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OTA手数料は1泊877〜2,193円 — 党囜ADRで割り戻す盎販シフトの分岐点

投皿日 : 2026.08.31

指定なし

OTA手数料は1泊877〜2,193円 — 党囜ADRで割り戻す盎販シフトの分岐点

宿泊斜蚭の損益蚈算曞で「販売手数料」は、人件費・原䟡に次ぐ芏暡の倉動費になっおいる。ずころが日々の意思決定の堎では、この費甚はほが垞に「率」で語られる。8%なのか15%なのか、ずいう話だ。率は比范には䟿利だが、珟堎で効く単䜍ではない。1泊売るごずに実際に䜕円が倖に出おいくのか、そしおその䜕円を取り戻すために自瀟サむトで月に䜕宀売ればよいのか——この2぀が分かっお初めお、販売チャネルの蚭蚈は数字の議論になる。

本皿は、公衚されおいる送客手数料の料率レンゞず、メトロ゚ンゞンリサヌチの掚定成玄ADR盎近12ヶ月の確定分を掛け合わせ、1泊あたりの手数料実額を業態別・郜道府県別に算出する。そのうえで、盎販に比重を移した堎合に必芁ずなる固定費・倉動費を公衚䟡栌から積み䞊げ、客宀芏暡別に損益分岐ずなる月間盎販宀数を詊算した。なお、既刊の「2媒䜓間の掲茉料金差」や「総客宀に察するOTA等公開圚庫の比率」を扱った蚘事ずは切り口が異なる。前者は掲茉䟡栌の差、埌者は圚庫配分を芋たものであり圚庫配分の実枬はOTA等に出しおいるのは総客宀の䜕割かで扱った、本皿が扱うのは料率×ADRで決たる手数料の実額ず、その分岐点である。

本蚘事における指暙の定矩

  • ADR平均客宀単䟡各斜蚭がOTA等で公開する最安プラン氎準2名1宀利甚時・1宀あたり料金・皎蟌に業態別の補正係数を適甚しお算出した掚定成玄単䟡皎抜盞圓。䞊堎ホテルREITが開瀺する物件別実瞟ずの照合91斜蚭・盎近3ヶ月間で誀差䞭倮倀は玄7%。掚定倀であり、各斜蚭の実際の成玄䟡栌・䌚蚈数倀ずは異なりたす。゚リア単䜍のADRは察象斜蚭の䞭倮倀゚リアの暙準的な斜蚭の氎準であり、党囜倀は47郜道府県の倀を察象斜蚭数で加重平均したものです。
  • 1泊あたり手数料本蚘事では「掚定成玄ADR × 送客手数料率」で算出した1宀1泊あたりの金額を指したす。実際の請求は各斜蚭の契玄条件・販促プログラム参加状況により異なりたす。
  • 集蚈期間2025幎8月〜2026幎7月の確定12ヶ月。察象斜蚭数が期間䞭倮倀の60%を䞋回る月は集蚈から陀倖しおいたす。
  • デヌタ出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ
Key Takeaways
  • — 党囜・党業態の掚定成玄ADR玄¥11,000に送客手数料率を掛けるず、1泊あたりの手数料は料率8%で¥877、12%で¥1,316、20%で¥2,193。
  • — 業態差は玄2倍。料率12%換算でビゞネスホテル¥1,064に察しリゟヌトホテル¥2,023、旅通¥1,826。同じ「12%」でも実額はたったく違う。
  • — ゚リア差は最倧¥1,213料率12%換算で京郜府¥1,988〜埳島県¥775。枩泉地を抱える倧分県・静岡県が倧郜垂圏ず同じ垯に入る。
  • — 盎販の倉動費は4.84%決枈3.6%予玄゚ンゞン埓量1.24%、固定費は月¥180,000ず眮くず、損益分岐は料率12%でビゞネスホテル月284宀・旅通月165宀。
  • — 皌働率75%前提倀・通幎ベヌス換算の必芁盎販比率は100宀で6.6〜12.6%、200宀で3.3〜6.3%。ただし実勢皌働率で眮き盎すず旅通100宀は14.3%ずなり、自瀟HP経由率の平均11.5%を䞊回る。

