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アニメ聖地88の非大都市92自治体、客室数ランキング2026 — 下位25市町村は計4,363室

投稿日 : 2026.08.25 更新日 : 2026.09.02

指定なし

エリア・施設分析

アニメ聖地88の非大都市92自治体、客室数ランキング2026 — 下位25市町村は計4,363室

一般社団法人アニメツーリズム協会が2026年2月13日に発表した『訪れてみたい日本のアニメ聖地88』2026年版は、協会設立10周年にあわせて対象を100作品へ拡大し、作品146件・施設29件の計175件が認定された。認定地は北海道函館市から沖縄県南城市まで広がるが、その多くは人口数千〜数万人規模の町村である。本稿では175件を市区町村単位まで分解し、非大都市圏に位置する92自治体について、宿泊施設数・客室数・2026年の宿泊単価を突き合わせ、「聖地はあるが客室ストックが薄い自治体」を定量化する。

本記事における指標の定義

  • ADR(平均客室単価):各施設がOTA等で公開する最安プラン水準(2名1室利用時・1室あたり料金・税込)に業態別の補正係数を適用して算出した推定成約単価(税抜相当)。上場ホテルREITが開示する物件別実績との照合で誤差中央値は6.6%。推定値であり、各施設の実際の成約価格・会計数値とは異なります。エリア単位のADRは対象施設の中央値(エリアの標準的な施設の水準)を月次で求め、2026年1〜7月の確定月を平均したものです。
  • 掲載価格(全プラン平均・税込):素泊まりから食事付きまでを含む公開販売価格の平均。2名1室利用時の1室あたり料金です。推定成約ADRとは基準が異なるため、両者を直接引き算しないでください。
  • 宿泊施設数・客室数:メトロエンジンリサーチが把握する範囲で、調査時点(2026年8月21日)に当日以降のチェックイン日の販売在庫がOTA上に掲載されている施設と、その登録客室数の合計。旅館・ホテル・簡易宿所・グランピング等を含み、OTAに掲載のない施設は含みません。
  • 聖地件数:『訪れてみたい日本のアニメ聖地88』2026年版において、その自治体を所在地として認定された件数(作品・施設の合算)。
  • データ出典:メトロエンジンリサーチ、一般社団法人アニメツーリズム協会、観光庁
Key Takeaways
  • — 110件・92自治体が非大都市圏の市町村に立地。2026年版175件を市区町村単位まで分解すると、自治体を特定できる154件の7割強が大都市以外に置かれている。
  • — 92自治体の宿泊在庫は4,211施設・142,854室。1自治体あたり客室数の中央値は733室にとどまり、53自治体が1,000室を下回る。
  • — 聖地1件あたり客室数が最も薄い下位25自治体は合計4,363室。神奈川県箱根町ただ1町(383施設7,268室)の6割の規模にすぎない。
  • — 在庫の薄さは単価の安さを意味しない。推定成約ADRを算出できた87自治体のうち32自治体が都道府県平均を上回る。
  • — 需要側は「映画・アニメ縁の地を訪問」が2019年4.6%→2025年8.3%。「次回したい」は14.0%で実訪問割合を5.7ポイント上回る。

2026年版175件を市区町村まで分解する — 非大都市圏に110件

まず母集団を確定させる。2026年版の認定リストは自治体コード順に作品146件・施設29件が並ぶ構成で、所在地の表記粒度は一様ではない。「青森県」「広島県」のように都道府県単位でしか示されないもの、「熊本県人吉・球磨地域ほか」「鹿児島県種子島」「沖縄県八重山諸島」のように複数自治体にまたがる広域指定のものが混在している。

そこで175件を、(a) 東京23区および政令指定都市、(b) それ以外の市町村(非大都市圏)、(c) 都道府県単位・広域指定、の3区分に振り分けた。結果は下表のとおりで、非大都市圏に該当する110件が92の自治体に分布している。本稿の分析対象はこの92自治体である。

2026年版『訪れてみたい日本のアニメ聖地 88』175件の区分別内訳(N=175件)
区分作品施設計自治体数
非大都市圏の市区町村(本稿の分析対象)941611092
東京23区・政令指定都市31134421
都道府県単位・広域指定(自治体特定なし)21021—
合計14629175—

