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群馬の旅館、紅葉入口10/24(土)は15日前で推定OCC 91.0% — 10/17・10/18・10/24を軸にしたT-45→T-30→T-14逆算カレンダー

投稿日 : 2026.10.12

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群馬の旅館、紅葉入口10/24(土)は15日前で推定OCC 91.0% — 10/17・10/18・10/24を軸にしたT-45→T-30→T-14逆算カレンダー

群馬県の旅館・リゾートホテルにとって、紅葉シーズンの入口にあたる10月24日(土)の予約進捗を2026年10月10日時点で確認すると、旅館(N=180施設/5,648室)の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)は宿泊日45日前の79.9%から30日前に86.7%、直近(10月9日観測・15日前)には91.0%まで積み上がっていた。リゾートホテル(N=22施設/2,134室)は同じ3点で61.7%→70.9%→82.6%と、水準は旅館より低いものの30日前以降の伸び幅は旅館の2倍を超える。先に迫る10月17日(土)・18日(日)は旅館がそれぞれ88.9%(8日前)・84.6%(9日前)に達しており、残り1週間の打ち手は「空室を売る」から「売り方を整える」へ移る段階にある。本稿ではこの3つの宿泊日を軸に、T-45→T-30→T-14の各時点で市場が何%まで埋まっていたかを定点で示し、11月の土日に向けた逆算カレンダーと3段構えのアクションに落とし込む。

対象: 群馬県の旅館(N=179〜183施設/5,642〜5,721室・宿泊日により変動)およびリゾートホテル(N=21〜22施設/2,098〜2,134室)。本記事の価格指標は推定成約ADR(OTA等の販売データから推定される成約価格水準・税抜相当)、稼働率はOTA掲載在庫ベースの推定値。いずれも定義は記事末尾。データ時点: 2026年10月10日。

本記事のデータについて
• 推定OCC(稼働率)=エリア内の総客室数に対する販売済み客室数の割合(OTA販売在庫に基づく推定値)。総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した固定コホートを対象とし、実客室稼働率とは定義が異なる。
• 推定成約ADR(平均客室単価)=各施設がOTA上で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なる。
• 掲載価格に言及する箇所は、2名1室利用時の1室あたり料金(税込)。
• 出典:メトロエンジンリサーチ(国内のOTA公開価格・販売在庫を継続追跡、うち稼働確認済み約27,000施設)。詳細な定義と対象Nの内訳は記事末尾「データについて」を参照。
Key Takeaways
  • — 10月24日(土)の群馬県の旅館(N=180施設/5,648室)は、OTA掲載在庫ベースの推定値で45日前79.9%→30日前86.7%→15日前91.0%。完売施設率も55.6%に達した(2026年10月10日時点)。
  • — リゾートホテル(N=22施設/2,134室)は同じ3点で61.7%→70.9%→82.6%。30日前以降の上積み+11.7ptは旅館(+4.3pt)の2倍を超え、需要は直前2〜3週間に集まる。
  • — 3連休初日の11月21日(土)は旅館が45日前の時点で88.1%と、10月24日の同時点を8pt以上上回る。日曜は土曜より4〜7pt残る傾向も続いており、11月は単価基準と日曜の売り方の点検が論点になる。

10/24(土)の現在地 — 旅館は2週間前に9割、リゾートは8割強

まずは本稿の主役である10月24日(土)から見ていく。群馬県の旅館(N=180施設/5,648室)の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)は、宿泊日45日前の9月9日時点で79.9%、30日前の9月24日時点で86.7%、直近の10月9日観測(宿泊日の15日前)で91.0%に達していた。45日前から30日前までの15日間で+6.8pt、30日前から直近までの15日間で+4.3ptと、上積みの幅は後半にかけて細っており、2週間前の時点で市場全体としては「ほぼ売り切った」状態に近い。完売施設率(OTA等で掲載在庫が確認できない施設の割合・推定)も31.7%→45.0%→55.6%と上がり、直近では対象旅館の半数超が掲載在庫を持たない状態である。