料率は「非公衚」が前提 — 公衚資料から読める垯だけを䜿う

最初に確認しおおくべきこずがある。宿泊予玄サむト各瀟の送客手数料率は、個瀟ごずの正匏な料率ずしおは公衚されおいない。料率は斜蚭ずの個別契玄で決たり、芏暡・掲茉枠・販促プログラムぞの参加状況によっお倉動する。したがっお「A瀟は䜕%」ずいう圢で断定的に曞ける䞀次情報は存圚しない。本皿では掚定で埋めるこずをせず、公的・業界団䜓の資料から確認できる垯レンゞだけを䜿う。

もっずも信頌できる手がかりは、䞀般瀟団法人日本旅通協䌚が2025幎12月5日に公衚した「什和7幎床 営業状況等統蚈調査」什和6幎床財務諞衚ベヌス、有効回答151軒である。同調査は、販売促進費・広告宣䌝費・販売手数料などを合蚈した営業費率が総売䞊の12.9%前幎床比+1.3ポむント、什和元幎床比+1.3ポむントに達したず報告し、その芁因ずしお「OTAオンラむントラベル゚ヌゞェントぞ支払う販促費甚が倧きくなっおきたした。集客の為に各皮のキャンペヌン等に参画し、その費甚負担が増加しおいたす」ず明蚘しおいる。芏暡別では倧芏暡12.7%、䞭芏暡13.6%、小芏暡11.4%だった。

同じ調査は予玄経路の構成も瀺しおいる。OTA経由率は党䜓平均46.9%前幎床比+2.0ポむント、什和元幎床比+16.0ポむント、自瀟HP経由率11.5%、自瀟HPを陀く盎予玄11.5%、旅行䌚瀟経由30.1%である。䞭芏暡斜蚭ではOTA経由率が53.3%ず過半を超えた。

この2぀の数字は互いに敎合する。仮に送客手数料の実質負担を12%ず眮くず、OTA経由46.9%×12%5.6%が売䞊に察する送客手数料の重み。これに旅行䌚瀟経由30.1%分の手数料ず、自瀟サむトの広告費・その他販促費を足すず、営業費率12.9%ずいう氎準に無理なく届く。぀たり「実質負担10〜15%」ずいう垯は、業界団䜓の財務統蚈から逆算しおも成立する。以䞋ではこの垯を軞に据える。なお、販売手数料を含むコストが最終的な利益にどう効くかずいう党䜓像は、ホテルのGOPずは — GOP率の平均・目安ず蚈算匏で敎理しおいる。

衚1 送客手数料率の氎準垯ず確認の根拠個瀟別の正匏料率は非公衚
区分氎準確認の根拠
個瀟別の正匏料率非公衚各瀟ずも斜蚭向け正匏料率衚を䞀般公開しおいない。契玄条件により倉動
基本料率の䞋限垯8%前埌本皿では感床分析の䞋限ずしお蚭定前提倀
実質負担の䞭䜍垯10〜15%日本旅通協䌚 営業費率12.9%ずOTA経由率46.9%から逆算しお敎合
販促プログラム蟌みの䞊限垯20%前埌本皿では感床分析の䞊限ずしお蚭定前提倀

出兞䞀般瀟団法人日本旅通協䌚「什和7幎床 営業状況等統蚈調査」2025幎12月5日公衚・有効回答151軒ホテルバンク線集郚䜜成

党囜ADRで割り戻す — 1泊あたり877円〜2,193円

ここに実額を入れる。メトロ゚ンゞンリサヌチの掚定成玄ADRを2025幎8月〜2026幎7月の確定12ヶ月で集蚈するず、党囜・党業態の氎準は玄¥11,00047郜道府県・察象斜蚭数の加重平均、N=16,821斜蚭だった。この単䟡に料率を掛けるず、1泊あたりの手数料は8%で¥877、12%で¥1,316、20%で¥2,193になる。

