2月3日。島根県の丸山知事は赤羽国土交通大臣と会談し、全国一時停止措置の延長が決定された「GoToトラベルキャンペーン」について、感染が落ち着いている県内に限定しての再開を求めた。
感染対策を施した上で赤羽国交相と面会した丸山知事は、感染拡大防止と経済回復のバランスが重要だと訴え、島根県内を目的地とした県民の宿泊旅行にGoTo事業を適用できるよう求めた。また、感染が落ち着いている地域間での制度適用についても合わせて要請した。
赤羽国交相は、地方の観光業が直面している窮状に理解を示しつつも、首都圏の感染者が拡大し医療がひっ迫している状況の中、地域を限定しての解除は難しいとして、再開に否定的な姿勢だった。一方、「地方創生にとっては観光は主力産業。大事にしなければならない」とも述べ、関係省庁と打ち合わせし支援を検討していく考えを示した。
丸山知事は会談終了後に「県独自で(GoTo事業と)同様の補助を行うことは難しく、引き続き再開を求めていく」とコメント。
2月2日までで、島根県内では272件の新型コロナウイルスの感染が確認されている。また、47都道府県で新型コロナによる死亡者が出ていないのは島根県のみ。
今回の緊急事態宣言延長措置については知事間でも意見が割れている。和歌山県の仁坂知事は「当然延長すべき」と歓迎の姿勢、一方、大阪の吉村知事は「だらだら続けるものではない」として、8日までに7日連続で感染者が300人を切れば、政府に宣言解除の検討を要請すると発表した。