一方で、リゾートホテル(N=22施設/2,134室)は同じ3点で61.7%→70.9%→82.6%と推移した。45日前の水準は旅館より18pt低いが、30日前から直近までの伸びは+11.7ptと旅館の+4.3ptを大きく上回る。言い換えれば、群馬のリゾートホテルは10月下旬の土曜でも直前2〜3週間に需要が集まる型であり、旅館が早い段階で埋まるのとは予約の時間分布が異なっている。完売施設率は9.1%→9.1%→22.7%で、直近になって初めて完売施設が増え始めた形だ。

翌10月25日(日)は旅館が74.4%→78.8%→86.2%(直近は16日前)、リゾートが60.6%→66.1%→75.5%と、土曜より一段低い水準で同じ形をなぞっている。土曜との差は旅館で直近4.8pt、リゾートで7.1ptあり、日曜泊に残り枠が偏る構図は両カテゴリに共通する。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

図1: 群馬県 旅館の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)ブッキングカーブ。横軸は宿泊日までの残り日数(45→8)、10/17・10/18は N=183施設/5,717室、10/24・10/25は N=180施設/5,648室。宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。

10/17(土)・10/18(日) — 残り1週間、旅館はほぼ天井に張り付いた

続いて、本稿公開時点で1週間後に迫る10月17日(土)・18日(日)である。旅館(N=183施設/5,717室)の10月17日は45日前76.8%→30日前83.7%→14日前88.1%→直近(8日前)88.9%と推移し、14日前以降の上積みは+0.8ptにとどまった。10月18日(日)は70.9%→77.3%→83.3%→84.6%(9日前)で、14日前以降も+1.3ptと土曜よりわずかに伸び続けている。土日の差は直近で4.3ptあり、こちらも日曜側に残り枠が残る。

リゾートホテル(N=22施設/2,134室)の10月17日は59.3%→68.8%→74.6%(14日前)→73.9%(8日前)と、直近でわずかに下がった。掲載在庫ベースの推定値であるため、直前に販売枠が追加されると数値が下がることがあり、この動きは「売れなかった」ではなく「直前に枠が開いた」と読むのが自然だろう。10月18日(日)は54.2%→62.2%→68.4%→71.6%(9日前)で、14日前以降も+3.2pt積み上がっている。リゾートの日曜は旅館ほど早く固まらず、1週間前でも3割近い枠が市場に残る計算になる。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

図2: 群馬県 リゾートホテルの推定OCC(OTA掲載在庫ベース)ブッキングカーブ。横軸は宿泊日までの残り日数(45→8)、N=22施設/2,134室。宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。

表1: 定点別の推定OCC(OTA掲載在庫ベース)。T-45/T-30/T-14 は宿泊日の45/30/14日前の観測値。10/24・10/25 の T-14 は観測前のため「—」。データ時点 2026年10月10日
宿泊日カテゴリN(施設/室)T-45T-30T-14直近(観測LT)
10/17(土)旅館183/5,71776.8%83.7%88.1%88.9%(8日前)
10/17(土)リゾート22/2,13459.3%68.8%74.6%73.9%(8日前)
10/18(日)旅館183/5,71770.9%77.3%83.3%84.6%(9日前)
10/18(日)リゾート22/2,13454.2%62.2%68.4%71.6%(9日前)
10/24(土)旅館180/5,64879.9%86.7%—91.0%(15日前)
10/24(土)リゾート22/2,13461.7%70.9%—82.6%(15日前)
10/25(日)旅館180/5,64874.4%78.8%—86.2%(16日前)
10/25(日)リゾート22/2,13460.6%66.1%—75.5%(16日前)

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

表1を上積み幅に読み替えると、旅館はT-45→T-30で+4.4〜6.9pt、T-30→T-14で+4.4〜6.0pt、T-14以降は+1pt前後に収束する。リゾートはT-45→T-30で+5.5〜9.5pt、T-30→直近で+9〜12pt(直前に枠が追加された10/17は+5.1pt)と、10/17を除けば後半に重心がある。同じ県内でも「旅館は前半勝負、リゾートは後半勝負」という時間分布の違いが、そのまま販促カレンダーの組み方の違いになる。9月前半の宿泊日を同じ3定点で追った群馬の旅館・リゾート、9月前半をT-45/T-30/T-14で逆算するでも上積み幅はリゾートが旅館を上回っており、併せて読むと群馬の業態差がどの季節にも持ち越されているかを確かめられる。