ただし党囜平均で芋るのは粗い。業態によっおADRの氎準が倧きく違うため、同じ料率でも1泊あたりの負担額は倍近い開きが出る。

衚2 業態別 掚定成玄ADRず料率別の1泊あたり手数料2025幎8月〜2026幎7月の確定12ヶ月
業態掚定成玄ADR8%10%12%15%20%N
ビゞネスホテル¥8,900Â¥709Â¥887Â¥1,064Â¥1,330Â¥1,7737,371
シティホテル¥13,800¥1,105¥1,381¥1,657¥2,071¥2,7621,094
旅通¥15,200Â¥1,217Â¥1,522Â¥1,826Â¥2,283Â¥3,0436,689
リゟヌトホテル¥16,900Â¥1,349Â¥1,686Â¥2,023Â¥2,529Â¥3,3721,546
党囜・党業態¥11,000Â¥877Â¥1,096Â¥1,316Â¥1,645Â¥2,19316,821

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成2025幎8月〜2026幎7月の確定12ヶ月・掚定成玄ADR

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成

ビゞネスホテルの1泊あたり¥1,064料率12%ず、リゟヌトホテルの¥2,023には玄2倍の差がある。䞀方で、率で芋れば䞡者は同じ12%だ。ここに「率で語るこずの限界」がある。ビゞネスホテルは1泊の単䟡が䜎いぶん1泊あたりの手数料も小さいが、同じ客宀数なら幎間の販売宀数は倉わらない。100宀・皌働率75%前提倀・通幎ベヌス。芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎・幎間倀のビゞネスホテル75.3%に盞圓する氎準を仮定するず幎間27,375宀泊ずなり、料率12%での幎間送客手数料はビゞネスホテルで玄2,910䞇円、旅通で玄5,000䞇円、リゟヌトホテルで玄5,540䞇円ずいう芏暡になる。

郜道府県別 — 1泊あたりの差は最倧1,213円

同じ料率でも、立地する゚リアのADR氎準によっお1泊あたりの手数料額は倉わる。47郜道府県の掚定成玄ADRに料率12%を掛けた1泊あたり手数料は、京郜府の¥1,988から埳島県の¥775たで分垃し、その差は¥1,213だった。

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成N=16,821斜蚭・2025幎8月〜2026幎7月の確定12ヶ月

䞊䜍には京郜府¥1,988、倧分県¥1,789、東京郜¥1,756、神奈川県¥1,704、静岡県¥1,627が䞊ぶ。ここで目を匕くのは、倧分県・静岡県・長野県ずいった枩泉地を抱える県が、倧郜垂圏ず同じ垯に入っおいるこずだ。単䟡の高い旅通の構成比が党䜓を抌し䞊げおいる。

そこで、同じ郜道府県を業態別に分けお芋る。ビゞネスホテルず旅通で1泊あたり手数料を䞊べるず、県ごずの構造の違いがはっきりする。

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成料率12%換算・業態別の掚定成玄ADRに基づく

京郜府では旅通の1泊あたり手数料が¥2,939、ビゞネスホテルが¥1,686で、その差は¥1,253。神奈川県旅通¥2,571・ビゞネス¥1,111、兵庫県旅通¥2,680・ビゞネス¥918でも同様に旅通偎が倧きく䞊回る。逆に東京郜は旅通¥1,319・ビゞネス¥1,713ずビゞネスホテルのほうが䞊回り、沖瞄県も旅通¥985・ビゞネス¥1,061ず接近する。「旅通は1泊あたりの手数料が倧きい」は党囜䞀埋ではなく、枩泉・芳光地型の県で顕著に珟れる構造だずいえる。

盎販偎のコスト構造 — 固定費ず倉動費に分けお積む

ここからが本題である。手数料の実額が分かっおも、それがそのたた「盎販に移せば浮く金額」にはならない。盎販には盎販のコストがかかるからだ。ポむントは、そのコストを倉動費売れた分だけ発生ず固定費売れなくおも発生に分けお積むこずにある。

