12月28日からの全国一律停止に先駆け、政府は現在感染が拡大している広島市を到着地とする旅行を16日から「GoTo」事業の対象外とすることを決定した。
広島市の除外措置は、16日に菅首相が赤羽国土交通相および西村経産再生担当大臣らと協議し、現地の感染状況を考慮したうえで決定した。
広島市を到着地とする旅行は支援対象外にするとともに、市から出発する旅行に関しても利用者には自粛を求める方針だ。予約済みの旅行に関しては23日出発分までは有効だが、24日以降は無効となる。また、26日に解約すればキャンセル料はかからない。旅行業者や宿泊業者に対しては、代金の35パーセントがキャンセル分の補償として支給される。
広島県は政府の新型コロナ対策分化会が定めた感染状況の4つのステージのうち、「感染者の急増」を示す「ステージ3」の状態に達している。特に広島市は感染が深刻化しており、12月以降、連日70名を超える感染が報告されている状況だ。湯浅県知事は11日時点で、広島市を事業から除外するよう政府に求めると発表していた。
県ではまた、「GoToEAT」のプレミアム付食事券の新規発行も停止。12月17日からは飲食店に対し、酒類の提供時間を短縮するよう要請する。
現在、GoToトラベル事業が停止しているのは札幌市、大阪市、名古屋市、広島市の4か所。12月18日からは東京も対象外となる。