9月実績の曜日パターンと11月の先行日 — 土曜に集中し、日曜に残る

ここで、10月の土日をどう読むかの物差しとして、経過月である2026年9月の日別実績を曜日別に整理しておく。旅館(N=132〜189施設/4,650〜5,806室・日により変動)の9月平均は84.9%で、土曜92.6%・日曜88.2%に対し水曜80.3%・木曜80.5%と、土曜と平日の差は約12ptあった。リゾートホテル(N=21〜27施設/1,772〜2,302室・日により変動)は月平均73.1%、土曜84.5%・日曜77.3%に対し水曜63.4%・木曜64.4%で、差は約21ptと旅館より大きい。9月19日(土)〜22日(火)の連休は旅館99.2〜99.7%・リゾート97.9〜99.5%と両カテゴリとも実質満室で、連休と通常の土曜では別の需要が動いていることが分かる。7月実績を業態別に曜日で割った群馬の曜日別稼働、谷は業態ごとに別の日でも旅館・リゾートの谷は水曜にあり、曜日の形は夏から秋にかけて大きく変わっていない。

表2: 2026年9月の曜日別平均 推定OCC(OTA掲載在庫ベース・宿泊日直前の観測値)。月・火は連休(9/21・9/22)を含むため高めに出ている
曜日旅館(N=132〜189/4,650〜5,806室)リゾート(N=21〜27/1,772〜2,302室)
月曜86.7%76.5%
火曜84.0%73.5%
水曜80.3%63.4%
木曜80.5%64.4%
金曜83.4%74.5%
土曜92.6%84.5%
日曜88.2%77.3%
9月平均84.9%73.1%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

この物差しを10月24日(土)に当てると、旅館の91.0%(15日前)は9月の土曜平均92.6%に2週間前の時点でほぼ並んでおり、リゾートの82.6%も9月の土曜平均84.5%に迫る。紅葉の入口にあたる週末が、通常の土曜並みの水準を2週間早く達成しているという見方ができる。

さらに先の11月の土日についても、45日以内に入った観測だけで現在地を確認しておく。旅館は10月31日(土)が45日前80.5%→直近88.5%(22日前)、11月7日(土)が81.8%→87.5%(29日前)、11月14日(土)が83.1%→86.0%(36日前)と、45日前の時点ですでに8割台に乗っている。注目すべきは11月21日(土)で、45日前の時点で88.1%、直近(43日前)で88.7%と、10月24日の45日前時点(79.9%)を8pt以上上回る出だしだった。11月21〜23日の3連休初日にあたり、完売施設率も43日前で63.9%と対象旅館の6割超が掲載在庫を持たない。リゾートホテルは10月31日65.0%→76.0%、11月7日55.9%→62.9%、11月14日53.3%→57.5%、11月21日65.3%→63.3%と旅館より低い水準で、11月後半の日曜(11月22日)は44日前で50.3%と半分が残っている。同じ11月21日からの3連休を広島・山口・大分の在庫で読んだ紅葉3連休11/21〜23の予約進捗、大分の旅館は残室10.9%・広島市52.2%と並べると、群馬の旅館の出だしがどの位置にあるかの目安になる。

表3: 11月の土日に向けた逆算カレンダーと現在地。旅館 N=179〜183施設/5,642〜5,721室、リゾート N=21〜22施設/2,098〜2,134室(宿泊日により変動)。推定OCC(OTA掲載在庫ベース)、観測はいずれも宿泊日の45日前以降
宿泊日T-45T-30T-14旅館 45日前→直近リゾート 45日前→直近
10/31(土)9/1610/110/1780.5%→88.5%(22日前)65.0%→76.0%(22日前)
11/1(日)9/1710/210/1874.5%→84.9%(23日前)57.0%→69.4%(23日前)
11/7(土)9/2310/810/2481.8%→87.5%(29日前)55.9%→62.9%(29日前)
11/14(土)9/3010/1510/3183.1%→86.0%(36日前)53.3%→57.5%(36日前)
11/21(土)10/710/2211/788.1%→88.7%(43日前)65.3%→63.3%(43日前)
11/22(日)10/810/2311/883.4%→83.5%(44日前)50.6%→50.3%(44日前)