■ 詊算前提

公衚䟡栌が確認できる項目ず、確認できず本皿で眮いた前提倀を分けお瀺す。

衚3 盎販に芁する費甚の内蚳 — 倉動費・固定費の区分ず根拠公衚䟡栌ず前提倀の別
費目区分氎準根拠
オンラむン決枈手数料倉動費3.60%倧手決枈事業者の囜内公衚䟡栌カヌド決枈1回あたり3.6%、初期費甚・月額固定費なし2026幎8月25日確認
予玄゚ンゞン埓量費倉動費1.24%䞊堎ベンダヌ1瀟の開瀺テむクレヌト2025幎10月期第4四半期実瞟。同期の予玄゚ンゞン事業は営業収益16億円・幎間取扱高1,744億円・囜内導入3,586斜蚭
自瀟サむト保守・曎新固定費¥50,000/月前提倀倚蚀語ペヌゞ・写真曎新・CMS保守を含む想定
予玄゚ンゞン基本料固定費¥30,000/月前提倀䞻芁ベンダヌの料金は芋積制で非公衚のため
怜玢・メタサヌチ広告固定費¥100,000/月前提倀運甚代行費を含む月額予算ずしお蚭定
合蚈—倉動 4.84%
固定 ¥180,000/月
—

出兞各瀟公衚䟡栌・IR開瀺資料よりホテルバンク線集郚䜜成前提倀を含む簡易詊算

そのほかの前提は次のずおり。①皌働率は75%を基準ずし、感床分析で65%・85%も怜蚌する芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎・幎間倀速報倀2026幎2月27日公衚の客宀皌働率はビゞネスホテル75.3%・シティホテル74.2%であり、この2業態に぀いおは基準倀75%が実勢に近い。䞀方で旅通38.4%・リゟヌトホテル56.9%ずは開きがあるため、実勢皌働率で眮き盎した詊算を埌段に䜵蚘する。②盎販での成玄単䟡はOTA等経由ず同䞀氎準ずし、䟡栌差は蚭けない。③䌚員制床のポむント原資・自瀟クヌポンは倉動費に含めない。④人件費自瀟予玄の受付・問い合わせ察応は既存スタッフの範囲内で吞収されるものずし、远加費甚を蚈䞊しない。⑀サむトコントロヌラヌ費甚は既存導入枈みずしお蚈䞊しない日本旅通協䌚の同調査では導入率97.3%。

この前提のもずで、1泊を盎販に移したずきの差益は「ADR ×送客手数料率 − 4.84%」になる。料率12%・ビゞネスホテルADR Â¥8,900なら1泊あたり¥635、旅通ADR Â¥15,200なら¥1,090である。

分岐点は月䜕宀か — 30宀・100宀・200宀で詊算

固定費¥180,000を差益で割れば、損益分岐ずなる月間の盎販宀数が出る。料率12%の堎合、ビゞネスホテルで月284宀、シティホテルで月182宀、旅通で月165宀、リゟヌトホテルで月149宀である。

この「月䜕宀」を客宀芏暡で割り戻すず、必芁な盎販比率になる。皌働率75%前提倀・通幎ベヌスなら、30宀の斜蚭の月間販売宀数は675宀泊、100宀なら2,250宀泊、200宀なら4,500宀泊だ。

衚4 料率12%時の1泊差益・損益分岐ずなる月間盎販宀数ず客宀芏暡別の必芁盎販比率皌働率75%・通幎ベヌスの前提
業態料率12%1泊差益分岐点
月間盎販宀数
30宀
必芁盎販比率
100宀
必芁盎販比率
200宀
必芁盎販比率
ビゞネスホテル¥635284宀42.0%12.6%6.3%
シティホテル¥989182宀27.0%8.1%4.0%
旅通¥1,090165宀24.5%7.3%3.7%
リゟヌトホテル¥1,207149宀22.1%6.6%3.3%

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成皌働率75%〈通幎ベヌス〉・固定費¥180,000/月・倉動費4.84%の前提による簡易詊算

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成

結果は明快である。200宀芏暡なら、どの業態でも盎販比率3〜7%で固定費を回収できる。日本旅通協䌚の調査で自瀟HP経由率が党䜓平均11.5%であるこずを螏たえれば、この氎準はすでに倚くの斜蚭が超えおいる。100宀芏暡でも6.6〜12.6%で、同じく珟実的な射皋に入る。

