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JNTO発表:2024年11月の訪日外客数、3,187,000人で記録更新

投稿日 : 2024.12.20

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ホテル統計データ

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公的機関ニュース

(出典:JNTO

JNTOの発表によると、2024年11月の訪日外客数は3,187,000人で、前年同月比で30.6%増加し、2019年同月比でも30.5%増加した。コロナ禍以前の2019年11月の訪日外客数2,441,274人を大きく上回り、11月として、過去最高を記録した。さらに、11月までの訪日者数の累計は33,379,200人に達し、これまでの過去最高であった2019年の年間累計を上回り、過去最多の訪日数となった。

JNTOの資料を基に作成)

2024年11月の訪日外客数は、2023年11月と比較して約740,000人増加し、前年同月比で30.6%の伸びを示している。また、2019年11月と比べても約746,000人増加しているが、2024年10月と比較すると124,000人減少した。この増加は、航空便数が 2024 年冬ダイヤ時点において 2019 年と同等の水準まで回復しているなか、先月に引き続き紅葉シーズンによる訪⽇需要の高まりにより、中国、韓国、台湾、米国などで前年同月に⽐べて訪⽇外客数が増加したことが要因と考えられる。 一方で日本人出国者数に着目すると、2024年11月の日本人出国者数は1,175,100人で、前年同月比では14.4%増加したものの、2019年同月の1,642,333人と比較すると28.4%減少している。出国需要の完全な回復にはさらなる時間が必要とみられる。

JNTOの資料を基に作成)

2024年11月において訪日者数が最も多い国は韓国で、749,500人が訪日した。前年同月比で15.3%増加し、2019年同月比では約265%増加している。この結果は秋の旅行需要やプロモーション活動の成功を反映している。一方、中国からの訪日者数は546,300人で、前年同月比で111.5%増加したが、2019年同月比では27.3%減少している。また、前月の582,800人と比較しても約36,500人減少しており、中国市場では政治的・経済的要因が影響している可能性がある。

台湾からは488,400人が訪日し、前年同月比で21%増、2019年同月比で11.4%増加した。地方路線の増便や祝日需要が安定した需要を支えており、紅葉シーズンを迎えた観光需要の増加が背景にある。また、米国からの訪日者数は247,500人で、前年同月比34%増加し、2019年同月比でも17.3%増加した。前月比では31,000人減少したものの、円安や直行便の増加が需要を支えていると考えられる。

香港からの訪日者数は227,100人で、前年同月比13.3%増加し、2019年同月比でも13.8%増加している。前月比では約28,300人増加しており、地方路線の増便や祝日需要が訪日外客数の増加に寄与している。

2024年11月の訪日外客数は、観光需要の高まりと各国での積極的なプロモーション活動が奏功し、記録的な伸びを示した。一方で、中国市場での訪日者数減少や、日本人出国者数の完全な回復が見られない点が課題として浮き彫りとなった。今後も安定した訪日外客数を維持するためには、各市場ごとの特性を踏まえた柔軟な施策や観光インフラの整備が鍵となるであろう。

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