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

推定成約ADR — 旅館10月は前年確定¥15,300、現時点推定は¥16,000

価格面の参考として、群馬県の推定成約ADR(税抜相当・月次)をカテゴリ別に確認する。旅館(N=239〜304施設・月により変動)の確定月を前年同月と比べると、2026年8月は¥18,100(N=278)で前年の¥17,500(N=268)から+3.3%、2026年9月は¥15,500(N=289)で前年の¥14,900(N=271)から+4.2%だった。10月は前年確定値が¥15,300(N=271)で、2026年10月の現時点の販売状況に基づく推定は¥16,000(N=285)である。前年確定値との単純比較では+4.6%に相当するが、確定値との単純比較は月末の確定を待つ必要があり、ここでは「8〜9月の確定YoYが+3〜4%で推移し、10月の現時点推定もその延長線上にある」と読むにとどめたい。

リゾートホテル(N=29〜35施設)は、2026年8月が¥19,100(N=35)で前年の¥16,900(N=34)から+12.8%、9月が¥15,500(N=35)で前年の¥14,100(N=34)から+9.3%と、旅館より強い伸びを確定月で示している。10月の前年確定値は¥13,800(N=34)、現時点推定は¥15,000(N=34)だった。なお前年の季節形状を見ると、旅館は10月¥15,300から11月¥18,000、12月¥18,700へと紅葉本番から年末にかけて単価が上がる形で、リゾートも11月¥14,200から12月¥19,200へ跳ね上がっている。10月は両カテゴリとも「年内の単価上昇の手前」に位置する月といえる。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

図3: 群馬県 旅館の推定成約ADR(税抜相当・月次)。2025年と2026年1〜9月は確定値、2026年10〜12月は現時点の販売状況に基づく推定値(点線・変動し得る)。N=239〜304施設(月により変動)。

表4: 群馬県 推定成約ADR(税抜相当・月次)。YoY は確定月同士のみ。現時点推定は販売状況により変動する
月旅館 2025確定旅館 2026旅館 YoYリゾート 2025確定リゾート 2026リゾート YoY
8月¥17,517(N=268)¥18,102(N=278・確定)+3.3%¥16,890(N=34)¥19,055(N=35・確定)+12.8%
9月¥14,903(N=271)¥15,523(N=289・確定)+4.2%¥14,134(N=34)¥15,454(N=35・確定)+9.3%
10月¥15,328(N=271)¥16,029(N=285・現時点推定)確定待ち¥13,802(N=34)¥14,971(N=34・現時点推定)確定待ち
11月¥17,972(N=265)¥16,710(N=268・現時点推定)確定待ち¥14,240(N=34)¥13,909(N=33・現時点推定)確定待ち

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

10/24の残り枠の分布 — 旅館の3分の1は完売、1割強はまだ半分以上残る

市場平均の裏側で、個々の施設の残り枠がどう散らばっているかも見ておきたい。10月24日(土)について、掲載枠が総客室の30%以上積まれた群馬県の旅館152施設(3,391室)を対象に残り枠の分布を取ると、完売(残り0%)が52施設(34.2%)、残り1〜20%が47施設(30.9%)、21〜50%が35施設(23.0%)、51%以上が18施設(11.8%)だった。また、対象152施設のうち一度でも完売が観測されたのは84施設で、最初に完売が観測された時期は宿泊日の45日以上前が37施設、30〜44日前が22施設、14〜29日前が25施設だった(その後に枠が再び開いた施設を含むため、現時点で完売の52施設とは一致しない。45日超の観測は掲載枠が積まれる前の状態を含み得る)。最初の完売の時期が3つの時間帯に散っていることは、T-45・T-30・T-14のどの定点にも「その時点で売り切れる施設」と「まだ残る施設」が併存していたことを意味する。

リゾートホテルは同条件で18施設(1,759室)と母数が小さいが、完売4施設、残り1〜20%が7施設、21〜50%が6施設、51%以上が1施設で、中央値は残り15.0%だった。旅館の中央値が残り10.0%であることと合わせると、2週間前の時点で「市場の中央」にいる施設は旅館で1割、リゾートで1.5割の枠を残している計算になる。