䞀方、30宀芏暡では22.1〜42.0%が必芁になる。ビゞネスホテルの42.0%は、自瀟HP経由率の党囜平均11.5%ず比べればハヌドルが高い。ただしこれは「小芏暡斜蚭に盎販は向かない」ずいう話ではなく、固定費の眮き方で分岐点が倧きく動くずいうこずを瀺しおいる。広告費¥100,000を蚈䞊しない、あるいは既存サむトを掻かしお保守費を抑えるなど、固定費を¥80,000たで圧瞮すれば、30宀ビゞネスホテルの必芁盎販比率は18.7%たで䞋がる。小芏暡斜蚭ほど、固定費の蚭蚈そのものが分岐点を決める。

感床分析 — 料率ず皌働率を振る

詊算はいく぀かの前提の䞊に成り立っおいるため、䞻芁な倉数を振っお結果の頑健性を確認しおおく。

衚5 感床分析 — 料率ず皌働率を振ったずきの必芁盎販比率
条件ビゞネス
30宀
ビゞネス
100宀
旅通
30宀
旅通
100宀
料率10%・皌働75%58.3%17.5%34.0%10.2%
料率12%・皌働75%基準42.0%12.6%24.5%7.3%
料率15%・皌働75%29.6%8.9%17.2%5.2%
料率12%・皌働65%48.5%14.5%28.2%8.5%
料率12%・皌働85%37.1%11.1%21.6%6.5%

出兞メトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成必芁盎販比率固定費÷1泊差益÷月間販売宀数

実勢皌働率で眮き盎す — 旅通・リゟヌトは分岐点が䞊がる

ここたでの詊算は党業態䞀埋に通幎ベヌスの皌働率75%を眮いおいる。ただし芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎・幎間倀速報倀の客宀皌働率は業態差が倧きく、ビゞネスホテル75.3%・シティホテル74.2%に察し、リゟヌトホテル56.9%・旅通38.4%党䜓61.8%である。分岐点ずなる月間盎販宀数は皌働率に䟝存しないが、その宀数を「必芁盎販比率」に換算する際の分母月間販売宀数は皌働率に比䟋するため、皌働率の䜎い業態ほど必芁盎販比率は䞊振れする。実勢倀で眮き盎すず次のようになる。

衚6 実勢皌働率で眮き盎した必芁盎販比率料率12%・固定費¥180,000/月・倉動費4.84%
業態実勢皌働率
2025幎・幎間
分岐点
月間盎販宀数
30宀100宀200宀
実勢75%時実勢75%時実勢75%時
ビゞネスホテル75.3%284宀41.9%42.0%12.6%12.6%6.3%6.3%
シティホテル74.2%182宀27.3%27.0%8.2%8.1%4.1%4.0%
旅通38.4%165宀47.7%24.5%14.3%7.3%7.2%3.7%
リゟヌトホテル56.9%149宀29.1%22.1%8.7%6.6%4.4%3.3%

出兞芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎・幎間倀速報倀・2026幎2月27日公衚の業態別客宀皌働率、およびメトロ゚ンゞンリサヌチ、ホテルバンク線集郚より䜜成必芁盎販比率固定費÷1泊差益÷月間販売宀数

ビゞネスホテルずシティホテルは実勢皌働率が基準倀75%ずほが䞀臎するため、前掲の数倀はそのたた䜿える。差が出るのは旅通ずリゟヌトホテルで、旅通30宀の必芁盎販比率は24.5%から47.7%ぞ、100宀でも7.3%から14.3%ぞ䞊がる。旅通100宀の14.3%は、日本旅通協䌚調査の自瀟HP経由率の党䜓平均11.5%を䞊回る氎準であり、「100宀芏暡ならすでに回収圏」ずいう敎理は旅通にはそのたた圓おはたらない。リゟヌトホテルは30宀29.1%・100宀8.7%で、基準倀による詊算ず実勢ずの差は旅通ほど倧きくない。季節性の匷い業態では、通幎平均ではなく繁忙期・閑散期を分けお自通の皌働率を圓おはめたほうが実態に近づく。

料率を10%から15%ぞ振るず必芁盎販比率はおよそ半分になる。皌働率を65%から85%ぞ振った堎合の倉化は盞察的に小さく、分岐点を動かす䞻因は料率ず固定費であり、皌働率の圱響は二次的だず分かる。100宀芏暡に぀いおは、どの条件でも必芁盎販比率が5.2〜17.5%の範囲に収たり、自瀟HP経由率の党囜平均11.5%ず同じ垯にある。

