徳島県鳴門市で7月31日、グランピング施設「GLAMPREMIER Naruto」とライフスタイルホテル「Hotel O. Naruto」が同時にグランドオープンする。運営は、四国・瀬戸内を中心に宿泊施設や観光関連事業を展開する讃岐煉瓦株式会社。
海沿いの立地を生かし、グランピングとホテルという異なる宿泊形態を並べて展開する。施設内には、オーシャンビューの客室やバレルサウナ、BBQ、ドッグラン付き客室、SUPやサイクリングなどのアクティビティを備える。鳴門エリアにおける滞在型観光の受け皿として、今後の利用動向が注目される。
本記事では、開業の経緯や施設の特徴などについて、讃岐煉瓦株式会社専務取締役の川崎 翔護氏に話を聞いた。
GLAMPREMIER Naruto公式サイト:https://www.glampremier.jp/naruto/
Hotel O. Naruto公式サイト:https://www.hotelo.jp/naruto/
―― 「GLAMPREMIER Naruto」と「Hotel O. Naruto」を同時に開業されることで、鳴門にどのような新しい滞在価値を生み出したいとお考えでしょうか。

鳴門には、渦潮や大塚国際美術館など、全国的に知られた観光資源があります。一方で、「泊まることそのものを楽しむ滞在体験」には、まだ大きな可能性があるエリアだと感じていました。
今回私たちは、単に“宿泊する場所”をつくるのではなく、「鳴門の自然や空気感を、五感で楽しむ滞在」をテーマに、2つの施設を開発しました。
海を眺めながら焚き火を囲む時間、潮風を感じながら楽しむSUPやサウナ、地元食材を味わう食体験など、鳴門の自然環境そのものが旅の主役になるような施設を目指しています。
グランピングとホテルという異なる宿泊スタイルを通じて、「鳴門に泊まる理由」を新しくつくっていきたいと考えています。
―― グランピング施設とライフスタイルホテルという、異なる宿泊形態を隣接して展開されています。それぞれの役割やターゲットの違いは、どのように設計されているのでしょうか。

「GLAMPREMIER Naruto」は、自然との一体感を求めるアクティブな方々や、プライベートドッグランを活用したい愛犬家の方、グループでにぎやかに思い出を作りたい方を主なターゲットにしています。
「アウトドアの開放感」と「ホテルの快適さ」の良いとこどりをした、非日常感の強い施設として位置づけています。

一方で、「Hotel O. Naruto」は、より洗練されたリラックスタイムを求めるカップルや、小さなお子様連れのご家族の旅行を想定しています。3つの「O」――お庭・お外・海――をテーマに、ゆったりとした時間を過ごしていただく役割を担っています。
2つの施設を隣接させることで、幅広いニーズの受け皿になると同時に、異なる旅のスタイルをひとつのエリアで提供できることが大きな強みだと考えています。
―― SUP、バレルサウナ、オーシャンビューBBQ、ピクニック朝食など、多彩な体験を用意されています。施設での滞在時間を、どのように楽しんでいただきたいですか。

私たちは、「観光地を回るための宿」ではなく、“宿で過ごす時間そのものが旅の目的になる施設”を目指しています。
たとえば、朝は海辺でゆったり過ごし、昼はSUPやサイクリングを楽しむ。夕方にはBBQやサウナを満喫し、夜は焚き火を囲みながら語らう――。そんなふうに、時間帯ごとに変わる自然の表情を感じながら、ゆっくりと滞在を楽しんでいただければと思っています。

特に鳴門は、海・空・風の距離が近く、穏やかな時間が流れる地域です。
その魅力を、単なる“アクティビティ”としてではなく、“滞在の空気感”として味わっていただきたいと考えています。
―― 徳島・鳴門の食材を生かした食事や、近隣スポットへ出かける提案を通じて、地域とのつながりをどのように感じてもらいたいとお考えでしょうか。

私たちは、「地域の魅力を、滞在体験として届ける」ことを大切にしています。
施設内では、鳴門鯛や阿波牛、阿波尾鶏、すだちなど、徳島・鳴門ならではの食材を積極的に使用しています。
また、鳴門ウチノ海総合公園でのピクニック朝食や、近隣でのサイクリングなど、実際に地域へ出かけていただく体験もご提案しています。
“観光地を見る”だけではなく、その土地の空気や食、景色、そして人の営みを感じてもらうこと。それが、地域との自然なつながりにつながっていくのではないかと考えています。
―― 最後に、今回の2施設の開業を通じて、訪れた方に鳴門でどのような旅の記憶を持ち帰っていただきたいか、お聞かせください。

正直に言うと、施設のことを細かく覚えていなくてもいいと思っています。
それよりも、「あの夜、海の前でぼーっとした時間が良かったな」とか、「鳴門って、なんだかいい場所だったな」という記憶が残れば、それで十分です。
2つの施設を通じてやりたいことは、結局そこに尽きます。鳴門という場所を、誰かの「また行きたい」に変えること。それが、今回の開業で一番大切にしていることです。
