:手ぶら観光促進の連携実証実験が開始

投稿日 : 2023.11.02

京都府

インバウンド

株式会社Airporter(以下、Airporter)と一般社団法人関西イノベーションセンター(以下、関西イノベーションセンター)は、京都市と公益社団法人京都市観光協会の協力を得て、京都市内のオーバーツーリズム対策を目的とした手ぶら観光促進の実証実験を行うこととなった。

この実証実験は、インバウンド客の増加による市バスの混雑などの問題に対処するためのもので、11月の1か月間、京都市内に宿泊するインバウンド客を対象に、関西国際空港や大阪市内の宿泊施設への手荷物の当日配送を無料で提供するキャンペーンを展開する予定である。

この取り組みは、関西イノベーションセンターの運営する「MUIC Kansai(以下、MUIC)」の課題解決プログラムの一環として進められており、多くの企業や団体と共同で課題解決に取り組むオープンイノベーションの一例である。

(出典:株式会社Airporter

実証実験の具体的内容としては、京都市内の市バスの主要路線である205号系統や206号系統沿いの宿泊施設と連携し、クーポンコードを配布する形でサービスを提供する。Airporterは宿泊施設と空港間の手荷物配送を担当し、関西イノベーションセンターは全体の企画や関連事業者の調整を行う役割を持つ。また、京都市と京都市観光協会は、情報発信や啓発活動を行うこととなっている。

背景として、インバウンド客の増加により市バスの混雑や、大型手荷物による騒音や利便性の低下が問題となっており、これに対応するための取り組みが求められていた。また、Airporterと関西イノベーションセンターは、既に手荷物の直送サービス「シティチェックイン」の構築に取り組んでおり、この実証実験を通じてサービスの拡大や改善を目指している。

今後の展望としては、この実証実験を基にして手ぶら観光の促進やオーバーツーリズムの未然防止に寄与するとともに、持続可能な京都観光の実現を目指す方針が示されている。また、Airporterと関西イノベーションセンターは、「シティチェックイン」のサービスを京都市内でも展開することを検討している。

関連記事