表5: 10/24(土)の残り枠の分布(2026年10月10日時点)。対象は掲載枠が総客室の30%以上観測された施設。残り枠=直近観測の掲載残室数÷総客室数
残り枠旅館(N=152/3,391室)リゾート(N=18/1,759室)
完売(残り0%)52施設(34.2%)4施設
残り1〜20%47施設(30.9%)7施設
残り21〜50%35施設(23.0%)6施設
残り51%以上18施設(11.8%)1施設
残り枠の中央値10.0%15.0%

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

群馬の旅館・リゾートホテルを運営するレベニューマネージャーへ — 示唆とアクションプラン

運営目線のインサイト

第一に、自館のカーブを市場の定点に重ねる見方である。旅館なら10月24日(土)は45日前79.9%・30日前86.7%・15日前91.0%、リゾートなら61.7%・70.9%・82.6%が市場の軌跡だった。自館の同じ日の進捗を同じ定点で並べ、どの区間で市場に遅れたか(あるいは先行したか)を特定すると、次の土曜に向けた打ち手の時期が見えてくる。市場より早く埋まる施設は単価を、遅れる施設は販促のタイミングを見直す余地がある。

第二に、上積みの重心が旅館とリゾートで異なる点である。旅館はT-30以降の伸びが+4〜6ptに細り、T-14以降は+1pt前後で止まる。リゾートはT-30から直近で+9〜12pt(10/17を除く)と後半に重心がある。旅館で2週間前に枠が多く残っているなら市場は既に動き終えているため、価格より露出と商品(部屋タイプの組み替え・付加価値)で動かす局面であり、リゾートは2週間前でも市場の需要が流入し続けるため、価格の調整が効く余地が相対的に大きいといえる。

第三に、日曜泊の残り枠である。10月24日と25日の直近の差は旅館4.8pt・リゾート7.1pt、9月実績でも土日差は旅館4.4pt・リゾート7.2ptあった。土曜が早く埋まる施設ほど、日曜を単独で売るか土日連泊の商品で土曜の需要を日曜に引き込むかの判断が、週末全体の収益を左右しやすい。

第四に、11月21日(土)の出だしである。3連休初日は45日前で旅館88.1%、完売施設率63.9%(43日前)と、10月24日の45日前時点を8pt以上上回っていた。この日の単価設定を10月の土曜と同じ基準に置いたままなら、需要の強さに対して価格が置き去りになる可能性がある。前年の旅館11月確定ADR¥18,000が10月¥15,300から2,600円以上高かったという季節形状も、この見直しの材料になるだろう。

アクションプラン(T-45/T-30/T-14 の3段構え) — 判断トリガーは本稿で示した市場値に紐づける。10月17日・18日・24日については既にT-14を過ぎているため直前段のみ、11月の土日は表3のカレンダーに沿って各段を当てはめる。

表6: 群馬県の旅館・リゾートホテル向け 逆算カレンダー型アクションプラン(2026年10月10日時点の市場値に基づく)
時間軸打ち手判断トリガー(本稿の数値)狙い
T-45(11/21なら10/7・11/22なら10/8)在庫と最低販売単価の確認。部屋タイプ別の販売枠を揃え、下限価格を季節形状に合わせて設定する11/21(土)は市場が45日前で88.1%。自館の同日が市場を大きく下回るなら販売枠の露出不足、上回るなら下限価格が低すぎる可能性を点検したい早期に埋まる日で単価を取りこぼさない
T-45土日連泊・日曜泊の商品設計。日曜単独販売か連泊誘導かを決める9月実績の土日差は旅館4.4pt・リゾート7.2pt。10/24・10/25の直近差も旅館4.8pt・リゾート7.1pt土曜の需要で日曜を埋める
T-30(11/7なら10/8・11/14なら10/15・11/21なら10/22)残り枠の多い日への販促。平日・日曜のうち市場より進捗が遅い日を特定し、露出と商品を集中させる旅館の市場はT-30で77.3〜86.7%、リゾートは62.2〜70.9%。自館がこれを5pt以上下回る日に絞る上積みが細る前に遅れを取り戻す
T-3011月の単価見直し。10月基準のまま据え置いていないかを確認する前年確定の旅館11月¥17,972・12月¥18,742(10月¥15,328)。2026年10月の現時点推定は旅館¥16,029・リゾート¥14,971季節の単価上昇を取り込む
T-14(10/31なら10/17・11/7なら10/24・11/14なら10/31)直前の在庫解放と付加価値訴求。保持していた枠を市場に出し、食事・入湯・紅葉関連の付加価値で単価を守りながら売る旅館はT-14以降の上積みが+1pt前後で止まる一方、リゾートはT-30→直近で+9〜12pt(10/17を除く)伸びる。旅館は露出・商品、リゾートは価格の調整が効きやすい値下げに頼らず最後の枠を埋める
T-14(10/17・10/18・10/24は本稿時点で該当)直前1週間の日次確認。掲載枠の追加で推定値が動く(リゾート10/17は14日前74.6%→8日前73.9%)ことを前提に、自館の残り枠と市場の残り枠中央値(旅館10%・リゾート15%)を比べる残り枠が市場中央値を大きく上回る日だけ直前施策を打つ打ち手の対象日を絞る

