宿泊事業者が直接販売でGo To トラベル事業の給付金申請を行う場合、第三者機関の登録が必要になる。宿泊事業者が直接受けた予約記録の宿泊事実を裏付けるためだ。
第三者機関は数多くあるが、中でも「サイトコントローラー」を第三者機関に登録すると、メリットが大きい。なぜならGoToトラベル予約の間口を広げることができるためだ。
本記事では、第三者機関をサイトコントローラーにするメリットについて解説する。
既に第三者機関を決めている宿泊事業者も、サイトコントローラーに変更することで、大きなメリットを受けることができる。ぜひ本記事を参考にしてほしい。
第三者機関はサイトコントローラーがおすすめ
Go To トラベル事業の第三者機関には観光協会やDMO、温泉組合、システム会社など、さまざまな機関・事業者があり、2020年10月23日時点で475と数多く登録されている。
「数が多すぎて、どこを選べばいいかわからない」、という方は「サイトコントローラー」を第三者機関として登録するのがおすすめだ。
サイトコントローラーは複数の宿泊予約サイトと自社サイトの予約システムを一元管理できるオンラインシステム。複数の予約エンジンを一元管理ができる点が、Go Toトラベルでも大きなメリットにつながる。
第三者機関をサイトコントローラーにするメリット
第三者機関をサイトコントローラーにすると、GoToトラベル予約の間口を広げるというメリットがある。サイトコントローラーなら、複数の予約エンジンをすべてGo To トラベル第三者機関として機能させることができるからだ。
サイトコントローラー以外が第三者機関である場合、1つの予約エンジンの裏付けしかできない。2つ目以降の予約システムでは、Go To トラベル予約の裏付けができず、機会損失となる可能性がある。また、GoToトラベル予約の処理方を1つの予約エンジンの都合に依存するという点も、柔軟性に欠ける。
メイン予約エンジン以外で、直接予約をオンラインで獲得する事例として、Google Hotel Adsなどのメタサーチの活用が一般的だ。メタサーチへの掲載には、異なる予約エンジンを併用するケースがある。
第三者機関がサイトコントローラー以外の場合、裏取りができる予約エンジンは1つだけ。そのため、自社サイト経由の予約の裏付けは取れるが、Google Hotel Ads経由の予約の裏付けが取れないケースが起こりうる。
一方、サイトコントローラーを第三者機関として登録すると、複数の予約エンジン経由の予約をすべて裏付けできるようになる。サイトコントローラーが複数の予約エンジンと連携しているためだ。上の例だと、自社サイトとGoogle Hotel Adsなどのメタサーチの両方で裏付けが可能。利用している全ての予約システムがGo To適用となるため、予約の間口を増やしつつ、GoToトラベル運用を特定予約エンジンの仕様に依存しなくて良いという大きなメリットがあるのだ。
【サイトコントローラーを第三者機関とする事例】
例えばメイン予約エンジンとは別に、サブ予約エンジンを利用する場合を図で説明する。
図1Beforeでは、第三者機関としてメイン予約エンジンを指定しているため、メイン予約エンジンのGoTo裏取りが可能だ。しかしサブ予約エンジンでの予約の裏取りができず、機会損失となる。
一方、図1Afterのようにサイトコントローラーを第三者機関に変更すると、今まで第三者機関として指定していたメイン予約エンジンに加え、サブ予約エンジンでの予約まで一括でGoTo裏取りができるようになる。
つまり、サイトコントローラーを第三者機関に変更することで、「サブ予約エンジンの予約分をGoToトラベル適用できない」という機会損失を防ぐことができる。
第三者機関の変更手続きはGo To トラベル事務局への再申請のみ
宿泊事業者が第三者機関を登録する場合は、Go To トラベル事務局公式サイトから登録申請を行うが、ほとんどの宿泊事業者が既に登録を済ませていると思う。
既にサイトコントローラー以外を第三者機関にしている場合は、サイトコントローラーを新たに第三者機関として再申請を行うだけで、変更が可能だ。
既に登録している第三者機関の解除申請などは不要と、簡単に変更ができる。
現在、第三者機関の申請期間は設けられていないが、Go Toトラベルの恩恵を最大化するためにも、早めにサイトコントローラーを第三者機関として申請するのがおすすめだ。
第三者機関をサイトコントローラーにして、Go To トラベルを最大活用
以上、第三者機関をサイトコントローラーにするメリットについて解説してきた。
ポイントをまとめると以下の通り。
●第三者機関をサイトコントローラーにすると、複数の予約エンジンをすべて第三者機関として扱えるため、GoToトラベル予約の間口を増やし、単一サイトの仕様へ依存する必要がなくなる。
●単一サイトが第三者機関である場合、1つの予約エンジンの裏付けしかできず、機会損失となる可能性がある。
●第三者機関の変更は、再申請のみで手続きできる。
第三者機関を複数のシステムを一元管理しているサイトコントローラーにしておくと、機会損失防止につながるので安心だ。
既にサイトコントローラー以外を第三者機関としている宿泊事業者は、サイトコントローラーへの変更を、ぜひ検討してみてほしい。