出典:一般社団法人アニメツーリズム協会『訪れてみたい日本のアニメ聖地 88』2026年版よりホテルバンク編集部作成(N=175件)

非大都市圏92自治体の宿泊在庫は、調査時点で合計4,211施設・142,854室である。1自治体あたりの客室数の中央値は733室にとどまり、25自治体は300室未満、35自治体は500室未満だった。全体の6割弱にあたる53自治体が1,000室を下回る。認定地の分布が「地方の小規模自治体に厚く、大都市に薄い」という設計思想を反映していることの裏返しとして、受け皿の規模も小さいということになる。

需要側は右肩上がり — 訪日客の「映画・アニメ縁の地を訪問」は4.6%→8.3%

供給側を見る前に、需要側の一次データを押さえておきたい。観光庁のインバウンド消費動向調査(旧・訪日外国人消費動向調査)は、訪日客に「今回の日本滞在中にしたこと」を複数回答で尋ねており、選択肢のひとつに「映画・アニメ縁の地を訪問」がある。年次報告書から実測値を拾うと、2019年の4.6%が2023年に7.5%、2024年に8.1%、2025年には8.3%まで上昇していた。訪日客数そのものが同期間に大きく伸びていることを踏まえると、実人数ベースの増加幅は比率の伸び以上に大きい。

より示唆的なのは「次回日本を訪れた時にしたいこと」の側である。同項目は2019年の10.2%から2025年には14.0%へ上がっており、実際に訪問した割合(8.3%)を5.7ポイント上回る。すでに一度訪日した層のうち、まだ聖地を訪ねていない予備軍が一定規模で積み上がっている構図だ。なお2020年・2021年は入国制限下で四半期調査の大半が中止となり、年間値は試算値にとどまるため、時系列からは除外している。

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査/インバウンド消費動向調査」各年 年次報告書(全国籍・地域、複数回答)よりホテルバンク編集部作成

二次情報として、旅行予約大手のTrip.com Groupは2026年5月14日、アジア全域におけるアニメ・コミック関連の旅行体験の検索数が前年比195%増だったと発表している(株式会社Trip.com International Travel Japan/観光経済新聞2026年5月25日付ほか)。同発表では東京で開催された大型アニメイベントの海外向けチケット販売が前年比697%増だったことも示されており、企業発表という性格上そのまま市場全体の伸長率とは読めないものの、公的統計が示す緩やかな上昇トレンドと方向は一致している。

92自治体の客室ストック分布 — 地図で見る

非大都市圏92自治体を地図上に置くと、受け皿の厚みの差がはっきりする。円の大きさは掲載客室数、色は聖地1件あたり客室数が300室を下回る自治体(濃い青)とそれ以外(淡い青)の区分である。関東近郊と離島・山間部に小さな円が集中し、函館市・金沢市・箱根町・伊東市・高山市といった既存の観光地では円が大きい。

出典:メトロエンジンリサーチ、一般社団法人アニメツーリズム協会(N=92自治体・4,211施設)

客室ストックが薄い自治体 下位25 — 合計4,363室

ここからが本稿の主題である。92自治体を「聖地1件あたりの掲載客室数」の少ない順に並べ、下位25自治体を抽出した。この25自治体の宿泊在庫は合計254施設・4,363室にすぎない。同じリストに載る神奈川県箱根町ただ1町の383施設・7,268室と比べると、25自治体を足し合わせても6割の規模である。

