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政府が訪日客の消費税免税拡大ー7月1日からの税制改正、さらなる電子化施策等も予定

投稿日 : 2018.07.03

インバウンド

訪日外国人旅行客を対象とした消費税免税制度が7月1日から拡大された。政府は、2020年に訪日消費額を8兆円とする目標の達成に向け、消費を後押しする効果を期待する。また、政府は2020年4月1日からの電子化施策も予定している。


 
訪日客の買物消費額は5年で5倍も、1人当たり消費額は伸悩み
訪日客は、2017年平均で57,000円を土産などの買い物代に消費しており、消費額の合計は1兆6,398億円となっている。

出典:観光庁

上記の通り、訪日客の旅行消費額のうちの買い物代の消費額は増加を続けており、2012年と比較すると約5倍となっている。
ただし、訪日客の全体の消費額は2017年約4兆4,000億円と一昨年(3兆7476億円)に比べて17.8%増加したものの、中国の「爆買い」がひところに比べると落ち着きを見せていることや韓国などの短期滞在者が増加したこともあり、訪日客の1人当たり消費額は1.3%減の15万3,921円となっており、政府目標の2020年の訪日消費額8兆円の達成は危ぶまれている。
 
消耗品と一般物品の区分を合算で、消費の促進を狙う

そこで政府は、食品や化粧品など「消耗品」とそれ以外の「一般物品」の購入額を各々で5,000円以上購入する必要があった区分を、合算して5,000円以上で免税対象とすることで、利便性を改善しさらなる消費の促進を狙う。

また、消耗品と一般物品の分別に関わる免税店の事務負担を軽くすることで、店舗数を増やす狙いもある。

免税店は2018年4月1日時点で全国に4万4,646店あり、うち三大都市圏を除く地方は1万7,118店。政府は「観光立国推進基本計画」において、地方の免税店舗を2018年中に2万店まで増やす目標を掲げている。

出典:観光庁

 
免税制度の電子化ー国際観光旅客税も
また、政府は、2020年4月1日から免税制度の電子化を予定しており、購入記録票のパスポートへの添付・割印を廃止し、購入記録情報の電磁的記録による提出へと変更するなどでさらなる訪日客の消費拡大の施策を予定している。また、「購入記録表の税関への提出義務」は「税関での旅券等の提出義務」に代わることになる。
さらに政府は、出国者から出国1回につき1,000円徴収する「国際観光旅客税」を2019年1月7日から創設する予定で、観光基盤の拡充・強化にあてることで、訪日客の旅行消費のより一層の活性化をはかる方針だ。
 
 

出典:観光庁

 
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