株式会社ベンチャーリパブリック(本社:東京都港区)とLINE株式会社(本社:東京都新宿区)で共同運営する総合旅行情報メディア「LINEトラベルjp」が「Go To トラベル」キャンペーンに関するデータ分析を実施。国内旅行検索ユーザーが前年比190%を記録したことを発表した。
東京都発着ツアーは石川県がトップに
同メディアは、「Go To トラベル」キャンペーンにて東京発着の旅行も追加後、同メディアのユーザー動向が大きく異なっていることを発表した。
大きく異なっているのは「国内旅行を検索するユーザー数」、「秋の行楽シーズンの人気エリア」、「日帰りツアーの検索数」の3点。新型コロナウイルスが大きく影響していることが見て取れる。
※データは2020年10月19日現在、直近3週間日次平均、株式会社ベンチャーリパブリック調べ
国内旅行の検索ユーザー数昨年比が最大258.0%
国内旅行検索ユーザーは9月上旬頃から徐々に増えはじめ、「Go To トラベル」に東京が追加された10月1日から急増。最大で前年比258.0%を記録している。
考えられる原因として、旅行を控えていた東京都民の反動が挙げられる。
また、現在新型コロナウイルスの影響により、海外旅行はほとんど行われていない。往来が解禁されている国でも、2週間の隔離やPCR検査での陰性証明、ビジネス限定などのハードルがある。そのため、例年海外旅行を行っている人たちが国内旅行に回り、検索数の絶対数が増えていることが考えられる。
東京都発着ツアーの人気エリアが変化
上の表は、2019年と2020年の東京発着ツアーの人気エリアの比較だ。沖縄と神奈川がトップ5から落ち、三重と宮城が入っている。東京から遠すぎず、近すぎない観光地がランクインしており、特に石川県は前年比949.2%と急増。定番の大阪・京都・沖縄を抑えて1位となっている。
同メディアは「3密を避ける意識を反映して例年とは違ったエリアが人気を博している」と分析している。
日帰り検索ユーザー前年比が最大269.8%
日帰り旅行を検索するユーザーも増えている。Go To トラベルに東京が追加された10月以降、前年の検索数を逆転し、最大で前年比269.8%を記録した。「東京近郊へのバスツアーが人気となっている」(同メディア)とのことで、日帰り旅行需要も回復してきている。
「Go To トラベル」終了後、どのように変わっていくかは不明だが、新型コロナウイルスの影響がなくなるまでには時間がかかると考えられる。「国内旅行需要」と「人気エリアの変化」は今後も続くのではないだろうか。特に3密を避ける意識が働くため、屋外で楽しめる観光地には人気が集まりそうだ。
また海外旅行が本格的に解禁されると、国内旅行需要は大きく減ることが予想される。各観光地は、国内旅行需要が高い今のうちに、多くのリピーターを獲得することが重要だ。