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個人ブログの影響が大きい?訪日外客数TOP3が指示する情報源とは

投稿日 : 2018.02.26

インバウンド

せっかく魅力的な観光資源があっても、その存在を知られないことには集客につながらない。訪日客ランキングで例年、トップを争う国の人々は何を参考に日本の情報を集め、どの媒体が最も役に立ったと感じているのだろうか。そこから分かる重要な媒体とは。
 
訪日客が出発前に何を参考にしたのかを知ることの重要性
近年、特に増えている訪日客。中でも韓国や中国、台湾、香港といった比較的日本から近い地域からの訪日客が特に増えている。こうした国々の人が日本旅行への準備をする際、どのようなメディアを通して日本や日本旅行に対しての情報を知ることになったのだろうか。これを知ることは、海外へのPR方法や広報戦略を練る上で非常に参考となるのではないだろうか。
 
たとえば、多くの訪日客がSNSの情報を参考に日本を訪れているという状況の中で、SNSの対策をせずに現地の旅行雑誌に広告を掲載する――。このように、誤った認識による広報では、届けたい情報を届けたい人に届けにくくなってしまう。また、的確で訪日客の心を掴む情報でなければ、せっかく訪れた日本を十分に満喫できない可能性も高くなる。結局、新規の訪日客が増えないばかりか、将来リピーターになる可能性のある訪日客を取りこぼしてしまうという事態も招きかねない。
そこでまずは、訪日客が特に多い中国、韓国、台湾、香港の人がどのような媒体を参考に日本の情報を集めているのかを知ることが重要だ。
 
個人のブログが有力、出発前に役立った主な情報ソースとは
以下の表は、中国、韓国、台湾、香港における訪日客が「出発前に得た情報で役に立ったもの」をまとめた表だ。調査は複数回答可だが、中国を除く3カ国で多く選ばれているのは「個人ブログ」で、韓国では52.9%、台湾と香港は35.9%と高い数字を示している。

【出発前に役に立った情報源】 【中国】
順位
【韓国】
順位
【台湾】
順位
【香港】
順位
 個人ブログ
SNS(Facebook/Twitter/微信等)
 その他インターネット 16 19 17
旅行ガイドブック 14 14
特になし 11 19
自国の親族・知人
宿泊予約サイト 10
旅行会社ホームページ
宿泊施設ホームページ 13
日本在住の親族・知人 10 17 15
口コミサイト(トリップアドバイザー等) 11 12 10
動画サイト(YouTube/土豆網等) 18 12 16 13
航空会社ホームページ 14 13 10
航空会社パンフレット 14 13 18
テレビ番組 15 15 12
日本政府観光局ホームページ 12 16
旅行専門誌 11 17
日本政府観光局の案内所 20 18 18 16
その他 17 19 20 22
地方観光協会ホームページ 19 20 15 11
旅行の展示会や見本市 23 21 21 23
その他雑誌 22 22 23 21
新聞 21 23 22 20

出典:訪日外国人消費行動調査

 
「猿の温泉」で知られる長野県の「地獄谷野猿公苑」や、日本の原風景が見られると外国人から高い人気を得ている徳島県の「大歩危・祖谷地区」は、まさに個人のブログによって人気に火がついたケースである。
現地で影響力や発信力を持つブロガーに、いかにしてその地域の魅力を伝えることができるかどうか、外国人観光客が発信してくなるような仕掛けを作ることがこの3カ国の訪日客を取り込むための集客の重要な鍵を握っている可能性も十分あるだろう。
 
団体客が多いためか、中国で指示される旅行会社の情報
2017年に最も訪日客が多かった中国で一番使われていた情報は、「旅行会社のホームページ」だ。中国からの訪日客が「出発前に最も役に立ったもの」として1位に挙げているのは、旅行会社のホームページで21.6%だった。僅差の2位で「Facebook」や中国で人気の「WeChat」、「Weibo」といったSNSが21.5%だった。
中国からの訪日客に最も影響があった媒体が、旅行会社のホームページということには、これまで中国からの旅行は団体旅行がメインだったことに起因していると考えられる。
 
今でこそ日本政府は、中国からの個人旅行者にもビザを発給しているが、ほんの数年前までは中国の旅行客へのビザの発給は団体旅行に限られていた。その名残か個人旅行へのビザが解禁された今でも中国からの訪日客には団体旅行の人気が高い。
つまり、中国で日本や地域の魅力を効率位に伝えるには、現在のところ旅行者個々人への情報発信より旅行会社への働きかけや魅力的なツアー商品を考案することが、他の3カ国と比べるとより重要だということが言えるだろう。
ただし、SNSの支持率が非常に高いこと、中国からの個人旅行客が今以上に増加することを考えると、一般的な観光地ではなくSNSで人気を得やすいフォトジェニックな場所や珍しい体験ができる場所が、これから人気を得ていくことも十分に考えられるのではないだろうか。
 
観光協会や政府観光局ホームページはあまり役に立たない?
一方、4カ国共通して支持が低かった項目は、地方の観光協会や政府観光局のホームページである。
地方観光協会のホームページが役に立ったと感じた人は、中国が3.1%、香港が11.8%、台湾が8.5%で、いずれも下位に沈んでいる。韓国に至っては、 0.9%の支持率である。
複数回答可の質問項目で選択率が1%にも満たないということは、自治体の発信する情報と訪日客とのニーズと乖離してしまっていることも考えられるだろう。また、日本政府観光局のホームページも上記の表を見る限り、訪日客のニーズを満たしていると考えるのは難しいだろう。
 
政府は東京オリンピックが開催される2020年には訪日客を4,000万人にする目標を掲げている。この目標を達成するため、さらにはインバウンド需要による地方経済の活性化を叶えるためには、政府や自治体の海外への広報のあり方をもう一度見直してみることも必要だろう。

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