聖地1件あたり掲載客室数が少ない下位25自治体(N=25自治体・2026年1〜7月確定月平均)
順 自治体 聖地 施設数 客室数 聖地1件
あたり室
掲載価格 推定成約
ADR
県平均比 N
1岐阜県
笠松町
1000————
2鳥取県
北栄町
1000————
3埼玉県
横瀬町
16292931,23810,094127%2
4高知県
香美市
18393934,97821,533280%4
5高知県
越知町
124343————
6東京都
日野市
221155815,2137,35851%2
7埼玉県
長瀞町
111838350,66317,832224%5
8京都府
京田辺市
118888————
9東京都
神津島村
111898926,72416,242113%2
10静岡県
川根本町
11010610623,04516,472127%3
11熊本県
芦北町
1310610625,0886,53364%3
12富山県
上市町
1511211232,20014,700199%4
13東京都
東村山市
1311311314,1278,21657%3
14長崎県
新上五島町
21926413221,5788,210107%8
15鳥取県
境港市
21130415220,5709,978122%4
16東京都
多摩市
11181181————
17岐阜県
白川村
11719119143,34819,836185%8
18東京都
調布市
2638419217,31911,92883%6
19山梨県
山梨市
1920220247,60215,412137%5
20埼玉県
久喜市
1321321316,8187,56695%3
21東京都
昭島市
1422422413,5388,17857%3
22長崎県
五島市
36669423120,2987,859102%19
23群馬県
館林市
1723623614,4246,15553%6
24埼玉県
蕨市
1327027014,9458,335105%2
25沖縄県
南城市
14627727734,41311,07692%4

掲載価格・推定成約ADRは2026年1〜7月の確定月平均。Nは推定成約ADRの算出に用いた施設数の月次中央値。N=5未満のセルは参考値として扱ってください。出典:メトロエンジンリサーチ、一般社団法人アニメツーリズム協会よりホテルバンク編集部作成

最上位の2自治体では、調査時点でOTA上に販売在庫の掲載が確認できる施設が0件だった。岐阜県笠松町は宿泊施設の登録自体はあるものの、いずれも直近で販売在庫の掲載が観測されていない。鳥取県北栄町も同様で、認定されている「青山剛昌ふるさと館」の来訪需要は、隣接する倉吉市(20施設737室)や米子市の在庫が受けている構図と推測される。京都府京田辺市は1施設88室のみで、京都市中心部(電車で約30分)との明確な補完関係にある。

次の層は、聖地1件あたり29〜58室という規模だ。埼玉県横瀬町(6施設29室)、高知県香美市(8施設39室)、高知県越知町(2施設43室)、東京都日野市(2施設115室)が並ぶ。このうち香美市はアンパンマンミュージアムを擁するファミリー層向けの目的地でありながら、掲載客室数は39室にとどまる。越知町は仁淀川流域のキャンプフィールドが在庫の中心で、通年営業の宿泊在庫という意味ではさらに薄い。

出典:メトロエンジンリサーチ、一般社団法人アニメツーリズム協会よりホテルバンク編集部作成(N=25自治体)

離島の2町も特徴的である。長崎県新上五島町は2件の聖地を持ちながら19施設264室、隣接する五島市は3件で66施設694室。両者を合わせても958室で、これは中規模ビジネスホテル2〜3棟分にあたる。航路の便数に制約がある離島では、宿泊在庫がそのまま滞在可能人数の上限になるため、需要が伸びた際に受け止められる幅は限られる。逆にいえば、少ない客室数でも稼働と単価の両方を押し上げやすい構造でもある。離島の宿泊単価がどのような階層をなしているかは、島に泊まる秋 — 主要離島10市町村の宿泊単価は2.37倍差で10市町村を横並びにして検証している。

単価は県平均を上回る自治体が32/87 — 薄さと単価は反比例しない

「客室が少ない=単価が安い」とは限らない。推定成約ADRが算出できた87自治体のうち、都道府県平均を上回っていたのは32自治体である。下位25自治体に限っても、埼玉県長瀞町(県平均比224%)、富山県上市町(199%)、岐阜県白川村(185%)、山梨県山梨市(137%)、埼玉県横瀬町・静岡県川根本町(ともに127%)といった具合に、県平均を大きく超える水準が並ぶ。

これらに共通するのは、施設数が少ないうえに温泉旅館・古民家・オーベルジュ型など単価帯の高い業態が母集団の大半を占めていることだ。白川村は17施設191室で推定成約ADRが¥19,800、県平均(岐阜県¥10,700)の1.85倍。川根本町は10施設106室で¥16,500と、静岡県平均(¥13,000)を上回る。高知県香美市の県平均比280%(¥21,500、N=4施設)は母集団が小さく参考値の域を出ないが、少数の高単価施設が地域全体の水準を規定している点は共通する。

