(出典:株式会社宿場JAPAN)
株式会社宿場JAPANは、2025年2月25日、旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会と、旧品川宿エリアのまちづくりに関するパートナーシップ協定を締結した。
宿場JAPANは、「地域融合型ゲストハウス」をコンセプトに、「Join the Local Experience」をスローガンとして掲げ、旅人と地域社会を繋ぐ役割を担ってきた。今回の協定締結により、同社はこれまでの事業活動に加え、まち全体の利益や公共性を意識した取り組みをさらに推進していくことを表明している。具体的には、ゲストハウス運営を基盤にしつつ、他地域や海外とも連携したまちづくり活動を展開していく意向である。多拠点居住の推進、他地域の事業者・自治体との連携、プレイヤー育成や課題解決の窓口的役割を担うことで、地域に新たな価値をもたらすことを目指す姿勢を明確にしている。(出典:株式会社宿場JAPAN)
宿場JAPANはこれまで、まちづくり協議会の、地域全体の価値創造を意識した取り組みに積極的に関与してきた。例えば、地域住民とともにまちの今後を考える「まちゼミ」の企画・運営、国際スポーツ大会における観光案内や地域ツアーの実施、旧東海道品川宿エリアのPR動画の制作、他地域からの視察受け入れ、景観整備事業への協力、シンポジウムの事務局運営補助など、活動の範囲は多岐にわたる。
旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会のコーディネータである佐山吉孝氏は、宿場JAPANの活動を評価するコメントを寄せている。彼は、ゲストハウス構想の初期段階からその可能性に注目し、地域資源の活用や交流の促進につながると直感したと述べている。実際、古い物件が活用され、地域住民との関係が構築される中で、宿場JAPANは地域にとって欠かせない存在となっていると分析している。また、交流をテーマとしたツアー事業「LOCAL CONNECT」にも注目し、若年層や多様な訪問者に地域の魅力を伝える効果があるとして高く評価している。
宿場JAPANの代表は、まちづくり協議会との関係が同社の存在基盤であり、単なる物理的支援にとどまらず、地域で事業を行うための姿勢や人間関係の築き方といった根本的な学びを得たことを強調している。加えて、旧来の「暗黙の了解」に基づいた自主性と連帯感によるまちづくりが、都市再開発や人間関係の希薄化といった現代的課題の中で維持困難になりつつあることにも言及している。南馬場商店会の会長として地域の現実を直視する立場となり、より一層の責任を自覚するようになったと述べている。