いずれの打ち手も市場値との照合を起点にしたものであり、効果は自館の立地・客層・商品構成によって異なる。効果を保証するものではなく、自館のカーブと市場のカーブを同じ定点で比べる習慣をつくるための枠組みとして活用されたい。

まとめ — 3つの物差し

本稿で示した群馬県の旅館・リゾートホテルの定点は、次の3つの物差しに集約できる。第一に「旅館は45日前で8割、30日前で8割半ば、2週間前で9割」が10月下旬の土曜の市場軌跡であり、自館がこの軌跡より遅れている区間が打ち手の時期になる。第二に「リゾートは後半勝負」で、30日前から直近までに+9〜12pt(10/17を除く)が積まれるため、2週間前の残り枠を悲観する必要はないが、その分だけ価格調整の判断が直前に集中する。第三に「日曜は土曜より4〜7pt残る」という土日差は9月実績でも10月の先行日でも一貫しており、週末の収益は日曜の売り方で差がつく。11月21日(土)の3連休初日が45日前で88.1%という出だしを見せている以上、紅葉本番の週末では、この物差しを一段高い水準に置き直して臨むことになるだろう。

データについて

推定OCC(OTA掲載在庫ベース)OTA掲載在庫ベース稼働率 = 100 − 100 × OTA掲載残室数 ÷ 総客室数。対象は総客室の30%以上をOTAに掲載する施設で構成した固定コホート(各宿泊日で同じ施設集合。N がその施設数)。OTA上で販売される在庫の消化状況に基づく推定値であり、実客室稼働率とは定義が異なる(掲載外の客室を消化済み側に数えるため高めに出る)。
ブッキングカーブ宿泊日の45日前から直近までの観測に基づく。定点は45日前・30日前・14日前・直近の4点で、直近の観測日は2026年10月9日。
推定成約ADROTA等の販売データ(最安プラン水準×業態別係数・複数チャネルのアンサンブル)から推定した成約価格水準(税抜相当)。過去月は確定値、現在・未来月は現時点の販売状況に基づく推定値。公表運営実績との照合で誤差中央値6.6%。月次が正準であり、日次・曜日別の価格は扱わない。
対象 N の内訳ブッキングカーブ: 旅館 N=179〜183施設/5,642〜5,721室、リゾートホテル N=21〜22施設/2,098〜2,134室(宿泊日により固定コホートが変動)。9月実績: 旅館 N=132〜189施設/4,650〜5,806室、リゾート N=21〜27施設/1,772〜2,302室(日により変動)。推定成約ADR: 旅館 N=239〜304施設、リゾート N=29〜35施設(月により変動)。残り枠の分布: 掲載枠が総客室の30%以上観測された旅館152施設/3,391室、リゾート18施設/1,759室。
完売施設率OTA等で掲載在庫が確認できない施設の割合(推定)。
データ時点2026年10月10日。販売状況・在庫は日々変動するため、本記事の数値は取得時点のスナップショットである。

出典:メトロエンジンリサーチ、ホテルバンク編集部より作成

参考資料・出典一覧

紅葉の時期に関する記述は以下を参照した。草津温泉周辺(草津天狗山)は例年の見頃が10月中旬〜11月上旬、2026年10月10日時点で色づき始めとされる。伊香保温泉の河鹿橋 紅葉ライトアップ2026は10月27日(火)〜11月15日(日)の実施が案内されており、10月24日(土)はその直前の週末にあたる。

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