一方で、群馬県館林市(県平均比53%)、東京都日野市(51%)、熊本県芦北町(64%)、栃木県栃木市(67%)のように、県平均の半分台にとどまる自治体もある。いずれもビジネスホテル中心の構成で、宿泊需要の主体が業務利用にある地域だ。この価格帯の地域では、聖地来訪という新しい来訪動機を取り込む余地が単価面に残っていると読める。

出典:メトロエンジンリサーチ、一般社団法人アニメツーリズム協会よりホテルバンク編集部作成(N=87自治体、推定成約ADRが算出できた自治体のみ)

散布図が示すのは、客室数と県平均比の間に明確な相関がないという事実である。掲載客室数1,000室未満の帯には県平均比40%台から280%まで幅広く分布しており、規模の小ささが単価を規定していない。むしろ業態構成のほうが支配的で、旅館・リゾート比率の高い自治体が上側、ビジネスホテル比率の高い自治体が下側に集まっている。

複数の聖地を持つ15自治体 — 集客テーマの束ね方に伸びしろ

92自治体のうち、2件以上の聖地を持つのは15自治体である。1つの自治体で複数の来訪動機を提示できるため、周遊コースを組みやすく滞在日数を伸ばしやすい。とくに長崎県五島市(3件・694室)、埼玉県秩父市(3件・1,008室)、神奈川県横須賀市(3件・1,274室)の3市は、単一テーマではなく複数テーマの受け皿として設計する余地が大きい。

2件以上の聖地を持つ15自治体の客室ストックと推定成約ADR(N=15自治体・2026年1〜7月確定月平均)
自治体 聖地件数 施設数 客室数 聖地1件あたり室 推定成約ADR 県平均比
長崎県五島市3666942317,859102%
埼玉県秩父市3481,00833613,845174%
神奈川県横須賀市3371,27442512,30289%
東京都日野市22115587,35851%
長崎県新上五島町2192641328,210107%
鳥取県境港市2113041529,978122%
東京都調布市2638419211,92883%
秋田県横手市2178674346,85488%
埼玉県川越市2229594809,176115%
東京都立川市2201,63381611,08777%
神奈川県藤沢市2522,0421,0219,40668%
長崎県佐世保市2594,4722,2367,27195%
神奈川県箱根町23837,2683,63425,829187%
長崎県長崎市21427,9163,9589,287121%
北海道函館市21739,8184,9098,08981%

出典:メトロエンジンリサーチ、一般社団法人アニメツーリズム協会よりホテルバンク編集部作成(N=15自治体)

秩父市は3件の聖地を持ちながら県平均比174%(¥13,800)と、埼玉県内では突出した単価水準にある。48施設1,008室という在庫規模に対して聖地1件あたり336室で、下位25(277室以下)にはわずかに届かない水準にある。隣接する横瀬町(29室)・長瀞町(83室)と合わせて秩父エリアとして捉えれば1,120室規模になり、広域連携で受け皿を束ねる余地がある。埼玉県内で秩父エリアがどの価格帯に位置するかは、埼玉県の宿泊単価は市区町村で4.8倍差が35エリアの階層構造として整理している。

境港市(2件・304室)と調布市(2件・384室)は、どちらも同一テーマの作品と関連施設がセットで認定されているケースだ。境港市の「水木しげるロード」は日中の来訪が中心で宿泊への転換率が課題とされてきたが、11施設304室という在庫規模を踏まえると、宿泊転換率が数ポイント動くだけで市内の稼働は大きく変わる計算になる。日帰りに流れている来訪需要をどれだけ宿泊に振り向けられるかという論点は、泊まらず帰る観光客が9割超の県も — 宿泊比率20県ランキングと客室ストックでも都道府県単位で扱っている。