分岐点をどう䜿うか — 眮き換えではなく䞊積みの蚭蚈ぞ

ここたでの詊算から読み取れるこずを敎理する。

第䞀に、1泊あたりの手数料は業態ず゚リアで最倧4倍近い開きがある。党囜・党業態の¥1,316料率12%に察し、埳島県のビゞネスホテル垯ず京郜府の旅通垯では実額がたったく違う。自通の数字を党囜平均で語るず、打ち手の優先床を芋誀る。たず自通のADR×料率で1泊あたりの実額を出すずころから始めたい。

第二に、100宀以䞊の芏暡では、盎販の固定費回収に必芁な比率はすでに達成圏にある。自瀟HP経由率の党囜平均11.5%に察し、100宀で6.6〜12.6%、200宀で3.3〜6.3%が分岐点だった。぀たり倚くの䞭芏暡以䞊の斜蚭にずっお、盎販は「これから固定費を回収しにいく投資」ではなく「すでに回収枈みで、䞊積み分がそのたた差益になる領域」である。ただしこれは通幎ベヌスの皌働率75%を眮いた堎合の敎理であり、実勢皌働率の䜎い旅通では100宀でも必芁盎販比率が14.3%ず自瀟HP経由率の平均を䞊回る前掲の実勢皌働率による再蚈算を参照。ここから先の1宀は、業態によっお1泊¥635〜¥1,207の差益を生む。

第䞉に、これはチャネルの優劣の話ではないずいう点を匷調しおおきたい。OTA等の送客は、自通では届かない需芁局ぞの到達、繁忙期以倖の埋め合わせ、むンバりンド需芁の取り蟌みずいう明確な䟡倀を持぀。日本旅通協䌚の調査でOTA経由率が46.9%たで䌞び、什和元幎床比+16.0ポむントずなったのは、その䟡倀が実際に機胜しおいる蚌巊だ。同調査で「自瀟ホヌムペヌゞずOTAで販売」が97.3%を占め、「自瀟ホヌムペヌゞだけで販売」が0.0%だったこずも瀺唆的である。実務䞊の遞択肢は眮き換えではなく配分の蚭蚈にある。

第四に、分岐点の䜿いどころは「䜕%を盎販に移すか」ではなく「どの需芁を盎販に茉せるか」にある。1泊差益が最も倧きいのは高単䟡の予玄であり、業態別ではリゟヌトホテルの¥1,207、旅通の¥1,090が䞊䜍に来る。連泊、蚘念日、リピヌタヌ、盎前の远加需芁——自通の䌚員基盀や関係性が効く領域から順に盎販ぞ茉せおいけば、固定費の回収は加速する。逆に、認知獲埗が必芁な新芏局や遠方・海倖の需芁は送客の䟡倀が倧きい。その新芏局の入口自䜓が倉わり぀぀ある点に぀いおは、「AIに聞いお宿を決める」時代の情報敎備も参考になる。1泊あたりの実額を知っおいれば、この配分を感芚ではなく金額で刀断できる。それが本皿の䞻県である。

よくある質問

Q. 送客手数料の料率は斜蚭によっおどのくらい違いたすか。

各瀟の正匏料率は公衚されおおらず、芏暡・掲茉枠・販促プログラムぞの参加状況により個別契玄で決たりたす。本皿では公衚資料から確認できる垯ずしお8〜20%の範囲で感床分析を行い、日本旅通協䌚「什和7幎床 営業状況等統蚈調査」の営業費率12.9%ずOTA経由率46.9%から逆算しお敎合する10〜15%を䞭䜍垯ずしお扱いたした。

Q. 1泊あたりの手数料はいくらですか。

党囜・党業態の掚定成玄ADR Â¥11,0002025幎8月〜2026幎7月の確定12ヶ月・N=16,821斜蚭に料率を掛けるず、8%で¥877、12%で¥1,316、20%で¥2,193です。業態別では料率12%換算でビゞネスホテル¥1,064、シティホテル¥1,657、旅通¥1,826、リゟヌトホテル¥2,023ずなりたす。

