(株)MJG(資本金5000万円、新宿区西新宿2-1-1、従業員約450名)と関係会社の(株)フロンティア(資本金100万円、立川市錦町3-1-2)は、4月10日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。負債は47億円にもなり、新型コロナ関連としては最大規模の倒産。
180店舗、従業員450名、負債総額47億円、一部店舗継続も
出典:MJG
(株)MJGは2011年6月に創業、2012年3月に法人改組。「MJG接骨院」「MJG整体院」を運営していた。40~60代の女性を中心に、骨盤・深層筋・神経のゆがみを矯正するプログラム「PIMバランス」メニューを主力として、各種柔道整復術の施術も手がけていたほか、交通事故・スポーツ事故など急性症状の治療も行っていた。
出店地域は北海道から福岡まで全国に及び、シンガポールにも1店舗展開。特に首都圏が多く、北関東や中部地方などフランチャイズ店を含めて約180店舗となり、2019年11月期には年収入高約50億3300万円を計上していた。
しかし、積極的な新規出店に伴う管理体制が追いつかず、不採算店舗が増加。また、借入金の返済負担が重く、資金繰りが悪化していた。こうしたなか、根拠なく体脂肪を減らせるとの宣伝をしたとして、2019年11月18日に埼玉県から景品表示法違反(優良誤認)で再発防止を求める措置命令を受けたことに加え、今年2月には社員より労使トラブルや保険診療の不正請求などを告発され、信用が低下。
さらには、新型コロナウイルスの影響により来院顧客が減少し、急速に売り上げが落ち込んでいた。取引先への支払いや従業員への給与支払いに遅れを生じ、金融機関に対する返済猶予の要請やスポンサー交渉により経営の立て直しを図っていたが奏功せず、事業継続が困難となり、今回の措置となった。
負債は(株)MJGが債権者約2355名に対し約43億8031万円、(株)フロンティアが債権者約23名に対し約3億3700万円で、2社合計で約47億1731万円。
なお「MJG接骨院・整体院」の一部の店舗運営は(株)aprecio(東京都中央区、ネットカフェ運営)に対して事業譲渡する予定という。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を考慮し、説明会等の開催は予定していないとのこと。
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