受け皿の伸びしろをどう読むか

ここまでの数字を整理すると、示唆は3点に集約される。

第一に、需要側の指標は公的統計・企業発表のいずれも上向きで、しかも「次回したい」層が実訪問層を5.7ポイント上回っている。潜在需要が顕在化する余地は残っている。第二に、その受け皿となる非大都市圏92自治体のうち、53自治体が1,000室未満、25自治体が300室未満という薄い在庫構成にある。第三に、在庫が薄いことは単価の低さを意味せず、87自治体中32自治体は県平均を上回る水準にある。

宿泊事業者にとっての含意は明快だ。在庫が薄い自治体では、需要のピークが特定の日に集中したときに近隣自治体へ流出する構造が既定路線になっている。逆にいえば、既存施設が客室単価を段階的に設計し直す余地、あるいは新規供給が入る余地が広く残っているということでもある。とくに聖地1件あたり100室未満の層(笠松町・北栄町・横瀬町・香美市・越知町・日野市・長瀞町・京田辺市・神津島村)は、20〜30室規模の小型施設が1棟入るだけでエリアの供給構成が変わるレンジにある。

自治体・DMO側の含意としては、単独では在庫が足りない場合でも、秩父市+横瀬町+長瀞町、五島市+新上五島町のように広域で束ねれば実務的な受け皿規模に届くケースが確認できる点が挙げられる。宿泊在庫の広域連携は、聖地来訪という比較的滞在時間の読みやすい来訪動機と相性がよい。

なお、本稿の客室数はOTA上に販売在庫の掲載が確認できる施設に限った集計であり、OTAに掲載していない民宿・農家民泊・公営宿泊施設は含まれない。とくに町村部では実際の受け入れ可能室数がこれを上回る可能性がある点に留意されたい。

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参考資料・出典一覧

■ データソース

聖地の認定件数は一般社団法人アニメツーリズム協会『訪れてみたい日本のアニメ聖地 88』2026年版(2026年2月13日発表・作品146件/施設29件の計175件)。宿泊施設数・客室数はメトロエンジンリサーチが2026年8月21日時点で当日以降のチェックイン日の販売在庫を確認できた施設の集計(92自治体・4,211施設・142,854室)。掲載価格および推定成約ADRは同社のエリア月次集計で、2026年1〜7月の確定月を平均した値です。需要側の比率は観光庁「インバウンド消費動向調査(旧・訪日外国人消費動向調査)」各年 年次報告書から取得しています。

■ 試算前提

175件は所在地表記に基づき (a) 東京23区・政令指定都市、(b) それ以外の市町村、(c) 都道府県単位・広域指定の3区分に振り分け、(b) の110件・92自治体のみを分析対象としています。「聖地1件あたり客室数」は各自治体の掲載客室数を認定件数で除した単純比で、来訪者数や滞在日数による重み付けは行っていません。県平均比は同一期間・同一手法で算出した都道府県単位の推定成約ADRを分母とする比率です。エリア単位のADRは対象施設の中央値をいったん月次で求め、その月次値を平均する二段階の集計としています。

■ 限界・留意点

客室数はOTA上に販売在庫の掲載が確認できる施設に限った集計であり、OTAに掲載していない小規模な宿や公営の宿泊施設は含まれません。とくに町村部では実際の受け入れ可能室数がこれを上回る可能性があります。推定成約ADRは推定値で、上場ホテルREITの物件別開示との照合における誤差中央値は6.6%(検証対象はビジネス・シティ・リゾート・旅館・カプセルの各カテゴリ)であり、各施設の実際の成約価格や会計数値とは異なります。算出に用いた施設数(N)が5件未満のセルは母集団が小さく、参考値の域を出ません。掲載価格と推定成約ADRは基準が異なるため、両者を直接引き算することはできません。本稿は客室ストックと単価の静的な棚卸しであり、将来の需要量や投資収益を予測するものではありません。

■ 認定リスト(一次情報)

■ 政府統計(一次情報)

■ 企業発表・報道(二次情報)

■ 市場データ

  • メトロエンジンリサーチ — 宿泊施設数・客室数(OTA掲載確認ベース、N=4,211施設/142,854室)、掲載価格・推定成約ADR(2026年1〜7月確定月)

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