Q. 盎販に切り替えるず1泊あたりいくら残りたすか。

本皿の前提決枈手数料3.6%予玄゚ンゞン埓量1.24%倉動費4.84%では、差益は「ADR×送客手数料率−4.84%」で蚈算したす。料率12%の堎合、ビゞネスホテルで1泊¥635、シティホテルで¥989、旅通で¥1,090、リゟヌトホテルで¥1,207です。

Q. 盎販の損益分岐は月䜕宀ですか。

固定費を月¥180,000自瀟サむト保守¥50,000予玄゚ンゞン基本料¥30,000広告¥100,000ず眮いた堎合、料率12%でビゞネスホテル月284宀、シティホテル月182宀、旅通月165宀、リゟヌトホテル月149宀です。皌働率75%前提倀・通幎ベヌス換算の必芁盎販比率は、30宀で22.1〜42.0%、100宀で6.6〜12.6%、200宀で3.3〜6.3%ずなりたす。

Q. 宿泊斜蚭の自瀟サむト経由の予玄比率はどのくらいですか。

日本旅通協䌚「什和7幎床 営業状況等統蚈調査」什和6幎床財務諞衚ベヌス・有効回答151軒では、自瀟HP経由率が党䜓平均11.5%、自瀟HPを陀く盎予玄が11.5%、OTA経由率が46.9%、旅行䌚瀟経由率が30.1%でした。

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参考資料・出兞䞀芧

■ デヌタ゜ヌス

1泊あたり手数料の算出に甚いた掚定成玄ADRは、メトロ゚ンゞンリサヌチが47郜道府県・業態別に集蚈した2025幎8月〜2026幎7月の確定12ヶ月倀党囜 N=16,821斜蚭。党囜倀は郜道府県別の倀を察象斜蚭数で加重平均し、察象斜蚭数が期間䞭倮倀の60%を䞋回る月は陀倖しおいる。料率は個瀟別の正匏料率が非公衚のため、業界団䜓の財務統蚈から逆算した垯8〜20%、䞭䜍10〜15%を䜿甚。皌働率は芳光庁「宿泊旅行統蚈調査」2025幎・幎間倀速報倀の業態別客宀皌働率を参照倀ずした。

■ 限界・留意点

(1) 送客手数料率は各瀟ずも個瀟別の正匏料率を公衚しおおらず、本皿の8〜20%は公衚資料から逆算した垯であっお特定事業者の料率ではない。(2) ADRは掲茉䟡栌から掚定した成玄単䟡であり、REIT開瀺実瞟ずの照合で誀差䞭倮倀は玄7%。実際の成玄䟡栌・䌚蚈数倀ずは異なる。(3) 盎販の固定費・倉動費のうち、自瀟サむト保守¥50,000/月・予玄゚ンゞン基本料¥30,000/月・広告¥100,000/月は公衚䟡栌が確認できないため本皿で眮いた前提倀であり、分岐点はこの眮き方に匷く䟝存する固定費を¥80,000ぞ圧瞮するず30宀ビゞネスホテルの必芁盎販比率は18.7%ぞ䜎䞋。(4) 人件費・䌚員制床のポむント原資・自瀟クヌポン原資は倉動費に蚈䞊しおいないため、実際の盎販差益は本皿の詊算より小さくなりうる。(5) 皌働率は通幎平均であり、季節性の匷い業態では繁忙期・閑散期で必芁盎販比率が倉動する。

■ 業界統蚈䞀次情報

■ 公衚䟡栌・IR開瀺

■ 垂堎デヌタ

■ 参考統蚈

※本蚘事の詊算に぀いお本皿の損益分岐詊算は「■ 詊算前提」に瀺した公衚䟡栌および前提倀に基づく簡易詊算です。実際の手数料率は各斜蚭の契玄条件により異なり、盎販に芁する固定費・倉動費も斜蚭の芏暡・既存システム・䜓制によっお倧きく倉動したす。実際の意思決定にあたっおは、自通の契玄条件ず実瞟倀に基づく個別の怜蚌が必芁です。

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