赤羽一嘉国土交通相は、2020年10月9日の会見にて、Go To トラベル事業について、期間延長や平日利用、富裕層への利用の偏りなどに言及した。
平日利用を促すキャンペーンを協議中
赤羽国土交通相は、Go To トラベルの2021年1月31日までという期限については、「予算を使い切って、予約が入っても執行できない、ということがないように1つの目安として設定している」(赤羽大臣)と語り、「本事業をこの時点で終了するわけではありません」(同)と述べた。
Go To トラベル終了時期に関しては、「予算執行状況を見ながら判断する」(同)と述べ、「予算の執行状況を見ながら、できるだけ息長く本事業を実施していきたい」(同)との考えを示した。
次に「観光需要の分散化」については、経済界・関係省庁との連携の上、「休暇の分散取得の広報の周知や、ワーケーション・ブレジャーの促進等に取り組んでいるところです。」(同)と語った。
Go To トラベルの平日への利用分散に向けては、「平日の旅行商品の購入を促進するようなキャンペーンを開始したい」(同)と述べた。具体的な内容は旅行会社などと協議しており、民間の旅行代理店主導で行うとのこと。
また「Go To トラベルの利用者が一部の富裕層に偏っているのではないか」という記者からの質問に対しては、「毎月月末締めで、翌月の15日過ぎにその内容を発表するため、8月末の段階のことしか正確には分かっていない。」(同)とした上で、「定額の割引ではなく、定率の割引なので、高級な部屋の方がどうしても割引度合いが高くなることから、そうした報道がなされているものと思います。」(同)と述べた。
また各観光地域の事業者からのヒアリングにおいて、「一部の富裕層にしか使われていないというような御意見はほとんどありません。」(同)と語り、「極端な話ではないのではないか」(同)と、一部の富裕層に偏っているという意見に否定的な考えを示した。
9月15日までの利用実績速報値において、1人泊当たりの旅行代金は平均で約12,000円という数字が出ていることから、「必ずしも高い価格帯の宿泊施設に偏っているわけではなく、1泊1万円未満の施設も含めて、価格帯の高低にかかわらず、幅広く御利用いただいているという、今のところの数字が出ております。」(同)と語った。
ただ、地方への偏在などに関しては「あるかもしれない」(同)とし、「公平性をできるだけ担保できるような、良い制度として使っていかなければいけないと、しっかり戒めていきたいと思います。」(同)との考えを示した。