2026年7月、千葉県御宿町の御宿海岸沿いに、全10室のラグジュアリーリゾートホテル「御宿 五氣里 -Onjuku Itsukiri-」が開業する。三日月興業株式会社がいすみ市で展開する「五氣里」の思想を海辺へと広げた施設で、白砂の浜と太平洋を望む立地を生かし、“里海リトリート”を掲げる。
全室に天然温泉、プライベートサウナ、水風呂を備え、8室にはプライベートプール、5室には愛犬同伴可能な客室が用意されている。房総の海と里山の食材を取り入れた食体験も打ち出し、地域の自然や文化を滞在価値へと結び直す新たな観光拠点となりそうだ。
本記事では、開業の背景や施設のこだわりなどについて、三日月興業株式会社に話を聞いた。
公式サイト:https://itsukiri-onjuku.com/
――いすみ市の「五氣里」で培われた思想を、今回“里海”へと拡張するにあたり、特に大切にされた考え方をお聞かせください。

いすみ市の「五氣里」で育んできた“里山”の思想は、単なる自然体験ではありません。その土地に根付く風土や人の営みを、料理やご滞在を通じて感じていただくことを大切にしてきました。
今回の「御宿 五氣里」では、その考え方を“里海”へと広げ、海とともに生きてきた御宿ならではの料理や文化、時間の流れを、ご滞在の中で少しでも感じていただけるような施設づくりを心がけています。
目の前に広がる海の景色だけでなく、潮の香りや波音、漁港に揚がる魚、土地に息づく暮らしまで含めて、“風景そのものを体験する宿”でありたいと考えています。
――「風景そのものに滞在する」というコンセプトを、客室設計や館内での過ごし方にどのように反映されたのでしょうか。

「御宿 五氣里」では、「風景そのものに滞在する」という考えを軸に、建築や空間設計を行いました。
客室には大きな開口を設け、海と空が自然につながるような視界を意識しています。また、インフィニティプールや温泉露天風呂、テラス空間などを通じて、室内にいながらも常に自然を感じられる設計にしました。
目の前に広がる白砂の海岸、そして時間帯ごとに表情を変える海や光を、静かに味わっていただける滞在を目指しています。

――全室に天然温泉・プライベートサウナ・水風呂を備えた背景と、客室内で完結するウェルネス体験に込めた狙いを教えてください。

全室に天然温泉・プライベートサウナ・水風呂を備えたのは、現代において“心と身体を整える時間”がより求められていると感じているからです。
一方で、単に設備を充実させるのではなく、「誰にも邪魔されず、自分たちのペースで過ごせること」を大切にしました。
海を眺めながら温泉に浸かり、潮風を感じながら外気浴をする。そうした体験を客室内で完結できることで、周囲を気にせず、本来の意味でのリトリートを体感していただけるのではないかと思っています。

――「御宿 五氣里」ならではの食体験として、どのような点を特に大切にされていますか。

「御宿 五氣里」の食体験で最も大切にしているのは、“御宿の風土を味わうこと”です。
御宿漁港で水揚げされる新鮮な魚介をはじめ、房総の豊かな食材を、その時季、その日の状態に合わせて料理へと昇華していきます。
料理は単なる食事ではなく、その土地の自然や文化、人の営みを感じる入口だと考えています。カウンター越しに料理人の手仕事や会話を楽しみながら、その日、その土地ならではの味覚に出会っていただきたいと思っています。




――宿泊者にどのような時間を過ごしてほしいか、また御宿という土地の魅力をどのように未来へつなげていきたいかをお聞かせください。

ご宿泊いただく皆さまには、日常の喧騒から少し離れ、海と空、風や音に身を委ねながら、“何もしない贅沢”を感じていただけたらと思っています。
御宿という土地には、美しい白砂の海岸や豊かな海の恵みだけでなく、昔から続く人々の暮らしや文化があります。私たちは宿を通じて、その土地の魅力を未来へつないでいく存在でありたいと考えています。
観光地は“あるもの”ではなく、“地域とともに育てていくもの”。
「御宿 五氣里」が、この土地の価値を次世代へつなぐ小さなきっかけになれば嬉しく思います。
■施設概要
施設名:御宿 五氣里 -Onjuku Itsukiri-
開業予定:2026年7月
所在地:千葉県夷隅郡御宿町岩和田
客室数:全10室
特徴:全室温泉・サウナ・水風呂付き/8室プライベートプール付き/5室愛犬同伴可能
公式サイト:https://itsukiri-onjuku.com/
