Carstay株式会社は2019年1月30日より、全国各地に点在する駐車場や空き地を車中泊・テント泊スポットとして旅行者に貸し出すシェアリングサービス「Carstay」の日本語と英語版ウェブサービスを本格稼働した。
車中泊スポットを検索・予約・評価が可能に。訪日客向けに英語版も提供開始
国内外の旅行者はスマートフォン、タブレット、パソコン向けの専用ウェブサイト「Carstay」上に車中泊・テント泊スポットとして登録された駐車場や空き地を検索・予約、決済し、評価を行うことができる。
全国各地の駐車場や空き地を車中泊やテント泊スポットとして可視化、一気通貫でシステム化させ、旅行者に有料で貸し出すシェアリングサービスは日本初。
「Carstay」は主に以下4つの機能で構成されている。
出典:Carstay
「Carstay」に登録した駐車場や空き地の所有者と利用者は、Carstayが三井住友海上火災保険株式会社に加入している「車中泊保険」を付保することができ、設備の破損、利用中の怪我、利用者同士のトラブル、騒音などを補償する。
問い合わせは多言語に対応。現在、全国各地の一般家庭、駐車場、RVパーク、ゲストハウス、商店、スーパー、キャンプ場、ゴルフ場、寺社仏閣などの所有者が「Carstay」に登録。
全国の民家や宿泊施設、ゴルフ場、レストラン、24時間運営のスーパーやコンビニ、「道の駅」(約1145か所)、RVパーク(約120か所)、くるま旅クラブ会員施設(約280か所)、オートキャンプ場(約4000か所)、サービスエリア、公園などの駐車場や空き地の所有者や事業者は、未使用もしくは今後有効活用したい駐車場や空き地、トイレ、シャワー、インターネット、シャワー、温泉、スーパーなどの施設や周辺の設備情報を「Carstay」に登録、車や二輪車を活用する旅行者向けに有料(500円~(上限設定なし)(税込み))で貸し、さらに特産物の製作・農山漁村の仕事や祭りなど、地域ならでは体験を提供する「文化体験」も登録することができる。
登録は、車1台分のスペースに年に1度泊まれ、24時間使えるトイレが500メートル以内にあることが必要条件。具体例としては、所有者は「Carstay」を通して、空き駐車場を車中泊用に1日1500円で、毎日1人の旅行者に貸し出したとすると、年間約33万円(Carstayの販売手数料40%)の収入を得ることができる。
人口減少や東京一極集中が進む中、全国各地の地方には、使われていない未使用の空き地や駐車場が増えている。その影響で、各地には、“眠ってしまった”魅力的な観光資源も多く存在する。
車やキャンピングカーなどを使う旅行者は今後、「Carstay」を利活用することで、各地どこにでも泊まることができ、有名な観光地だけでなく、地方の新たな観光スポットや文化の魅力を再発掘することができ、地方経済の活性化にもつながる。
一般社団法人日本RV協会によると、国内キャンピングカー保有台数は、10万6千2百台となり、過去10年間で2倍になった。また、レンタルキャンピングカーを提供する大手・キャンピングカー株式会社は、訪日外国人のレンタルが「成田空港営業所、新千歳空港営業所を筆頭に、利用者が2017年度比1,000%以上(2018年12月)に急上昇」したと発表している。車で旅して車中泊する国内外の旅行者が増えている傾向にある。
しかし、昨今、車旅行者は「道の駅」などの駐車場を、車中泊スポットとしてだけでなく、自身の自宅のように利用し、駐車場内のトイレで洗濯物を洗い・干したり、テーブルを出し炊事や食事をしたり、ゴミを放置するなど、マナー違反の行為が問題視されている。
「道の駅」含め、多くの無料駐車場は本来、一時的な休憩場所であり、正式な「車中泊スポットではない」という声もあり、一部では「車中泊禁止」の張り紙をする駐車場すら出てきている。車中泊できるスポットの有無がわからず、不安なまま夜を過ごす車旅人もいる。
車中泊が可能な車を利用した国内外の旅行者が増加し、そのニーズが高まっているが、これまで、車中泊スポットの規則や宿泊が最適に管理・可視化されておらず、プラットフォーム化されていなかった。そこで、「Carstay」を利活用することで、これら課題が解消され、訪日外国人含め、車中泊が安心・安全に保証され、日本での車旅を楽しむことができるようになる。
また、ゴールデンウィーク10連休(2019年4月27日~5月6日)、ラグビーワールドカップ2019日本大会(9月20日~11月2日)、東京オリンピック(2020年7月24日~8月9日)、パラリンピック(8月25日~9月6日)を前にして、地域への訪問者に対して公共交通や宿泊施設が足りないという課題も顕在化。
これらイベント時期においても、「Carstay」を通じて、新たな旅行スタイルとして、多くの駐車場や空き地が存在する地方への車中泊型の旅行を提案することで、地方経済の活性化が見込めるように取り組んでいく。
なお、現在、長野県や山梨県を中心に、地方自治体との協力が進行。今後もその他地方へのプロモーションを展開し、「Carstay」スポットの拡大を目指す。Carstayは、5年後に100万人の登録会員(所有者と旅行者の登録者数合計)、2020年東京オリンピックやパラリンピック大会までに、車中泊スポット 1,000か所の登録数を目指し、国内外の旅行者と地域の架け橋となるプラットフォームの構築、その後も日本が持続的に観光客を呼び込めるよう観光スポットのシステム化を図る。
また、2019年夏、iOSとAndroidのスマートフォン専用アプリを公開する予定。
出典:Carstay
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