兵庫県で婦人服ブランド「FLASK」を展開していた(有)N.S.Factory(兵庫県神戸市中央区元町通2-5-5、設立2004年7月、資本金300万円)は、3月31日までに事業を停止。破産申請を弁護士に一任した。暖冬と新型コロナの影響で関連倒産や大手アパレル店の閉店が相次いでいる。
2004年7月設立の婦人服販売業者。「FLASK」のブランド名でニット、カットソー、スカート、パンツ等を中心にアウター全般のほか靴、アクセサリー等も扱い、全国のセレクトショップや百貨店を中心に販路を形成していた。
一時は卸販売のほか直営店舗を開設し、2016年6月期には売上高約1億400万円を上げていた。
しかし、その後はファストファッションやネット通販市場の拡大、アパレル業界自体の不振等により減収傾向に転じ、2019年6月期の売上高は約7800万円にまで低下していた。
こうしたなか、記録的な暖冬に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響で得意先のセレクトショップや百貨店が時短営業や休業を取り入れたことで売上がさらに減少。売上高回復の見通しが立たないことから、事業継続を断念した。
TSRが報じた。
新型コロナ関連のアパレル業者の倒産や閉店は、暖冬の影響もあり相次いでいる。
先月より「マジェスティックレゴン」などのブランドで全国及び中国などに100店舗以上を運営したシティヒルが破産、新潟の総合衣料品卸の高倉商事が破産、福島の呉服小売「趣味の呉服遠藤」が破綻した。
またオンワードが国内外で約700店舗を閉店することや三陽商会が最大150店舗を閉店することなど大手アパレル店の大規模な閉店が相次いで報じられている。
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